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84.アストーリア大陸へ

 私達は、アストーリア大陸に到着した。以前、気分が悪くなった所に向かうことにした。

 私達は、雪車に乗って、進んで行った。ただし、5km手前で、一旦止まった。そこに、水魔法で、寝泊りが出来る建物を創った。今回は、氷の建物だ。2人1部屋と考えて、70部屋作った。すこし、余裕を持たせた。


 このアストーリア大陸は、まだ、だれの領地にもなっていない。ただ、先住民がいるので、彼らの居住地は、侵すことはできない。


 「さて、この先、5kmの所に、強い磁場がある。そこに、鉱山があると考えている。

 ただ、近くに行くと気分が悪くなるので、長時間の作業ができない。

 そこで、暫く、様子を見て、発掘の方法を考えることにする。」


 「はい、わかりました。」


 レンゲーは、グループを作って、交代で、状況を調べるつもりだ。


 「レンゲー、無理はするなよ。」


 「はい、わかっています。」


 暫く、滞在して、分かったことだが、この先の場所はすぐに天候がくずれ、雷がよく落ちる。


 「レンゲー、雷がよく落ちている。注意するように。」


 「はい、でも、注意するだけでは、だめですね。」


 「そうだ、トンネルを掘ろう。それなら、大丈夫だろう。」


 「まず、この基地の地下室をつくるよ。そうだな、地下5階ぐらいで、いいか。」


 私は、地下5階に相当する螺旋階段を作った。それを使って、地下15mまで、降りて行った。そこから、北方向に横穴を掘っていった。掘りながら、闇魔法で、強化していった。


 1kmぐらいで、体調が悪くなってきたようなので、一旦基地に戻った。


 「やはり、レンゲーも気分が悪くなったようだな。」


 「はい、何か、方法を考えてみます。」


 私達は、一旦寝て、次の日に考えることにした。


 「テラ、起きて下さい。分かりました。」


 「うん。何がわかったの。」


 「磁石の影響なら、鉄で、遮断できると言っている者がいます。やってみませんか。」


 「磁石に鉄か。くっ付かないかなぁ。」


 「そうですくっ付くかもしもしれません。」


 「まあ、取り敢えず、気分が悪くならなければいいか。」


 「そうですね。」


 私は、鉄で人が被れるようなコップのような物を作った。


 「さあ、これを被って、進んで行こうか。」


 「はい。」


 私達は、気を取り直して、また、進み始めた。今度は、気分が悪くならないで、目標点まで、行くことが出来た。


 しかし、今度は、前も見えないので、何もできずに、戻る事になった。


 次は、遠隔投影接続器テレビジョン・コネクタを使って、前が見えるようにした。


 「さあ、もう一度チャレンジだ。」


 私は、既に出来上がったトンネルをどんどん進んで行った。レンゲーも、スピアも、大丈夫そうだ。


 一緒に、付いて来ている若者達も、大丈夫そうだ。


 やっと、目的の鉱山を見ることが出来た。確かに、被っている鉄が引っ張られているが、何とか、耐えることが出来た。


 私達は、サンプルとして、正8面体の結晶の黒い鉱物を持って、戻っていった。


 「これだね。やっと見ることが出来た。」


 「テラ、やっと、見ることが出来ました。」


 「凄いな、鉄を引き寄せるね。」


 「これは、自然にできた磁石だ。」


 「レンゲー、鉄で遮断できると言っていた者を連れて来て。」


 「はい、只今。」


 「お呼びでしょうか。」


 「名前は、何という。」


 「私は、カーリンと言います。」


 「よく、鉄で遮断できることを知っていたな。」


 「はい、色々書籍で学びました。」


 「そうか、この鉱物は、知っているか?」


 「それは、磁石です。鉄をくっつけることが出来ます。」


 「そうだ、これの用途も知っているか?」


 「はい、方角を知るのに使えます。」


 「カーリンは、それを創れるか?」


 「はい、出来ます。」


 「それでは、早速作ってくれ。」


 「これをお借りします。」


 「いいよ。持って行ってくれ。」

 

 私は、磁石をカーリンに渡した。カーリンは、磁石を持って、部屋に戻った。それから、コンパスを作って、戻って来た。


 「できました。」


 「確かに、コンパスだ。これを大量に作って欲しい。出来るか?」


 「はい、出来ます。何個必要ですか。」


 「最低で、10万個作ってくれ。必要な物は、すべて、与える。どれぐらいで、出来るか?」


 「一緒に、来た官吏を100名使ってもいいですか?」


 「もちろんだ。もっと必要なら、連れてくるよ。」


 「いえ、大丈夫です。10日で、出来ます。ただ、商品に出来る様にするには、15日掛かります。」


 「それでは、早速、初めてくれ。私達は、ヤガータ国に戻る。」


 「はい、わかりました。」


 「何かあれば、キャメール村に行き、シロッコスに連絡を取るように。」


 「はい、わかりました。」


 私達は、100名を残して、キャメール村に戻った。そこで、氷のコンパス工場に、食料や日用品を運ぶように指示して、船に乗り、ヤガータ国に戻った。


 私は、リンダに思念伝達で、連絡を取った。


 「リンダ、アストーリア大陸から、戻って来たよ。」


 「どうだった?」


 「何とか、磁石を手に入れた。それを使って、今、コンパスを作っている。」


 「コンパスは、珍しいわ。貴重よ。」


 「そうか、その販売をリンダに頼むよ。月末には、10万個送ってくると思う。」


 「分かったわ。準備しておくね。」


 予定していた物とは、少し違ったが、新しい商品が一つ出来たから、結果オーライだ。

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