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159.ムーンの魔大陸調査

 ムーンとしての初めての朝だ。気分は、いいのに空は雨模様だ。なんだか、気分もじめじめしそう。


 外がだんだんと騒がしくなってきた。朝の到来か。街が起きて来ているようだ。馬車が行き来している。私は、ベッドを出て、服を着た。これから、魔大陸の調査だ。


 これは、私が勝手に呼んでいるだけで、地名として、まだ、認識されていない。だからこそ、私が自分の物にしても構わない。


 すでに、南半分は、制圧した。といっても、地上は、魔人族に譲っているので、地下だけの支配だけど。


 これから、行く北半分は、テラ王国の領土にしたい。


 さあ、ムーンの魔大陸調査の始まりだ。頑張るぞ。まず、川の向こうの基地に転移魔法で移動した。


 屋上から見る限り、特に戦闘が活発に行われている様子はない。いずれ、地下施設を作る予定なので、一気に作ることにした。


 まずは、この基地の地下に縦穴を20m掘って、螺旋階段を作った。そして、その出入口は闇魔法をつかって、結界を張っておいた。ここの結界は、私、ムーンが認めたもの以外通ることができない。


 つぎに、最下層に降りて、北に向かってトンネルを掘り進んだ。掘りながら、トンネルを土魔法で強化している。掘り進んで、2kmぐらいになってことに、少し、魔力の増大を感じて来た。


 この感じは、掘り進めるたびに大きくなってきている。おそらく、ダンジョンに近づいているのだろう。私は、スキル探索で、私の周囲1kmを探知した。


 すると、北東285mのところに、上級ダンジョンが見つかった。その中には、魔王軍らしき魔物とリーダーが存在した。リーダーは、レベル60とそれほど高くはないが、うまく部下を使っているようだ。


 私は、そのまま、上級ダンジョンにぶつかるまで、掘り進めることにした。


 「やっと、開通だよ。マナが一気に流れ込んで来た。うーん、爽快だね。しっかり、この身体にマナを蓄えておこう。」


 私は、これからの働きに利用できるように、十分なマナを蓄え始めた。ついでに、アイテムボックスに入れている魔石もマナを補充しておくことにした。


 私は、上級ダンジョンとの出入口を闇魔法の結界で隠した。そして、私が認めた者以外が通れないようにした。また、隠密魔法で、姿を消しておくことにした。


 魔物のリーダーらしき者がいる。レベル60だ。だが、魔人とは、違っていた。上半身が人間の姿で、下半身が大蛇のナーガだった。話には、聞いていたが、実物を見るのは初めてだった。もっと、小さな魔物だと思っていたが、予想に反して、サーペイント並みの大きさだった。


 レベル60とやや低いが、魔法も使うそうなので、用心しないといけない。どうやら、他の魔物に指示を出しているようだ。やはり、リーダとして、働いているようだ。


 私は、このダンジョンの様子を調べるためにスキル探索を使った。すると、各層に、リーダらしき魔物がいることが分かった。しかし、そのリーダは、それほど、レベルは高くない。先ほどのナーガのように、レベル60程度だと分かった。


 私は、一旦、城に戻る事にした。転移魔法で城に移動した。


 「スピア、どう?」


 「良く寝てるよ。ムーンは、どう?」


 「元気だよ。全然、問題ないよ。」


 「こんばんわ。テラjrを見てやってください。この子が、テラ・ワールドの後継者です。」


 レイカは、嬉しそうに、ムーンにテラjrを見せた。ムーンをテラの部下だと、信じ切っている。


 「本当に、テラに生き写しですね。それに、レイカさんにも、似ていないですか?」


 「何を言ってるの。ムーンは、勘違いしているようね。テラjrは、私の子供ではないのよ。私は、テラjrの乳母なの。だから、似ているはずがないじゃない。ねえ、スピア、何かいってやって。」


 「そうだよ。ムーン、レイカは、乳母だよ。でも、似てるよ。」


 「これは、つまらぬことを言ってしまって、すみませんでした。」


 「それでは、私は、これで、失礼します。」


 私は、スピアとレイカの寝室を出て、次の作戦を考えていた。魔王軍を倒して、魔大陸をテラ王国にする方法を考えていた。


 リザードマンの兵士達を鍛え上げる。でも、これでは、時間が掛かってしまう。それなら、方法は、2つしかない。取り敢えず、1つの方法を実行に移すことにした。


 私は、思念伝達で、リンダに連絡を取った。


 「リンダさん、急に連絡して申し訳ございません。ムーンです。覚えていますか?」


 「あぁ、テラの部下だったムーンさんね。どうしたの?」


 「実は、相談があるのですが、よろしいでしょうか。」


 「そうね。少しなら、いいわ。何かしら。」


 「リンダさんは、オリハルコン鉱山の管理をしていると聞いているのですが、間違いないですか?」


 「そうね。一応、私が管理しているわ。でも、完全に理解しているわけではないのよ。」


 「いえ、オリハルコンの使い道についてなのですが、用途が決まっていない物がどの程度あるのか、知りたいのです。」


 「そうね。以前から、改善しようとしているのだけど、オリハルコンを利用できる鍛冶屋を十分に育生できていないのよ。それで、取り出したオリハルコンを保管しているだけみたいな状態なの。だから、利用方法を提案して貰えるなら、ありがたいわ。」


 「それでは、保管用に回している物を、ヘノイ王国の森の中のテラ・ワールドの基地に送って貰えますか。」


 「いいわよ。取り敢えず、一つの倉庫分を送るね。」


 「はい、それで結構です。足らない様なら、また、連絡します。」


 私は、リンダとの思念伝達を切った。これで、一つの方法の準備が出来た。ちょっと、頑張ろう。

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