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神聖祓魔師 二つの世界の二人のエクソシスト  作者: ウィンフリート
平行世界へ
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第75節 アーベントイラー 黒獅子城の朝

また、最前線の砦に戻りました。

Ⅰ 黒獅子城での朝食


「えっと、皆さんいますよね?」

  僕は皆に声を掛けた。誰か来ていなければ、すぐに探しにいかないといけない。今まで転移門が失敗したことはなかったけど、用心することに越したことはない。


「使徒様、全員いるわ。大丈夫よ」アポロニアさんだ。僕はカールさんに目で合図した。カールさんは頷いた。

「よーし、じゃ、砦に行こう」

 僕らは、カールさんを先頭に、内城壁の中庭を中心に向けて歩き出した。


 昨日と比べて、人は殆どいなかった。まっすぐ歩いていくと、階段の前に、鉄でできた門があり、閉じていた。門の左右には、衛兵さんが立っていた。衛兵さんの一人が、僕たちが歩いてくるのに気づいて、階段を上っていった。かなり大きな観音開きの鉄の門だが、すぐに開かれた。階段の上から、一人の騎士がゆっくりと降りてきた。


「ようこそ、黒獅子城へ。昨日はお疲れさまでした」

 白いサーコートを着ている、左胸に黒い獅子が立ちあがっている絵がかかれたサーコートだ。昨日も伯爵様のそばにいた騎士だよね。騎士さんは明るい笑顔で迎えてくれている。


「さて、おはようございます。伯爵様がお待ちかねです。こちらにどうぞ」

 僕らは、スタスタと歩いていく、騎士さんの後をついていった。騎士さんは、階段を上がりきると、右に向かった。正面には、砦本部と呼ばれている建物が立っている。


 黒獅子城は、創建された当時は、正面に見える建物が城で、それ以外は、外城壁しかなかったそうだ。城壁に囲まれた庭は広く、馬小屋や家畜小屋などがあった。

もともと、バイエルン大公が、このあたりの領地を管理するために、時々滞在した出城だった。ライン川から水を引いて、堀を水で満たし、平地にある城としては攻めにくい構造を持つ城だった。近くの民も集住しており、小さな街ができていた。農民も同じく集住を開始しており、大規模な農地で栽培された作物が取れる豊かなところだったらしい。


 悪魔軍の大攻勢が始まると、集住していた農民や商人、職人などが城壁内に避難してきた。相次ぐ悪魔軍との戦争に疲弊した、バイエルン大公は、城を放棄することにしたが、皇帝より、最前線で戦うよう指示されたザクセン公爵が、替わりに城を守ることとなった。


 もとより、大軍を維持し、城を守ることができなかったので、城というよりは要塞として改造することにより、少人数の駐屯でも、何とかなるようにしたのだ。


 城壁の内側に、新たに城壁が造られ、2重の城壁となった。内城壁は、同時に内側が住居として造られ、屋根が掛けられた。そして、城の一部も内城壁に取り込まれ、現在のスタイルになった。当初は入り口だったところは、内城壁の内部になり、3階部分に新たに入り口が造られ、内城壁の屋根から入るようになった。


「今日は天気がいいですね」騎士が先頭を歩きながら、世間話を始めた。


「カール殿、二日酔いには、なりませんでしたか?」

「なりましたよ・・・今朝は辛かったです。鍛冶屋で飲んだ上に、また宴会で飲んだものだから、相当飲んでしまったようです。朝から胃がもたれてしまって・・・」

「はははは。私も気持ち悪い状態です。久しぶりにワインを飲むことができたので、ここぞとばかり飲んでしまいました。反省してます」

 うぷっと カールさんは、やっていた。

(こんなところで吐かないでよ・・・)

