表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/261

66.小さな国の大きな野望

 私は、14個もの上級ダンジョンの出入口をすべて、土魔法で封鎖していった。それぞれのダンジョンの近くに転移魔法用の魔法陣を作り、闇魔法で、隠しておいた。


 次に、荒れた土地を土魔法で、更地に変えていくことにした。まず、崩れてしまった家屋の残骸を取り除いた。主に、木々だった。それから、大きな石などを取り除き、最後に、土地の表面を平らにならしていった。これで、更地になった。


 私は、ガーベラに相談して、街を整備しようとした。


 「ガーベラ、この国の都市を開発し直そうと思っているの。」


 「どのように、開発するのですか?」


 「そうね。なぜか、この国は、悪い事ばかり起こります。地震に、魔物に、大雨。

 一度にすべてをよくすることは出来ないけど、少しずつ、改良したいと思っているの。

 取り敢えず、上級ダンジョンから魔物が出て来ないようにしておいたよ。

 それから、地震で荒れてしまった土地を整備しておいたよ。」


 「すみません。もうすでに動いていたのですね。」


 「今、老人と子供が約2万人いると言っていたね。」


 「はい、大体、それぐらいだと思います。」


 「その人達に、住む場所と、仕事を提供しようと思っています。」


 「そんなこと、出来るのですか?」


 「何とか、なると思うよ。ただ、子供には、仕事より、文字を読んだり、書いたり、それから、計算も出来る様になって欲しいな。」


 「そうね。読み・書き・算数は大切ですね。」


 「そのための学校みたいなものを作りたいの。でも、取り敢えずは、生活費を確保する所からね。金貨を配ってもいいけど、そんなものは、いつまでも、続けていけないから、自分で生活費を稼げるように環境を整えておきたいね。」


 「仕事と言っても、老人も、子供も、危険な事はさせることが出来ない。

 そこで、薬草の農場を作って、栽培と採取を担当して貰おうと思っているの。」


 「私は、何をすればいいですか?」


 「そうですね。国民を管理できるものを作ってほしいな。」


 「どうすれば、いいのですか?」


 「そうですね。まず、冒険者IDのようなものを国民につくりたいですね。

 それで、国民であることを証明します。」


 「わかりました。それでは、私は、必要な書類を作ってきます。」


 「私は、国民が、当面無料で、住むところを作ってきますね。お互い、終わりましたら、王宮に戻るということで、いいですか?」


 「はい、結構です。」


 私は、ガーベラと別れて、住む所を作りに行った。3~5人が一つの部屋に住むと考えて、6000個の部屋を作ることにした。


 1階に20部屋で、5階建ての建物を基本にすることにした。1棟100個の部屋になる建物を60個建てることにした。


 一度には無理なので、取り敢えず、10棟だけ創った。これで、1000個の部屋が出来上がった。


 王宮に戻った私は、ガーベラに会いに部屋に向かった。


 「ガーベラ、取り敢えず、1000個の部屋を作ったよ。少しずつ、入居してもらおう。

 当面1年は、賃料は取らずに、住んでもらおう。」


 「はい、それでは、部下と共に、案内していきますね。」


 「よろしく頼みます。私は、薬草の農場を作りに行きます。」


 「はい、わかりました。」


 私は、上級ダンジョンの一つに併設するように、地下農場を作った。地下5階で、各階に薬草畑を作っていった。


 この農場は、上級ダンジョンの魔力を取り込んで、薬草を育てるが、ダンジョンの中ではないので、魔物も出ず、安全に薬草を採取できる。


 薬草は育つのに、暫く、時間が掛かるが、何とかなるだろう。薬草の買い取り価格は、10本1束として、10束で、銀貨50枚を考えている。


 それから、各ダンジョンを第5階層で、繋いでいくことを考えた。何故、ダンジョンから、魔物が溢れ出てくるのか、分からないが、魔力が多くなりすぎることが原因だと思ったからだ。


 こうしておいたら、一カ所に魔力を集めて、回収する方法を考えれば、いいと思った。


 今日は、十分に働いたので、少し、のんびりすることにした。


 「そうだ、久しぶりにスピアに連絡しよう。」


 私は思念伝達で、スピアに連絡を取った。


 「スピア、テラだよ。元気にしてた?」


 「うん。元気。テラは。」


 「私も、元気だよ。今は、ヤガータ国に居るよ。」


 「スピア、行ったことない。」


 「そうか、落ち着いたら、おいで。」


 「まだ、仲間少ない。もっと、探す。」


 「スピア、今は何人になったの。」


 「今で、25人だよ。」


 「そうか、100人は、欲しいけど、一度、戻っておいでよ。」


 「テラ、いいの?戻って。」


 「いいよ。スピアが居ないと寂しいから。」


 「うん。すぐ戻る。」


 スピアが、仲間と共に戻って来た。私は、冒険者ギルドの近くに宿泊できる場所を作って、住めるようにした。そこに、スピアの仲間に滞在してもらうことにした。


 そして、宿泊場所に併設して、食堂を作った。そこで、スピアの仲間に食事をして貰った。


 「お帰り。ご苦労様。」


 「テラ、好き。」


 「私も、スピアが好きだよ。今日は、一緒に寝ようね。」


 「うん。一緒、寝る。」


 少し早いが、私は、スピアと一緒に寝ることにした。久しぶりのもふもふだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