008
朝は、今日も素晴らしい。やはりベッドでの目覚めは良いな。
今日は、まずは門番さんからお金を返してもらってから、それで服屋の支払いを済ませてからギルドに行こう。
「完全に自転車営業だな。」
貯金なんて夢のまた夢だな。
「とりあえず飯を食べにいくか。」
階段を降りるとかなり早い時間と思ったがかなり人がいるな。
「メリッサさん、おはようございます。」
「お、今日は起きれたんだねぇ!」
「はい、昨日は早めに寝たので」
「そうかい、じゃあ適当に座りな。」
開いているところを探すと一番奥の席が開いていたので腰をおろした。
こうしてみると、ネコ耳、イヌ耳や普通の人間やら色々いるな。
そんなことを考えていると。
「はい、おまちどぉ!」
ジェイクさんが料理をテーブルに置きに来てくれた。
どうやら、昨日が特別なわけでは無くいつも持ってきてもらえるみたいだ。ただごっついおっさんじゃなくて可愛い女の子だといいんだかな。
「あ、ありがとうございます。いただきますね?」
「おう!」
そう言うと、昨日と同じように奥に入っていった。
昨日のメニューは、昨日の夜と同じメニューだった。どうやら朝は、前日の残りのようだ。どうも、安い理由はこれだな?
今日も美味しく食べてメリッサさんにお礼をいって宿を出た。
門につくと前と同じ門番さんがいた。
「すみません。少しいいですか?」
「うん?おぉ!この前の行き倒れ!」
行き倒れってひでぇな。間違えじゃないけど…。
「行き倒れじゃなくてユウヤです。この前の仮の身分証を返しにきました。」
「すまんすまん。ユウヤだな?俺は、ジョンっていう。仮の身分証の返金だな?あい、わかった。少し待てろよ?」
ジョンっていうのか。
少し待つと、袋を持ってジョンさんが出てきた。
「あると思うが一応確認してくれ。」
いわれたので袋の中をみると10G銀貨が5枚入っていった。
「はい、間違いないです。」
「そか、じゃあまた用があったら来いよ。」
「ありがとうございました。」
ジョンさんお礼を言うとすぐに服屋に行った。
4G→54G
「いらっしゃい!お、来たか!薬師の坊主!」
坊主って見た目は、15歳だが中身は25歳だぞ。
「あ、自分は、ユウヤって言います。」
「おっと、すまんな。ユウヤか。珍しい名前だな?」
「そうですか?あっお金持ってきました。」
「えらく早く持ってきたな。少し待ってな。おぉい!マリア!昨日の薬師のお客さんだぁ!」
「はぁい!」
奥からマリアさんの声が聞こえた。
「いま、持ってくると思うから待ってな。」
「あ、じゃあ、少し商品観させてもらってもいいですか?」
気絶の粉薬を外で使おうと思ったら、布を巻くだけじゃあ外れそうで怖い。
「おっ?いいぞ、どんなのが欲しいんだ?」
「口元を隠せて粉薬を吸い込まないようなものが欲しいですけど…。」
「昨日の布みたいのじゃダメなのか?」
「あれでもいいんですが、外で気絶の粉薬って薬を使おうとすると取れると困りますし、つける時間も惜しいときがありますから。」
「気絶の粉薬ってなんだ?とりあえず動いても外れなくてつけやすいのがいいんだな?」
気絶の粉薬って一般的じゃないのか?
「あぁ!気絶の粉薬っていうのは、粉薬の一種で吸い込むと気絶するっていう薬ですよ。」
「おっかねぇもんだな。」
マイクさんが少し引きぎみに言った。
「まぁ、自衛の為ですから。」
「でも、それだと結構しっかりしたものになるから結構高いぞ?」
「うっ…、できるだけ安いものを…。」
「あはは!そうだな。」
「はい、おまちどうさま。何の話しているの?」
声の方をみるとマリアさんが黒服を持って立っていた。
「あぁ、マリアこう口元をおおって粉薬を吸い込まないようなものってあったっけ?」
「うぅん?口元をおおうものねぇ。あ、防寒用のネックウォーマーが有ったかもそれを少し仕立て直せば効果があるかも!」
「あ、あんまり高いのは、ちょっと…。」
「そうね、40Gで良いわよ?元々防寒用だし、仕立て直すっていっても布を張り付けるだけだしね。」
うっ高い足りないし…。だが、薬を売れば何とか足りるか?