「あの、ワインもおいしかったですね。赤のシュトルムですよ」

「そうそう、発酵が止まってないから、泡といい、酒の濃さといい、素晴らしい状態でしたね・・・今は飲みたいと感じませんが・・・」

「御意。私もです」


 そんな会話をしているうちに、城の入り口についた。入り口の鉄格子門はすでに開けられていた。

「今日は全員で謁見の間に行きましょう。伯爵様は、起きれないかもしれません。こちらへ」


 僕らは、また洞窟のような狭い通路を通って、途中を右に曲がって、ドアを通り、大広間についた。部屋は片付けられていて、長いテーブルが、謁見台に平行に置かれている。伯爵様の控えの間のほうに、背もたれの長い貴人用の椅子が、一つ。その右隣の謁見台を背にするように貴人用の椅子が一つ置かれ、それいがいは、長い背もたれのない、ベンチが置かれている。騎士さんは、控えの間を背にした椅子を引き、僕に座るように勧めてきた。座面には厚いクッションが置かれ、足元には踏み台が置かれていた。


(また、お誕生日席かぁ。なんだかなぁ・・・特別扱いはやめてほしいのだけど)


 僕が座ると、騎士さんは、皆に座るよう促した。もちろん、誰も伯爵様用に用意された椅子には座らなかった。

「では、しばらくお待ちください。伯爵様は、もしかしますと、着席されないかもしれませんが、急な用事のためですので、その際はご容赦ください。私は一旦下がります。お昼前ぐらいに出発されますか?それともすぐに? 今朝は殆どの店が開いていますので、出発前に覗いてみるのも一興かと思います。あとで、出撃に当たっての作戦会議を行いますので、よろしくお願いします。では」

 騎士さんは、僕に向かって膝を折って挨拶していった。


「カール、フリードリヒ様は、二日酔いだろうな・・・」アレクシスがニヤニヤしている。

「まぁ、そうだろうな。みんな二日酔いだよ・・・俺も本当は今日は寝ていたかった」

「そういえば、顔色悪いものな」

 アレクシスさんは、使用人の人たちが来たので、黙った。今日はクリスタも、一緒のテーブルだ。一人ひとりの前に、スープとパンが置かれた。

 執事さんがやってきて、挨拶をしてくれた。

「冷製の野菜スープです。二日酔いに効きます。沢山ありますので、どうぞお召し上がりくださいませ」

 執事さんは、すこし離れたところに、そおっと立った。

みんなが僕を見ていて、食べないでいるので、ここは僕が食べないとみんなが食べられないのかと思って、手を付けた。


クラウディアさんが、すぐに食べ始めた。そうか、あまりお酒飲んでいなかったのかもね。アレクシスさんも少しずつ食べている。いつものような一気に飲んでしまうようなことがない。カールさんが、それを見て、皮肉を言おうとしているようだ。


「アレクシスは、あれだな、いつもそういう状態だと、お行儀がよくていいな」

「カールこそ、食が進まなくて、太らなくていいんじゃねぇか?・・・でも、こいつは胃に優しいというか、なんだか食欲がわいてきたよ。お前も食べてみろよ」

 アポロニアさんが、食べて、ふむふむと頷いていた。なにかのハーブが入っているのだろう。クリスタに何か話していた。クリスタは、すでにもう食べ終わって、スープを注がれている。そして、次々と、パンをちぎってスープに入れている。ナイフを出して、突き刺して食べようというのだろう。砦では、カトラリーが用意されない。ここもそうだ。自分のナイフで食べるのだ。


 このような食卓で並んで食べたことがあまりないので、皆のマナーというか、食べ方を観察したことがなかった。

(結構個性がでるね。たかが食事なのだけど)


一番豪快なのが、アレクシスさんだ。しかも食べるのが早い。両手の手づかみ食べがさく裂すると、一瞬でテーブルの上から食べ物が消えるのだ。


双子の盾職は、食べる時も大人しい。しかし、拘りは強く、食事用のオリジナルカトラリーを持って歩いているぐらいだ。といってもスプーンだけだけど。二人は、調理用の大きなスプーンで、料理人が味見しているのを見て、これを小さくすればいいと思ったらしい。しかも、金属で造るとは・・・鉄だけに錆びてしまう。だから食後の磨きが欠かせない。


