013
「よし、子供の方だけ解体するか。」
前回は膀胱を傷つけてしまって大変なことになったから今回は膀胱、腸は気を付けよう。
前回と同じく肛門に採取ナイフをあてがいお腹の毛の分け目に沿って切っていく。
だか、今回は腹まできたらスピードを落としゆっくりと切り進んだ。
その結果、膀胱と腸は無傷だった。
だか、代わりに毛皮がボロボロになった…。
「これは、毛皮としては使えないな。でも、肉の方はきれいにできた!まぁ、一部内臓をグサッとやったり毛皮にこびりついたりしているけどね。」
ズタズタでも食用の肉が出来た!
「よし、これを焼いて食べようかな?」
カタギの木の枝をいくつかくんで焚き火をした。
ある程度火がたつまえに肉を半分に切り、塩を揉みこんだ。その後、良く洗った石に叩きつけて舌準備した。
「よし、火がたったな。」
採取ナイフを作水で洗い水をきったあとで肉をそいで火であぶっり食べた。
「旨い!堅めだけど噛めば噛むほど旨味が出てくるな!」
一度食べだすと止まらず半分有ったホーンラビットの肉を食べきった。
「旨かった!でも少し物足りないな…。」
前に飢餓の大草原でさ迷った時はスゴ草だけで持ったのにな、体の燃費が悪くなったか?
ストレージからピーモの実をひとつ取り出した。
「見た目は、桃だな。」
!!
「甘っ!!なんだこれマンゴーみたいな味だな!でも、旨い!」
拳程のピーモの実をペロッと食べてしまった。
「確か種に薬効が有るんだよな…。」
あめ玉程の大きさの種を見ながらそう呟いた。
種の油って鑑定で出ていたから搾るのか?
でも、どうやって搾ろうか。
「とりあえずストレージに入れておくか。なんだかストレージの中かが混沌としてきたな…。」
ピーモの種を作水で良く洗ってストレージにしまい代わりにストレージから神様印のスマートフォンをだして、見ながら呟いた。
「街に行く前には、1日かけて薬作りだな。」
次の日も朝からトレルの森に向かった。
ホーンラビットをさがしだして、数分で一匹のホーンラビットを見つけた。何かから逃げているのか森の奥から走って来たところを発見した。
ベルトから棍棒を素早く引き抜き斜め上から対角線に降りおろした。しかし、ホーンラビットの体高だと低すぎて届かなかった…。
ホーンラビットは、ユウヤを無視し走り去っていった。
「…。恥ずかしい…。」
格好を着けて剣道の袈裟斬りを真似てみたが完全に空振り、プラス無視って…。
でも、一目散に逃げていったな。
「何か、いるのかな?」
安全を考えるのであれば森から出るべきだが直感で奥に行った方がいいと思った。
「行くか…。」
ネックウォーマーを鼻の上まであげて棍棒を抜き出した。
いつでも投げれる様に左手に気絶の粉薬の薬瓶をもちマントを深く着こんだ。
そして、細心の注意を払い微細な音すらたてない様にし奥に進んだ。
奥に進んで行くと鳥の声が聞こえない事に気がついた。
バキッ
反射的に近くの藪の中に隠れた。
何か来る!
息を圧し殺し隠れた。左手に持った薬瓶が手汗ですべる。
音がどんどん近づいてきた。
そして、音をたてていた正体が表れた。
2m以上の巨漢。樽のような腹、俺の胴ぐらいある腕、豚を醜くし凶悪にしたような顔。
「オークか。」
オークは、小さな何かを追いかけていた。
バレーボール程の緑色の軟体生物だ。
「スライムを追いかけているか?」
オークは、スライムをいたぶり楽しんでいるようだ。潰れるか潰れないか位の力で蹴飛ばしていた。
スライムがやられている隙に逃げよう!
そう思い移動しようとしたその時、
ピギィィ…。
無意識の内に気絶の粉薬が入った薬瓶をオークの顔めがけて投げた。
バリンッ
オークの顔に当たった薬瓶は割れて中の気絶の粉薬をぶちまけた。
ブゥモォ!!!!
オークは、大きな雄叫びをあげてこちらを向いてきた。
だが、薬が効いたようですぐに力なく顔から倒れこんだ。
ドシンッ!!
