表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ぷちぷち日和  作者: 六理
11/17

閑話+ぷちぷち小話 その1

「私」側からの呼び方の話。

「あ、えっ年上ですか!?」


「あ、えっそこまで驚く?」


 そういえば名前しか聞いていない、といまさらながらベンチに座ってあれこれと話をしていれば。

 なんとなく、なんとなくだが同い年だと思っていた知世はその事実にどうしたものかと口ごもった。


「な、名前はどうお呼びしたらいいですか…」


「なんかすごく他人行儀になっちゃった!?」


 元々、敬語だったけどそれ以上に距離をもたれた気がする。

 どこか遠くに視線をさ迷わせる相手に夏輝は笑いながら手を顔の前でヒラヒラとさせて言った。


「呼び方とか気にしないよ。友達は名字を呼び捨てにするし家族は名前の呼び捨てだし」


「呼び捨てはムリです」


 キッパリ。

 いままで呼び捨てにするひとがいなかったのに、いきなりそれはない。

 越えるハードルが高すぎる。

 かといって。


「先輩、という感じがしませんよね」


「先輩でもいいけどダメな感じだね」


 かなり失礼な物言いだが双方共、気にしていなかった。


「堺せんぱい?」


「うん」


「夏輝せんぱい…うーん」


「ダメ?」


「えーと、堺さん」


「なんか、よそよそしい」


「…夏輝くん」


「それでいいよ?」


 でも、年上をくん付けしてもいいのかな。

 もうこれはあだ名をつければいいのだろうか。


「あだ名…」


 そういえば、カナちゃんもどう呼んでもいいと言われたのでついたあだ名だった。

 連想ゲームの末にダメだしされた上についたもの。


「さかい、さか、さかなく…これはダメだ」


「うん、それはできれば別のにして!」


 脳裏にフグの帽子が浮かんだがそれは消去する。

 そうでないと甲高い声でナニカがこちらに走ってくる気がした。


「なつき、なつ、つき…えーとそれじゃ」








「でね、蝉くんって呼ぶことにしたんだけど」


「本名とかすりもしてないな!」


 火曜日、昼休み。

 昨日はじめて会ったカナちゃんの先輩に挨拶がわりか髪をもみくちゃにされたあと、食堂で最近あったことを小声でほんの少しだけ話した。

 サイトのことではなく、主にぷちぷちや夏輝のことである。


「蝉くんでいいって」


「前から思ってたけど、あんたのネーミングセンスは変」


 以前、知世から変なあだ名をつけられかけたカナちゃんはなによりもそこに反応した。


「えー? ミカンちゃん」


「やめて」


 即座に返された。

 一応、夏輝よりはわかりやすく本名からあだ名への変移をたどったはずなのに。


「どう呼んでもいいって言ったのに」


「予想外だった。真顔で言うからさらに反応に困る」


 それは置いといて、とカナちゃんは咳払いをするとあらためて知世に向き直った。


「近いうちに会わせて。その蝉とやらに」


「蝉くんと?」


 会わせてといっても。

 遠いからそう簡単には会えないと思うけど。

 いや、電車だから遠いのであって学校からならそこそこ近いのか。

 呼び出したら来てくれそうな気がする。フットワーク軽いから。


「会うだけはできるでしょ。あたしがあんたの家に遊びに行ったりとか」


「え、来てくれるの? カナちゃんが?」


「ダメなの?」


「ううん。わあ、うれしい。私、いままで友達を家に呼んだことなかったから」


 なんか切ないことを言われた。本人は気にもしていなかったが。


「わあ、えっとじゃあ叔父さんたちに頼んで家をイルミネーションで飾って角ごとに看板だして迷わないようにして歓迎す」


「やめて」


 即座に返された。




 さて、この約束が大変な事態を引き起こすことになるとは浮かれた知世も冷静なカナちゃんも知る由も無かったのである。




以下、人物設定。

こういうのが嫌いな方はスルーしてくださいませー。



雨水知世うすいともよ

冬生まれ。血液型A。

通常時はこれといって嫌いなものもなく好きなものもないが、マイブームが来るとそればかり食べるような、少し偏食なきらいがある。

私服はヒラヒラふわふわの服より動きやすい短パンとかどちらかというとボーイッシュな格好が多い。ただし運動神経は皆無。

おとなしい見かけに反してはっきりとした物言いをする。想像以上に真面目で頑固。なあなあで済ますことを嫌うのでそれで悩むことも。

限度というのを知らない職人気質。センスが独特。

人間関係はあまり深入りしたくないが、それで過去に痛い目にあっているので多少は必要なのだろうなと最近になって積極的に広げようとしている。少しずつ。

親、兄、叔父たちから溺愛されている。それは十分わかっているが放っておいてほしいお年頃。特に兄。

カメラマンの素質と才能は有り。サイトを閉めていた二年間、写真は公開しなくとも撮り続けていたくらいには好き。一言ブログ的なものもしている。非公開。

カメラを持たせている間は無防備につき、ひとりで出歩かせてはいけない。大変危険。

学力は中の上。予習復習もするがテスト前夜に詰めこみ勉強もする。英会話は日常会話程度はできる(頻繁に海外に行っていたから)が読み書きは微妙。

恋愛はそこまで鈍くはないので自覚すれば自分からがんばってくれる。たぶん。

全体的に小柄。体重軽そう。強風で飛んでいきそう。目が大きい、童顔。仔犬っぽい。ハバニーズとかそこらへん。

名前の由来は二十四節気から。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