 カールさんは、いたって普通だ。特に変わっていない。つまらないけどね。


 アポロニアさんは、修道女っていう食べ方だ。うまく言えないけど、黙って黙々と食べる。なんでも修道院では喋ってはいけないらしい。

(そういえば、僕も修道院で食事したことがあったな・・・ドミニク神父様だったよね)


 クラウディアさんは、小さなナイフで、ちょこちょこ食べる。このナイフが曲者だ。投げナイフなんだよ。気が向くと練習するから怖くて仕方ない。流石投擲系武器の専門職だ。この人と賭けはしないほうがいい。今でこそ弓ってイメージだけど、ちびっこの頃はナイフ、そのあと投石器、弓と来たからね。また耳もいいからね。地獄耳だ。まぁ、仲間としては頼もしい。


 クリスタは、ウサギさんみたいだ。ちょぼちょぼっと齧って、もぐもぐもぐもぐ・・・やはり、食べ物が少ない生活をしているからだろう。味わって何回も噛んで、満腹感達成を目指しているみたいだ。


(今日は一緒のテーブルだ。よかったね。どうしても子供は大人にカウントされないから、別室で食べるような扱いを受ける)


 そんなことを考えながら食べているうちに、みんな満足したようだ。このお誕生日席というのは、みんなをさりげなく観察できるのでいいね。いつも、テーブルの高さが高くて、食べ物を食べるだけで大変だったからね。


 さっきの騎士さんが、やってきた。

「皆さん、フリードリヒ様は、火急の打ち合わせに入っておられます。作戦会議は、繰り延べられました。城の商人たちの営みを、御視察になりませんか」


 ということで、ぞろぞろと並んで、お城のそとに出た。

Ⅱ 内城壁商店街


 外にでると、内城壁の屋根の上に、丁度クレーンで、なにかが吊り下げられているところだった。


それは、大きな弓を横にしたような形で、台座の上に載せられている。


「おい、あれ、凄くね? 一体なんなんだ?」アレクシスが興奮気味に話している。

 アポロニアだけは何なのか知っているようで、冷静に答えた。

「古代ローマの攻城兵器ですよ。バリスタといいます。まだ、あるんですね」


 確か砦の副官だった騎士が驚いた顔をした。

「修道女様は、お詳しいですね。おっしゃる通りです。帝国から配備されたばかりなんです」

「ということは、新しく造られた新造品なんですね」

「と聴いております。もともと、バイエルン大公が、趣味で集めていた、武器庫に眠っていたのを参考として、ローマから逃れてきている、武器職人の子孫が新しく造ったとか。

設計図は、この職人達がローマから逃げ延びる時に、持っていたそうですよ」


クレーンには水車のような大きな車がついており、中を2人の人が歩いて車を回し、持ち上げる構造になってる。古代ローマの偉大な建造物は、殆どがこのクレーンで造られたといって過言ではない。

クレーンについては、城塞都市の石工さん達が、新城壁建設のために、塩砦に何台か持ち込んでいた。皆見慣れていたので、驚かなかったが、バリスタという兵器には、驚かされた。


 兵器は降ろされて、数人の兵士たちによって運ばれてきた。荷車の上に設置されている。兵器は内城壁の屋根の真ん中に置かれた。階段のほうから、明らかに違う服を着た数人が近づいてきて、兵士たちを指導し始めたようだ。


「あれは試射するのですか?」アポロニアさんが、副官に尋ねた。

「まさか・・・死者がでるか、建物が壊れますよ」

副官が苦笑しながら答えた。

「どこに設置するか、まだ決まっていないんですよ。飛竜対策でもいいし、門を襲ってくるオーガーでもリザードマンでもいいし。あとは、サイズダウンして、外城壁に設置するか・・・馬車で牽いて外に撃って出てもいい。さあ、お店に参りましょう?」