「今手元が無いのでお昼過ぎでもいいですか?」
「いいわよ?仕立て直すのにも時間がいるし。いいわよね?」
「あぁいいぞ。」
「とりあえず、服の代金だけは、置いて行きます。」
「毎度あり。昼過ぎにまた来いよ。」
「はい、わかりました。」
54G→24G
ヤバい、完全にお金が足りねぇよ。早く薬を売らなきゃ。
こう言うと、完全ヤバい薬だよな。
「エミリさんいるかな?」
ギルドに入るといつもみたいに人は少なくなくそこそこ賑わっていた。受付をみるとエミリさんはいたが3人ほど冒険者らしいひとが並んでいる。
少し待とうと思いギルド内を見渡すと張り紙が貼られたボードがあった。
「なんだろう?」
近づいて見ると色々な依頼が書かれていた。
ホーンラビットの納品
10匹で1G
備考 血抜き済みに限る。美品なら額が上がる可能性あり
スライムの体液の納品
1中瓶につき2G
備考 中瓶は受付にてお渡しします。3本まで納品可能。
カタギ木の納品
5G
備考 長さ2m以上に限る。
オークの討伐
一匹につき20G
備考 討伐の明かしとして鼻を持って来て下さい。
トレルの森の偵察
200G
備考 拘束時間は2日です。最近オークとゴブリンが増えている原因の究明。追加報酬あり。
等々
結構いっぱいあるな、ホーンラビット5匹とかならどうなるんだろう?
ボードをみていたが受付を見るとエミリさんのところがあと1人になっていたので並んだ。
「頑張ってくださいね!次の方、あっユウヤさん今日は早いですね?」
「まぁ、少しね。今日も薬を売りにきました。」
そう言ってからストレージから、回復の丸薬 濃茶を全て出した。
すると、エミリさんは、少し顔をひきつらせた。
「これ、全部ですか?」
止めてくれと目で訴えてくるが今は、一番お金が欲しい!
「はい。」
「大量の納品の為少しお値段が下がりますがよろしいですか?」
「はい!構いません。」
「はい…。わかりました。少しお時間いただきます。」
「あ、見ていていいですか?」
「?構いませんが?つまらないですよ?」
「大丈夫です。品質の評価の基準をみたいので。」
「そういうことですか。構いませんよ。」
そう言うと、エミリさんは黙々と1つ1つ開けて確認していった。いくつかよけていたが基準がわからない。
「はい、終わりました。ユウヤさん本当にいい腕してますね。」
疲れたのか首を鳴らしながらエミリさんは言った。
「こっちによけたのは高品質な丸薬 濃茶です。こちら3つだけは、少しだけお値段アップしますね。では、お値段が、回復の丸薬 濃茶10個セットは49セットで122Gと500Sです。こっちの高品質品は、1個づつ買い取ります。3つで1Gです。あわせて123G 500Sでどうですか?端数の7個は、お返ししますね。」
Sとは、なんだ?聞いた感じGの下のお金の単位か?