大きな音をたて倒れたオークに鑑定をかけた。
"鑑定"
オーク ♂
20歳 気絶(強)
力 C
知 D
魔 F
「よし、気絶しているな。これだけ大きなやつにこの棍棒じゃあ止めは刺せないな。」
ピ…ピギィ…。
「そうだ!スライム!」
オークの足元にいたスライムにも鑑定をかけた。
"鑑定"
ベビースライム
生後7日 ♀ 瀕死(強) 気絶
力 G-
知 G-
魔 G-
「ヤバいな、死にかけだ。」
ストレージから回復の丸薬を取りだし食べさせようとしたが気絶して食べれない。
「もったいないが仕方ない。ここまでして死なせるのは目覚めが悪い!」
ストレージに回復の丸薬をしまい、かわりに回復の水薬を取りだした。
「もう、大丈夫だからな。」
水薬をゆっくり体に染み渡る様に垂らしていった。
薬瓶1瓶分かけてからもう一度鑑定をかけた。
"鑑定"
ベビースライム
生後7日 ♀ 瀕死(回復中) 気絶
力 G-
知 G-
魔 G-
「何とか一命はとりとめたか…。とりあえず今日は、大草原に戻るか。」
二日間、野宿した場所について、腰を下ろすととたんに足が震えてきた。
「ヤバかった。気絶の粉薬が有ったからよかったが、もう使ったから無いからな。次あんなのと会ったら…。」
そう思うと恐怖心が止まらなくなった。
プニッ
手に冷たい感触がしたのでみるとスライムがユウヤの手にすり寄っていた。
「慰めてくれるのか?」
「ピギィ!」
不思議と体の震えが収まった。
「ありがとうな。良くみるとお前なんだか愛くるしいな。
よし!名前でも、つけるか。」
「ピギィピギィ!」
そう聞くと嬉しそうに跳び跳ねだした。
「ピギピギ鳴くから"ピギィ"でどうだ。お前は、今日からピギィだ。」
「ピギィ!」
すると、体から力が抜けた感覚が有りピギィの言っていることが少しわかった気がした。
「どうしたんだ?」
"鑑定"
ユウヤ 15歳
力 120
知 250
魔 16
能力
鑑定
ストレージ
言語理解
調薬(中級1)
魔法
生活魔法 (着火 作水)
装備
ブラックスパイダーのマント
ブラックシープのローブ
黒麻のネックウォーマー
カタギ木の棍棒
オーク革のベルト
黒オークの革ブーツ
従魔
ピギィ ベビースライム
「少し成長したか、何か従魔のところにピギィが有るな。ティムしちまったか。
街に入れるのか?」
「ピギィ…?」
「そんな不安そうにするな多分大丈夫だ。それにいざとなったら外で生活したらいい!」
「ピギィッ!」
どうやら返事をしたようだ。
「でも、中途半端な時間だな。今日は、使ったし薬でも作るか。」
ストレージから薬師の道具と乾燥させた草を取りだした。
「とりあえず、気絶の粉薬は絶対に作らないとな。」
薬研で乾燥させたタオレ草を細かく砕いていった。
ゴシュゴシュゴシュ
「ビギィィ!」
「あっ、しまったなピギィが気絶したな。スライムもダメなんだな。」
気絶したピギィをマントの中に入れて続きを砕いていった。
ゴシュゴシュゴシュ
「これを確か乳棒と乳鉢ですっていくんだったよな。」
ゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリ
「よし、出来た。これを薬瓶に詰めてと」
今回は、薬瓶2つ分出来た。
「よし、次は新作を作るか。」
アヘリ草×17
クタバリ草×1
マヒリ草×7
テカリ草×1
ラリリ草×320
ナオリ草×195
ヤバ草×30
カタマリ草×421
ハッカ草×194
ホゾン草×124
スゴ草×21
シニ草×49
タオレ草×5
アプリの実×5
グレブの実×5
ピーモの実×7
イチスの実×1
パイマの実×1
カタギ木の枝×7
カタギ木の皮×2
カタギ木の葉×10
キョウチク木の枝×5
キョウチク木の皮×2
キョウチク木の葉×10
ヤズ木の枝×20
ヤズ木の皮×2
ヤズ木の葉×70
回復の丸薬 濃茶 (高品質)×7
回復の水薬 緑(高品質)×1
回復の軟膏(下級)×1
回復の軟膏(やや高品質)×1
回復の丸薬 (下級)×5
気絶の水薬(未完)×1
気絶の粉薬×1
塩480g
ノーマルゴブリンの死体×1
子ホーンラビットの死体×1
ホーンラビットの死体×1
子ホーンラビットの睾丸×1
子ホーンラビットの角×1
ゴルフボールサイズの石×20
野球ボールサイズの石×8
水切り用の石×9
薬研
乳棒、乳鉢
天秤
ビーカー、試験管
ランプ
ガラス棒
スポイト
採取ナイフ
薬瓶×10
お金
1G 0S
ブラックスパイダーのマント
ブラックシープのローブ
黒麻のネックウォーマー
カタギ木の棍棒
オーク革のベルト
黒オークの革ブーツ
受付中のクエスト
ホーンラビットの納品