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110.テラ・ワールドの全国展開

 今日は、朝から、思念伝達でリンダに連絡を取った。以前依頼していた、テラ・ワールドの支店の全国展開について、今、どんな状況か、確認したかった。


 「おはよう。テラだよ。起きていた?」


 「起きていたよ。今日は、テラ、早起きね。」


 「そうだね。リンダに依頼した支店のことだけど。どんな感じ?」


 「ミヤーコ王国とイーキ王国は、完了したよ。すべての街や村に支店を1店舗は、確保したよ。従業員も雇って、配置済みと、報告を受けているよ。」


 「ヘノイ王国は、どうなっている?」


 「ここは、まだ、半分ぐらいね。もう1週間は掛かるよ。そんなに急いでいるの?」


 「できれば、早く終わらせたいんだ。」


 「どういうこと?」


 「その国を、テラ・ワールドで支配したいんだ。」


 「今やっているのは、基地を作っているのとは、違うよ。単に、支店を作っているだけだよ。」


 「いや、それでいいんだ。テラ・ワールドは、経済面から、支配していきたいんだ。」


 「私には、よく分からないわ。」


 「今度、ゆっくり説明するよ。」


 「そうしてね。待っているわ。」


 次に、思念伝達でガーベラに連絡を取った。


 「ガーベラ、テラ、だよ。」


 「どうしたの?朝早くから。」


 「安売り用の赤のポーションは、順調に販売できているの?」


 「問題ないわ。補充に少し手間取っているけど、特に、問題はないわ。」


 「生産の方は、余裕があるかな?」


 「そうね。薬草は、必要以上に栽培出来ているわ。採取も赤字には、なっていないわ。うまく、回っているわ。」


 「それじゃ、赤のポーションの生産の方は、どうかな?」


 「あの赤のポーションを作るための神具は、使いやすいみたい。だから、こちらは、どんどん、在庫が溜まっているわ。」


 「それじゃ、赤字じゃないの?あの値段では、無理かな?」


 「赤字じゃないけど。売れている数は、凄いのに、それほどの儲けになっていないわ。ほとんどが、人件費に消えているから。だから、在庫は、場所を取っているだけよ。特に、問題はないわ。」


 「それなら、いいよ。申し訳ないけど、その赤のポーションの生産を出来る限り沢山作ってくれないかな?薬草の採取の人数も増員して、工場の人員も増員して、可能な限り、沢山作って欲しいんだ。」


 「分かったわ。でも、それをどこに置くの?」


 「リンダに頼んで、テラ・ワールドの本店のある森の中で、保管して貰ってくれる。」


 「わかったわ。連絡をとって、大量生産を始めるわ。」


 「よろしくね。」


 「テラは、王宮の部屋で、寝ないの?」


 「そんなことないよ。また、いくよ。」


 「そう、それなら、いいわ。」


 「それじゃ、バイバイ。」


 私は、思念伝達を切った。あの工場だけでは、量が足らないかも知れない。別の場所でも、大量生産の拠点を作っている方が、いいかも。


 私は、思念伝達で、レンゲーに連絡を取った。そして、森の中に地下農場と地下工場の建設と赤のポーションの大量生産を依頼した。実際の生産には、薬草が育つまでの時間が掛かるだろう。


★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆


 私は、もう一度、思念伝達で、リンダに連絡を取った。


 「リンダ、何度もごめん。」


 「テラ。いいよ。遠慮しないでね。」


 「ありがとう。少し、計画を変更するよ。一気に、全国展開しようと思っていたんだけど。それは、少し、延期するよ。だから、ヘノイ王国の方は、それほど、慌てなくてもいいよ。」


 「わかったわ。でも、遠慮しないでね。」


 「分かっているよ。でも、誤解しないでね。今回の延期は、売り出す予定の赤のポーションの生産が追い着かないからだよ。リンダの仕事とは、関係ないからね。」


 「はい、分かったわ。」


 「それで、どのように変更するの?」


 「全国展開の前に、このヤガータ国で、実験的に実施しようと思っている。」


 「具体的には、どうするの?」


 「まず、通常の量の赤のポーションの価格を下げる。今、金貨1枚で売っている物を、銀貨80枚に変更して、テラ・ワールドの全支店で一斉に販売します。」


 「それじゃ、冒険者ギルドで、赤のポーションが売れなくなるわ。」


 「それは、いいんだ。別に冒険者ギルドは、赤のポーションで儲けているわけじゃないから。」


 「でも、買取価格は、金貨1枚よ。テラ・ワールドの商品を冒険者ギルドに持ちこまれない?」


 「それでは、予め冒険者ギルドから、テラ・ワールドの商品の買い取りをしないと掲示して貰っておくよ。それから、テラ・ワールドの赤のポーションには、テラ・ワールドのラベルを瓶に刻印して、消せないようにするよ。これからの、テラ・ワールドの商品にはすべてこのラベルを付けることにするね。」


 「それは、いいわね。ついでに、包装紙にも、テラ・ワールドのマークを入れない?」


 「いいよ。袋を持っているだけで、テラ・ワールドの宣伝になるね。」


 「デザインは、私にやらせて。」


 「いいよ。リンダに任せるよ。」


 「今、リンダは、時間あるの? 」


 「少しなら、大丈夫だよ。」


 「そっちに行っても、いい?」


 「構わないけど、テラは、授業は?さぼるの?」


 「いや、そうだね。また、今度、そっちに行くよ。それから、テラ・ワールドの看板も考えておいてもらえる?」


 「いいわ。一緒に、考えておくわ。」


 「もう一ついいかな?テラ・ワールドの支店とは別に、テラ・ワールドの加盟店をつくる。その加盟店では、テラ・ワールドの支店のようにテラ・ワールドの商品を販売してもらう。その加盟店用の看板も考えてくれないかな?」


 「なんだか、よく分からないけど。支店とは別に、テラ・ワールドの商品の販売店と分かるようにすれば、いいのね。」


 「そうだよ。それで、支店よりは簡易版にしてね。」


 「いいよ。考えておくね。」


 「それじゃ、授業にいくよ。」


 「そうよ。さぼらないでね。」


 私は、リンダとの思念伝達を切って、急いで、魔法学院の授業に間に合うように移動した。


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