つま先
綺麗な肌を見る
ハッとする。
綺麗な瞳を見る。
ハッとする。
綺麗な唇を見る。
ハッとする。
心地良い、風が吹いている
部屋に入ってくる窓からの外気が実に気持ちがいい。
ハッとさせられる人物がわたしの隣で
ぽかんと口を開けながら、眠たそうにして
横になっている。
「ふふふ 笑」と微笑んで
なにをそんなに、ジロジロと見るの?という感じで
わたしから、目線をそらしたり合わせたりする。
ハッとするのは、相手の人が好きだからだろうか
どうでも良いことを考える。
頭に臭いセリフが湧いてくる
「君と出会えてわたしは、とても幸せだよ」
言いかけるも、やめる。
この人とは、昨日の夜会ったばかりだ。
「さようなら」
そんなことをぼーっと考えてる間に
相手は玄関のドアを開き、どこかへと
行ってしまった。
「二度と、会うことはないのだろうか」
わたしは、携帯の出会い系アプリを
立ち上げ、左に右にとスワイプを繰り返す。
いつもの、日常がまたかえってきた。