「Sですか?」
すると、不審そうにエミリさんは、
「Sを知らないんですか?」
「すみません…。なにぶん田舎から出てきたもので1G銅貨もめったに見ないぐらい物々交換で成り立っていましたから、もっていたお金も師匠から餞別だ!っていういって渡されたもので…。」
とっさに嘘が出たが、無理があるか。
「そうですか!大変でしたね。じゃああまりお金の使い方が上手くないのもその為なんですね?」
それは、違うもとからだ。
「あはは…。」
笑うしかなかった。
「えーっと、そうだSでしたね。Sっているのは、1000Sで1Gに成るんですよ。だいたいパン1つで500Sですね。で硬貨がこれです。」
そう言うと、エミリさんは3つの硬貨を出した。
「この鉄で出来たのが鉄貨で100Sです。この黒石でて出来たのが黒石貨で10S、白い石で出来たのが石貨で1Sです。」
「へぇ、ありがとうございました。」
「たまにいるんですよ、Sを知らない人が前にGも知らない人もいてびっくりしましたよ今までどうやって生きてきたのか。やっぱり辺境なので村とかは、貨幣が流通網していないんですかね?」
「どうでしょう?自分も、その知らなかった1人だけなので…。」
苦笑いするしかなかった。
「あ、すみません!でお値段ですが122G 500Sでいいですか?」
「はい、大丈夫です。あと、あの張り紙にあったホーンラビットの納品って10匹単位ですか?」
「はい、10匹単位からですね。もしかして受けますか?」
「はい、受けてみようかと。」
「助かります。じゃあ手続きしますね。ギルドカードを出してください。」
ギルドカードを差し出すとエミリさんは裏に手をかざした。すると薄く光った。
「はい、お返ししますね。」
「あ、はい、ありがとうございます。えっと何をしたんですか?」
「認識魔法の"記録"という魔法を使いました。これは、生活魔法と一緒で攻撃魔法みたいに魔力を使わないので、マジックユーザーじゃない私でも何回も使えるんですよ。」
「ほぉ、どんな効果が有るんですか?」
「認識魔法の"確認"という魔法を使うと記録した、魔物を倒したか確認できると言うものです。」
「なるほど、不正の防止ですね。」
「はい。信頼してますけど、一応規則ですのですみませんね。」
「いえいえ、ではいって来ますね。」
「はい、お金と端数の丸薬7個です。」
「ありがとうございました。」
24G→146G 500S
懐が温かくなったな。とりあえず服屋に行くか。
服屋につくと1人の女性が服を買って出ていく所だった。
「マイクさん今大丈夫ですか?」
「おっ!薬師の坊主じゃねぇか出来てるぞ!」
「…ユウヤです。あ、ありがとうございます。」
「わかってるって!ユウヤだな。ほれ、これが注文の品だ。」
そう言うと、マイクさんは黒いネックウォーマーを渡してきた。
「ありがとうございます。これがお金です。40Gでしたね。」
「確かに受け取った。ほれ着けてみろ。」
着けてみると温かく寒いときには、良さそうだ。それに使う時だけ首もとの布を鼻の上に持っていけばつかえそうだ。
「いいですね!ありがとうございました。」
146G 500S→106G 500S
よし、鑑定してみるか。
"鑑定"
黒麻のネックウォーマー改
作製者 マリア・ロー
黒麻から作ったネックウォーマーに木綿の布を複数枚張り付けたもの。
防御50
これにも防御ってあるのか。
これから森にいっても夜になるし少し武器屋に行ってみるか。
「あっ!エミリさんに武器屋位置を聞いとけばよかった。」
あてもなく歩いていると、ジョンさんが歩いているのが見えた。
「あ、ジョンさん門番の仕事は、終わったんですか?」
「うん?おお、ユウヤか。いや、残念ながら仕事中だ一応見廻りだな。ユウヤは、どうしたんだ?」
「お疲れ様です。いや、武器屋を探しているのですがどこか分からずさ迷ってました。」
「確か、ユウヤは一昨日来たばかりだったな。よし、案内しよう!」
「え!いいんですか?」
「道案内も仕事の内だ。」
「ありがとうございます。」
ジョンさんについていくとギルドの方に戻っていく道だ。
「ここが武器屋だな。」
「ありがとうございます。」
ついた場所は、ギルドと道具屋の間であった。
すみません、エミリさんもっとちゃんと見ます。
心の中でエミリさんに謝罪をしてから、武器屋に入った。
ラリリ草×300
ナオリ草×100
ヤバ草×30
カタマリ草×416
ハッカ草×194
ホゾン草×124
スゴ草×9
シニ草×49
タオレ草×1
回復の丸薬 濃茶 (高品質)×7
回復の水薬 緑(高品質)×1
回復の軟膏(下級)×1
回復の軟膏(下級)×1
回復の軟膏(やや高品質)×1
回復の丸薬 (下級)×5
回復の丸薬 (最下級)×5
気絶の水薬(未完)×1
気絶の粉薬×1
薬研
乳棒、乳鉢
天秤
ビーカー、試験管
ランプ
ガラス棒
スポイト
採取ナイフ
薬瓶×10
お金
106G 500S
ブラックスパイダーのマント
黒麻のネックウォーマー
受付中のクエスト
ホーンラビットの納品