0話序章その1
はじめまして英U-1(はなぶさゆういち)と申します。
皆様に楽しんで頂けますと幸いです
いつか書籍になったらいいなぁ
どうぞよろしくお願いいたします。
うっかりしていた。
信号を無視したトラックが突っ込んでくるなんて思いもしなかったんだ。
普段ならもちろん安全確認をする交差点ですら
まともに意識することができないくらいに気が動転していた。
改めて一応言っておく。
歩行者用の信号は確かに青だった。
トラックに跳ね飛ばされた体はいたるところを損傷したらしい
地面に叩きつけられたあとに指一つ動かすことができなかった。
出血してるらしく額を伝わる鮮血をポケットに入れたティッシュでふき取りたかったが
その最後の願いもかなわないまま視界が真っ暗になっていった。
俺は子供の頃からの綺麗好きだった
自分の部屋に毎日2回は掃除機をかけていたし
何かするごとに手を洗い、ウエットティッシュで指先の消毒を心がけていた。
お風呂にも一日3回は入っていたためか光熱費はそこそこな金額になるほどだった。
家族はすでに慣れっこだったし
数少ない友人からも受け入れられていたと思う。
たまに人と知り合うと驚かれるが俺自身周りの反応に慣れっこだった。
死ぬとわかっていたのならせめてお風呂に入りたっかった。
「…さい」
だれかが呼ぶ声がする。
「目覚めなさいハルアキ」
名を呼ばれた。
ハルアキ…?
だれだハルアキって
目を覚ますとそこは果てしなく続く草原に
真っ青な空がどこまでも続くような光景だった。
ウィンドウ〇XPかな?
その草原の中に寝そべっていたらしい
最悪だ背中やズボンに土や花の汁が着くではないか
俺はジャケットを脱ぎ汚れを確認する…が創造していたような汚れはついていなかった。
「おはようハルアキ目が覚めたか?」
この声だ俺を呼んだのは
暗闇に溶けそうになっていた
彼岸の彼方へ旅立とうとしていた俺を
闇から引きずりだしたのはこの声だった
声の主が居る方向へ目を向けるとそこには
齢16~20歳前後の黒いドレスのような衣装を来た眼鏡で黒髪を腰まで伸ばした美女がたたずんでいた。
まるでパリコレのモデルのようなポージングでこちらを見つめている
身長は俺の身長180㎝よりもだいぶひくく
その身長が故かまるで少女のようにも見える不思議な雰囲気を漂わせている。
まるでような雪のような色白の美人であり
ウェディングドレスを思わせるようなデザインの漆黒の生地もあり
よけいに彼女の美しさを際立たせられている。
「よくぞ来たハルアキ。我が眷属にして漆黒の勇者よ…」
すげぇ美人が憂う目をして俺を見つめてくる。
「…?はあ…?」
「やっと会えたのうハルアキ。そなたの夢で何度も逢瀬を重ねたが、直に会うのは初めてじゃ」
何言ってんだこいつ。
こんな美人と出会ったり話したりしたことなど一度もない。
「…どちらさまですか?」
「えっ?」
黒髪美人は驚きの表情を隠せなかった
「ハルアキ、ワシじゃヨミじゃ」
どうやらこの美人「ヨミ」という名前らしい
だがあいにく「ヨミ」という名前にも「ハルアキ」という名前にも聞き覚えが無かった。
「そもそもハルアキってだれですか…?僕はトモアキですが。人違いでは?あなたはどちら様?」
美人の顔が耳まで真っ赤になる
よく漫画やアニメの演出にでてくる「ボッ!!」という効果音が目に見えるかのようだった。
顔から火が出るとはこのことか
どうやら言葉にできないらしい
誰に対してなのか身振り手振りを空に輝く太陽にしているようだが
「あのー…?」とさらに美女に声をかけると
太陽の光を包むように曇天が広がり
雷がヨミに直撃した
「くぁwせdrftgyふじこlp!!!」
如何でしたでしょうか?
宜しければ感想や評価など頂けると嬉しいです。
描きためておらず空いた時間に少しづつ書いています。
また更新できましたらなにとぞよろしくお願いいたします。