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短編のお部屋

物思いガール

作者: スタジオ めぐみ

物思いにふける。


私は物にも心があると思っている。

友達に言ったら、変だと言われた。

自分では普通だと思っていたことが、変だという事に気付いて、あの時はショックだったな。


おばあちゃんが物も人と同じ心があるんだと大切にしている傘や手鏡の話をしてくれた。どれもとても古い物で、おじいちゃんからの贈り物だと言っていた。ちなみにおじいちゃんは、今も元気に畑に出かけた。きっとトマトとナスを獲りに行ったのだろう。


そして、物に心があるいう考え方は、いつしか物に感情があると捉えるようになった。

大事に使えば物も喜ぶ。

本当に喜んでいるかはわからないけど、いつの間にかそう思うようになった。


物が壊れてないけど調子が悪い時は、ケンカ中って感じだ。

ラジカセの調子が悪い時は、ラジカセのホコリやラジカセ周りを掃除したりとご機嫌をとる。なんとなくだけど、音がクリアに出て、前よりリズミカルに聞こえてくる。気のせいかもしれないけど。

壊れて動かなくなるまでは新しいラジカセは買わないつもりだ。


古いものから新しいものへ。

入れ替わりが目まぐるしい時代。

物が次から次へと溢れる今。

需要と供給のアンバランス。


物が溢れているのに、気持ちが物足りないのは、何故だろう。

便利なものなら、なんでもいい。

安いものなら、なんでもいい。

なんでもいいなら、心を感情を消してしまおう。

物の心が消えてしまう世の中になってしまったんだろうか。

物の気持ちに触れる人が居なくなってしまったんだろうか。

気持ちは物足りない。


また物思いにふける。

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― 新着の感想 ―
[一言] この作品という背景において 「気持ちが物足りない」 というフレーズが好きです この作品のおじいちゃんに うちの「魔法のメガネ」のおじいちゃんが スカウトされた理由がよく分かりました(笑) …
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