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神聖祓魔師 二つの世界の二人のエクソシスト  作者: ウィンフリート
平行世界へ
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第40節 修道士様は、お買い物が好き?

こんばんはぁ・・・


一度投稿したのですが、消えてました。再投稿します。

僕の足取りは重い。そりゃそうだよ。返せる当てもない借金を背負っているのだから。


でも、おじいちゃん修道士は足取り軽く、ウキウキだ。なんかスキップしてない?

このおじいちゃんのせいで、あとで街では、大騒ぎになるのだけど・・・


「さて、お買い物じゃー、ホレ、少年、入るぞ!」


先になって修道士様は「何でも屋」に入っていく。


「いらっしゃい。何がご入り用ですか?」


「皮袋あるかの?」


「はい、こちらです」


はじめて見る顔なのに、お店の主人は全く気にしてないようだ。僕の顔を見て、何か言いたげだけどね。


「じゃ、中古品でいいので、この少年に一つくれるかの?わしは、ちょっと色々見たいので・・・」といって店舗を物色し始めた。おじいちゃん目が輝いているよ。


「・・・やっぱりこの世は楽しいのぅ・・・」また、なんかぶつぶつ変なこと言ってるよ。


「悪者君、はい、これ、君につけとくよ」ここもツケなのか。


「あの、僕お金ないんですけど・・・」


「知っているよ。でも、誰もここの街から生きて逃げ出せないだろう?君にはオットー様やアグネス様がついているから、いざとなったら、オットー様にお願いするよ。どうにでもなるさ。しかも、迷宮で空飛ぶザクセン人たちを助けたらしいじゃないか。将来有望なちびっこに、投資できるなら安いものだ」


うーん、気になる。話が大きくなってるし、これって大丈夫なのかな・・・


「ところでさ、見ない顔の坊さんだけど、知り合いかい?」


「なんか、僕も今日はじめてお会いしたんですが、なんでも鉱山の頂上で修行している隠修士様だそうですよ。さっきもアグネス様に空を飛んでみせて・・・なんだか、ウェセックス王国というところのご出身だそうです」


「へー、頂上で修行って、俺、子供の頃、うちの死んだ爺さんから、伝説の賢者様が頂上に住んでいるって聴いたことあったけど、本当にいるんだ・・・すごいな・・・でも、なんか軽い感じの人だね・・・あ、言わないでくれよ・・・」


店主さんは、賢者様?に近づいて、置いている商品を説明しだした。僕は、なんだか皮袋に水をいれに外の公衆井戸まで歩いていった。


嬉しいやら、心配やら、複雑な気持ちだ。まぁ水を確保できるのは助かるよ。水をいれていたら、アーデルハイトがやってきた。なんか足元に白いのがちょろちょろしてる。アーデルハイトも水汲みにきたらしい。


「あ、新しい皮袋買ったの?」


「いや、買ったというか、なんかわからないんだよ。借金だけが増えていくみたいな・・・」


「新しい皮袋って、水で洗ったら、ワインいれて2、3日ぐらいあとに、灰汁を抜かないとだめよ」


へーそうなんだ。アーデルハイトも物知りだね。水はタダだけどワインは有料だよね。


「なんなら私の皮袋と交換してもいいわよ」


どういう理屈なのかな・・・


「女房と皮袋は古い方がいいって言うでしょ」

「そうなの?」

「そう、聖書にも確かあったわよ。新しいワインは新しい皮袋だっけ?」

「なんか違わない?」

「いいのよ。私が言ったの・・・諺でもいうでしょ。子供と馬鹿は真実を言うってね。私は子供じゃないから、本当のことは言えないのよ」


なんだかわからないけど、アーデルハイド、黒いよ・・・真っ黒な心じゃないの?


僕はおじいちゃん修道士に呼ばれたことをいいことに、その場を抜け出した。よかった。危なく古い皮袋と交換させられるところだったよ。


おじいちゃんは、なんか聖人の絵を買ってた。なんだか、凄い高い絵らしい。教会とか修道院が勝って飾るようなやつだそうだ・・・あれ、それってもしかして僕のツケなのかな・・・


「どうじゃ、素晴らしいじゃろ。聖ボニファティウスじゃ。格好いいじゃろ~?


しかし、まいったのぅ・・・」ワザとらしい発言だ。突っ込んで欲しいのかな?