 僕らは遠目に弓のお化けみたいのを見ながら、階段を下りていった。アレクシスさんは、なんども振り返っては見ていた。

「あれって、槍を打ち出せるよな・・・」

 ぼそっと呟いたので誰にも聞かれなかったようだが、僕には聞こえていた。

 僕らは、正門の前を左に曲がり、ぐるっと内城壁の周りを一周した。炊き立てパンをお土産に持たされたり、お菓子をもらったり、人気者気分を味わった。


 三番目の角を曲がるときに、設置されている聖母子像に、皆でお祈りした。


 そして、最後の店、つまり、クルトさんの鍛冶屋さんに寄った。クルトさんは、お店の前に立ち、手ぐすね引いて待っていた。

「よう、来てくれたな。アレクシスの兄ちゃん、面白いものが入ったんだ。ちょっと見てくれ」

 早々にアレクシスさんが拉致されていった。クルトさんはアレクシスさんの両肩を後ろから掴みお店に押し込んでいく。僕らも後から何事かと付いて行った。


 昨日、アレクシスさんが酔っぱらって突っ伏していたテーブルの上に、黒光りする、ジャベリンのような矢のようなものが置いてあった。しかし、それはテーブルの長さの3倍はあるだろう。

「これは?・・・」

 クルトさんは、へへへって感じで答えた。

「上で見てきただろう? あれの弾だよ」


「すげぇ・・・」アレクシスさんは矢を持ち上げようとしたが、凄く重くて、大変だった」

「おいおい、千年ぐらいは前のものだから、錆びさせないでくれよ」クルトさんは、笑いながらアレクシスさんが触ったところを、油をしみ込ませた布でふき取った。

「す、すまん・・・で、おやっさん、これ、どうしたんだい」


「バリスタの弾だよ。研究するのさ。それでだ。あれだと大きすぎるんだよ。攻城兵器だろ・・・魔物を倒すには大きすぎるってわけだ。だから、小さくサイズダウンしようって話だが、弾はおれが試作する。消耗品は現地生産のほうがいいからな」

「面白そうだな・・・」アレクシスさんの瞳が輝いている。


「城壁の上でも使いやすいように、サイズダウンをするんだ」

 みんな後ろから声がした。副官さんだ。

「そして、弾を試作して、発射実験を行う。アレクシス殿、君の協力をお願いしたい。いわゆるアドヴァイザリースタッフだ。開発から試作、そして試射、実戦配備までの意見と協力をお願いしたい」

「なんで、俺なんですか・・・」

「貴殿は、投擲槍の第一人者ではないか。投擲のためのジャベリンの改良と、そして投擲のための補助武具などを製作していることは、我々の耳にも入っている。接近戦よりも中距離戦のために改良を施したいのだ。貴殿の槍の飛距離以上ではあるが、貴殿より槍を飛ばせる男は、いないからな」

「そういうこった。兄ちゃん。いずれ、公爵様から直接依頼がくると思うぜ。あのお方は外堀から埋めていくからな・・・まず、オットー卿は陥落だろう」

「け、汚ねぇぜ。最初から俺にいってくれれば、二つ返事だぜ。いいだろうカール?」

 アレクシスさんの言葉を聴いて、カールさんは微笑んで頷いた。クルトさんは、副官を見て肩を竦めた。副官も同じようにニヤニヤ笑って肩を竦めた。

「よし、そうとなりや、塩砦のエールで乾杯か?」

「クルト、やめてくれ。まだみんな二日酔いなんだ」

 クルトは大笑いした。


Ⅲ 作戦会議


 僕たちは、城に戻って、謁見の間に居た。さっき、食事したテーブルは綺麗に片付けられていた。同じ席についた。副官さんがやってきて、領主がお出になられますと告げた。


 謁見台に向かって左側の控室から伯爵様が出てきた。皆が椅子から立ち上がり、伯爵様が台から降り、椅子のそばに立つと、皆が挨拶した。伯爵様は僕に挨拶し着席したので、皆が座った。


