表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/261

59.ベルーナ大佐の依頼

 私達は、ベルーナ大佐の依頼を果たすために、ヘノイ王国とソーロン帝国との国境付近にやって来た。


 私は、スキル探索で、レベル40以上の者がいないか、探した。すると、森の中の洞窟の中に5人発見した。


 次に、村以外で、人が多く集まっている処を探した。すると、100人以上が集まっている場所があった。


 そこは、農園の様だった。その農園の傍の建物に人が集まっていた。レベルは、かなり低かった。軍人ではなさそうだ。


 私達は、隠密魔法を起動して、まず、農園の建物に向かった。人々の近くに行って、会話を聞いた。


 「そろそろ、始めるのだろう」


 「まだ、指示h来ていない。焦るな」


 「本当に、武器を持って来てくれるのか」


 「そう、聞いている。そうでなければ、反乱なんて起こせないだろう」


 「俺たちだけってことは、ないだろうなぁ」


 「そんな訳ないだろう。支援軍が来ることになっている」


 「あの軍人達の話は、信用できるのか?」


 「仕方ないだろう。他に方法はないのだから」


 「せめて、あの穀物が売れれば、こんなことをしなくても済むのに」


 「そうだな。俺も、死ぬのは嫌だぜ」


 「当たり前だ、死にたい奴なんてここには、いない」


 どうも、軍人風の男たちが反乱を焚きつけているようだ。しかし、ソーロン帝国が、一方的に穀物の買い上げを止めたのだろう。そうでなければ、反乱なんて、焚きつけられてもしないだろう。


 黒幕の軍人風の男たちを探したいが、情報がなさすぎる。もう暫く、この農民たちを見張っていてもいいが、おそらく、大した情報は、得られそうにない。


 私は、遠隔投影接続器テレビジョン・コネクタの魔法陣を少しアレンジして、一方的に映像を流すようにした。つまり、監視カメラを作った。それを、農園の傍の建物に付けた。これで、もし、軍人風の男たちがやってきたら、分かるだろう。ついでに、建物の裏手に転移魔法用の魔法陣を描いておいた。


 次に、森の中の洞窟に向かった。ここでは、隠密魔法を解除して進んだ行った。洞窟に入る前に、転移魔法用の魔法陣を描いておいた。


 「すみません。誰かいませんか?」


 「誰だ、何の用だ」


 「おい、ジャールどうした?」


 「人がこっちに歩いてくる」


 「こんな、森の中の洞窟に、誰が来るっていうんだ」


 「でも、ほら、そこにいるよ」


 「こんばんは、私はテラと言います。横にいるのは、スピアです」


 「何しに来た」


 「ジャール、取り押さえろ」


 「はい、了解」


 ジャールという人が、私達に向かってきた。武器は使わないようだ。


 「ドリャー」


 ジャールが蹴って来たが、私は、避けた。


 「スピア、攻撃しないでね。怪我で済まなくなるから」


 「誰に、言っているんだ。ドリャー」


 また、蹴って来たが、私は、かわした。


 「こいつ、かわしたなあ」


 「ジャール、無理だよ。当たらないよ」


 「まだ、まだ。ドリャー」


 仕方がないので、私は、飛び蹴りをして来たジャールの足首を持って、振り回した。


 「おい、辞めてくれ。目が回る」


 「もう少し、回しますね」


 「おい、気分が悪くなってきた。止めてくれ」


 「はい、それでは、休憩してください」


 私は、ジャールを床に置いた。


 「おい、ジャールがやられたぞ」


 「メロール、どうする。可成り強いぞ」


 メロールがリーダの様だ。私と話すことにしたようだ。


 「俺が、話をする。手出しをするな」


 「「はい、了解」」


 「さて、私は、メロールという。この者たちのリーダーだ。用件を言ってくれ」


 「メロールは、元軍人だよね」


 「何を言ってる。軍服は着ていないぞ」


 「ふーん、でも、元中将だね。メロールって言った?」


 「何をバカな事を言っている。俺は、元軍人ではないぞ」


 「まあ、いいか。あなた達は、ここで何をしているの?」


 「俺たちか。俺たちは、ここでキャンプをしているだけだよ」


 「そうか、どうしても、本当の事を言ってくれないんだね。仕方がないから、ここで、倒してしまうね」


 「いや、本当だよ。信じてくれ」


 「私は、どうでもいいの。あなた達は、私の邪魔になりそうだから、ここで消えて貰うだけよ」


 「どうしても、やるっていうのか」


 「いいえ、あなたが本当の事を話せば、戦ったりしないわ」


 「だから、キャンプだって言ってるだろう」


 「スピア、倒してくれる」


 「うん。テラ、倒すよ」


 スピアが、5人全員を小突いて行った。それで、気絶したので、一カ所に集めて、縛り上げた。


 「ご苦労様、スピア、もういいよ」


 暫く、私は、手鏡を見ていた。まだ、何の変化もなかった。


 「おい、これをほどいてくれ」


 私達は、無視して、手鏡を覗いていた。


 「おい、聞こえてるだろう。俺たちを、自由にしろ」


 何度も、何度も、繰り返し叫んでいた。


 「うるさいなぁ。静かにしててよね」


 「だから、これをほどいてくれって、頼んだいるだろう」


 「うるさい、火球(ファイア・ボール)

 

 私は、彼らの目の前に大きな火の球を出して、脅した。


 「熱っ、辞めてくれ」


 「うるさいって、言ってるのに、次は、当てるよ」


 やっと、黙ってくれた。漸く、農園の方も、動きがあった。軍服を着た者達が、農園に現れた。


 これが、黒幕だろう。すぐに、転移魔法で農園に移動した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