「どうしたのですか・・・」


「いや、わし、これ持って帰れんのじゃよ・・・ついつい、買ってしまったがのぅ・・・」


「どういう意味なんですか」おじいちゃん修道士は、すこしキョドってる・・・


「あ、いや、そのう、ほら、山の頂上じゃ、絵がすぐにダメになるじゃろう?」

なるほど、筋は通ってますね・・・救い船でも出しますか・・・


「そうですね。じゃ、砦に飾ってもらうとか?」


「それじゃ、人々が見れないじゃろ・・・皆がよく見えるところがいいのじゃ」


それ見たい人って沢山いるのかな・・・ま、ここは反論してもいいことはないよね・・・うーん。そうだ。アグネスさんに相談して、みんなが通るところに飾ってもらおう。


「じゃ、ちょっと、こちらに来て下さい。思い当たるところがありますけど、相談してみますので、待ってくださいね」


で、僕は、おじいちゃん修道士と、鉱山口へ行った。いるいる、アグネス様いるよ。


「アグネスさ~ん、こんにちは」アグネスさんは、ニコリと笑ってくれた。やっぱり天使だよ。また抱きしめてもらいたいなぁ・・・


「あの、おじいちゃん、いえ、修道士様が今お持ちの、この絵を鉱山の一番いいところに

飾って欲しいそうなんです・・・」


「あら、立派な御絵じゃないの・・・これは、ゲルマン人の使徒と呼ばれるお方ね・・・」


うんうんうんと高速で頷く、おじいちゃんの顔がものすごく輝いている。


「えっと、木を切り倒していて、材木が4本できているから・・・」


「うんうん、それは?」おじいちゃんが身を乗り出している。


「聖フロリアヌス?」


おじいちゃん、ずっこけているよ・・・なんかぶつぶついってる。いじけてるじゃない・・・


「わしだって殉教しているのじゃよ・・・まぁ、フロリアヌス様ほど酷い目にあってはおらんがのう・・・」なんか落ち込んでいるよ。ぶつぶついっているけど聴こえないや・・・


アグネスさん、嬉しそう・・・わざと間違えたのね・・・


「ごめんなさい、そんなに落ち込むなんて・・・これは、聖ボニファティウス様ですよね~?」


おお、おじいちゃん嬉しそう・・・わかり易い人だ。


「いいですね。素敵な御絵です。ここに飾りますか?」

アグネスさんは、カウンターの裏側の棚をぽんぽんと叩いた。鉱山入退記録の石板置き場の上だ。おじいちゃんは、いそいそと絵を渡した。アグネスさんは、絵を受け取り、カウンター後ろの棚の上に飾ってみてる。


おじいちゃんは、嬉しそうだったが、誰かが近づいてくるのを察し、さっと隠れた。


「やば、アポロニアじゃ・・・」


なんか聞こえましたよ、おじいちゃん。なんでやばいの?


後ろを振り返ると、空飛ぶザクセン人のメンバーがやってきていた。いつもの6人だ。カールさんが前に出てきて、他の5人は吊り鉄格子の近くでたむろしている。


「こんにちは、カール。おかえりなさい。今日は随分と早いのね?」


「アグネス様、こんにちは。今日は収穫ゼロですよ。「燃えろザクセン魂」のやつらに、美味しいとこみんなもっていかれました・・・行くとこ行くとこ全て先回りされてましたよ・・・」


「あらら、残念でしたわね。でも明日がありますよ。ファイトですぅ」


カールの顔は溶けていた・・・そりゃアグネスさんにそんなこと言われたら、溶けるよね。


その時、すすすすすっと、滑るようにアポロニアが平行移動してきた。


「カールのエッチ!いま、妄想してたでしょ」アポロニアが厳しく糾弾する。


カールはドキッとして、うろたえた。

クラウディアもやってきて、エッチ、エッチ、エッチと責め立てた。


「ち、違う、誤解だぁ・・・」


「あれ、聖ボニファティウス様の御絵じゃないですかぁ」

アポロニア切り替え早すぎだよ・・・そのスルーはひどくないですか?


「そうなの?」クラウディが尋ねる。あなたも切り替え早すぎです。


アグネスさんが、収拾に動いた。カールはしゃがんだまま、耳を両手で塞いでいる。目もつぶっている。


「そうなのよ。修道司祭様が飾って欲しいって仰って・・・あれ、神父様?」


おじいちゃんは霧のように消え去っていた。


「ま、そんなわけで、あとで壁に穴開けて飾りますから、ゆっくりみてくださいな」


「はーい」アポロニア達は良い返事で応えた・・・


僕は、速攻で、おじいちゃんを追いかけていた。聴きたいことがあるからだ。


でも凄い速さだ。吊り鉄格子の内側を超えて、左に曲がったようだ。追いかけて曲がったが、見失ってしまった。


下ではアポロニアとクラウディアが、また、エッチ、エッチってカールをいじめてるようだ。ドアが開いていたので、そのまま中に入り階段を上がって、踊り場を通り、右をみると、挟間に張り付いて下を見ているおじぃちゃんがいた。


アポロニアさんが、聖ボニファティウス様だって騒いでいる。おじいちゃんは、ぶつぶつとなにか言っているけど、あまり聞こえない。


「いいぞ、アポロニア。さすがワシのファンじゃのぅ。お主だけじゃわぃ。聖職者は浮気しちゃいかんよ・・・これからも加護しちゃうよん。うしし」


なんだかおじいちゃんオカシイよね。付き合っていられないよ。まったく・・・


僕は懐から魔法書をだし、挟間への階段の踊り場に座って、魔法書を読みはじめることにした。




お読みいただきまして、ありがとうございます。


いかがでしたか?


聖ボニファティウスは、実在の人です。今日は連続投稿しようとしてたのですが、色々ありまして、あきらめました。明日夜また次話投稿します。

宜しくお願いします。

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