 伯爵様の後ろには、副官が立っている。伯爵様は全員の顔を見てから口を開いた。

「今朝は済まなかった。皆との食事を楽しみにしていたのだが、見ただろう?あの兵器を、あれが朝一で届いたのだ。昨日のうちに中継の街にはついていたのだが、まさか朝一でくるとは・・・教皇使節のお相手は辛かったよ。なにしろすごい二日酔いだったからな」

「伯爵様、会議はいかがしますか?」副官が尋ねた。

「うむ。そうだった。もともと、諸君らが警備限界ラインに到着するまでは、警護するというか、戦闘馬車で送り届けるつもりだ。馬車の周りを騎士で囲み、警備限界ラインまで進む。そこで、諸君らには降りていただいて、騎馬隊はすぐに引き上げる。

 そこから先は、完全に悪魔軍の支配地なので、注意してほしい。窮地に陥ったらすぐに転移門で逃げてほしい。

あと、アレクシス殿には、今後、バリスタの改良に意見をお願いしたい。クルトへの意見だ。忌憚なくやってくれ。本体は、半分のサイズに落とす予定だ。

 設計図があるので、それを半分にするだけの製造方法だ。あれは、いささか大きすぎる。城壁の上に固定して、上部を屋根で囲み、射手を守れるようにしたい。城壁の上は、飛行する魔物を打ち落とすことを主眼としている。そして、正門の内側にも同じものを設置するが、こちらは、移動できるようにしたい。前回の守備隊が全滅しかけたのは、赤い転移門が急に正門内側に出現し、そこからの大量の魔物が流入したことが原因だった。

 あとで、赤い転移門は、地面にあった赤い宝石から現れたことが分かったのだが」

「あ、それは・・・リーゼロッテ様の山城と同じやり方です」

 カールさんが発言したが、全然、話が通じなかった。そこで、カールさんが一から説明することになった。


「そうか、そんなことがあったのか。北街道の山城については、話を聴いていたが、そもそも、そこまでは、軍事機密扱いなのだろうな・・・よく話してくれた。転移門を作る赤い宝石については、注意が必要だな・・・前回の忌まわしい事件の宝石は、すぐに砕かれたらしいが・・・もしも残されていたら、非常に危険だ・・・」


 副官が、何か言いたげだ。気配を察した伯爵様が、副官を見ていった。

「どうした、意見があるのなら申してみよ」

「ありがとうございます。あの、聖女様の・・・バイエルン家の姫様である、リーゼロッテ様は、どうなっているのですか?」

 アポロニアさんが話をするために、手を小さくあげた。伯爵様が頷いて許可を与えた。

「現在、塩砦のチャペルに安置されています。宮宰様のところのフィリップ卿がバイエルンに話に行き、結論を公爵様にお知らせしております。伝え聴くところによると、バイエルン大公家から、騎士団が派遣され、バイエルンの司教様と司祭の方々が随伴され、バイエルンのカテドラルにお移りになるそうです」

「それはいつですか?」

「冬がきては無理がありますので、次の春かと聴いております」

「修道女様、教えていただいて忝い」

「いいえ、全ては聖母のみ旨のままに」

 副官さんは、大変満足したようだった。そして、伯爵様に、なにかを言おうとしているようだった。

「言わぬでも、ワシにはわかるぞ。騎士団を迎えにいって、警護したいのだろう?」

 副官さんは、跪いた。

「よいよい。ワシも出席したいので、兄上達にねだってみよう。ワシができれなくても、おぬしらバイエルン組みは行けるように取り計らうぞ」

「ありがたき幸せ」

 副官さんは感無量という感じに頭を垂れた。


バリスタは、実在の攻城兵器です。

デッカイ弩という感じでしょうか。

ウィキペディアで調べてみてくださいね。


次回は、いよいよ、最前線です。

どう展開するのか、作者もわかりません・・・

いやネタバレはできません。


ブクマしてくださいね

よろしくお願いします。

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