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ユグドラシルの研究室へようこそ!

2025/03/20 書き直しました

 ユグドラシルに到着すると、すでにセンカ姉さんとゼン義兄さんが待っていた。そして、その隣には――


 白衣を着た猫背のメガネをかけた男。


 俺の第一印象? 胡散臭い。


「ようこそユグドラシルへ。早速で申し訳ないんだけど……」


 センカ姉さんが口を開いた、その瞬間だった。


「いらっしゃいぃ~!」


 突如、テンションMAXの声が響いた。


「じゃあ、開発研究室に行こう! 今すぐ! さあさあぁ~! 行くよぉ~!」


 いや、誰!?


 目の前の白衣メガネ男が、俺の手をガシッと掴み、そのままぐいぐいと引っ張り始める。


「ちょっ……ちょっと待て!?」


 驚きに抵抗する暇もなく、勢いよく歩かされる。いや、むしろ走らされてる!?


「センカ姉さん! ゼン義兄さん!」


 俺は必死に振り向きながら、助けを求めた。


「なに!? 誰この人!?」


 センカ姉さんは額を押さえ、ため息をつく。


「ジジ! 落ち着きなさい!」


「落ちつけ、ジジ」


 ゼン義兄さんも冷静に声をかける。


 ――ジジ?


「だれ!? ジジってこの人!?」


 俺は必死に叫びながら、腕をグイグイ引っ張られ続ける。


「ちょっと! 父さん! 母さん! ミケ! 助けて!!」


 俺は反射的に周囲を見回し、助けを求めた。だが――


「まあ、早いに越したことはないか」


 父さんは腕を組み、まるで当たり前のように頷いた。


「相変わらずね、ジジさん」


 母さんは淡々とした表情で呟く。


 ――いや、止めろよ!!! 誰か止めて!!!


「ミケ!!!」


 最後の希望、ミケに視線を向ける。頼む、せめてお前だけでも――


「諦めた方がいいわよ~。もう止まらないと思うわよ~」


 ……声が遠ざかってる!?


 俺の希望は、ユグドラシルの巨大な艦内へと消えていった。


 俺の腕を引っ張る白衣メガネの男――ジジは、もう完全に加速モードに入っている。なんなら俺の足が浮きそうな勢いで進んでるんだが!?


 唯一の救いは、センカ姉さんとゼン義兄さんが止めようとしてくれていること。だけど――


「センカ、こうなった彼は止められない」


 ゼン義兄さんが、諦めにも似た冷静な声で言う。


「……しょうがないわね。父さん、母さん、ミューケイ。案内するわ」


 諦めた!?!?


「おいおいおい! 待て待て待て!」


 必死に抵抗するも、ジジの歩みは止まらない。いや、むしろ加速してる!?


「研究はスピードが命なんだよぉ!! さあエクスくん! 君のデータを取るぞ! 解析するぞ! 開発するぞぉぉ!!!」


「待ってくれ!! 俺、まだ何も聞いてない!!! ていうか、何の研究!?!?」


 そんな俺の叫びも虚しく――


 俺はユグドラシルの開発研究室へと強制連行されたのだった。


 転送装置に押し込まれたかと思ったら、一瞬で視界が切り替わる。


 ――転送された!?


 次の瞬間、俺はまるで密閉された実験室のような場所に放り込まれていた。壁際には大小さまざまな機械、モニター、そして無数のホログラムが浮かび、そこら中に謎の機械部品が散乱している。部屋全体がいかにも研究所って雰囲気だが、どこか“カオス”だ。


 そして――ようやく俺の腕を掴んでいた手が離された。


「ようこそぉ~!!」


 俺が息を整える間もなく、目の前の銀髪メガネの怪しい男が、両手を天に掲げながらテンションMAXで叫ぶ。


「ここが私の専用研究開発室だよぉ~!!!」


 ――うるせぇ!!


「私は、ジジ! ジジ・エルフィールド!!」


 テンション高めの自己紹介が続く。しかも、名前を名乗るときに無駄にポーズをつけるのは何!?


「クラン『ユグドラシル』の研究開発集団“フォール”のトップのものだよぉ~!!」


「……」


 いや、情報量が多すぎる。


 この場に連れてこられた時点でパニックなのに、さらにハイテンション銀髪メガネから畳みかけられるこの状況。


 正直、何を言っているのか頭に入ってこない。


 俺の第一印象?


 ――銀髪メガネの怪しい人。


「いや、遅い! でも、なに? なに?」


 俺がなんとか冷静になろうとしつつ、反応すると、ジジはまるで俺の混乱を楽しむかのように、にやりと笑った。


「混乱しているねぇ~! 面白いねぇ~!」


 ――いや、面白くないんだが!?


 俺は思わず全力でツッコミたくなったが、それを口にする余裕すらない。


 ――これ、やばい人に捕まったかもしれない……!


「ジジ。落ち着きなさい」


 その声とともに、転送装置が再び光を放ち――


 姉さんたちが転送されてきた。やっと来た! やっと助けが――


「大丈夫だ、逃げはしない。焦り過ぎだ」


 ゼン義兄さんが、穏やかにジジを宥める。


 いや、義兄さん。俺、めちゃくちゃ逃げたいよ!?


 この人、明らかに変なんだよ!?


 ジジ・エルフィールド――フォールのトップ研究者。銀髪メガネでハイテンション、そして無駄に勢いがある。


 完全に科学者系のヤバい人じゃねぇか!?


 俺の心の叫びを無視して、姉さんが軽くため息をつきながら説明を始める。


「エクス、ごめんね。怪しいけど、ジジは今までにいくつも新開発した技術や革新的なシステムを生み出した変人なの」


 変人なの、ってさらっと言ったよね!?


「根は良い人なんだけど、真っすぐ過ぎるのが欠点ね」


 ……いやいやいやいや、“欠点”のレベルじゃないだろ。


 俺は思わず、姉さんの後ろにいる家族に視線を向けた。が――


 誰も止める気がない。


 ――え、俺の味方ゼロ!?

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プロローグが長すぎる、30年振りに帰国、20年前に生まれたなど、寿命が伸びてる世界だと思うがその世界観の説明が欲しい。(50年で成人扱いなど) 主人公の心臓がふたつあり、そのことに対しての主人公の主…
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