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八雲紫に幻想入りさせられたのだが  作者: 坂上儚月
第8章アリスと幻想郷巡り〜春雪異変〜
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白玉楼の庭師、魂魄妖夢

久しぶりだから気付かずにネタとかが入ってるかも?

「よっと、ここが白玉楼なのか?随分と長い階段だな...」


竜神達は紫のスキマを通り、今は白玉楼の階段の前に立っていた。


「ええ、ここは白玉楼の門に繋がる階段よ。ここを登らないと白玉楼の中には入れないわ。」


「飛んでいった方が早いんだろうけど...」


「普通の人間である崟兒は飛べないんだぜ。」


「おい、ちょっと待て。オレも人間だぞ?」


「『自称』人間ね。」


「誰が自称だ!誰が!」


「あの、こんな事で揉めている場合ではない様な気がするのですが。」


「ぐ...確かに揉めている場合じゃ無いな。おい霊夢後で覚えてろよ?」


「さあね。面倒だから忘れてるかもね。」


「もういいから早く行くわよ?」


「あ、ちょっと待って下さい。」


竜神達が階段を登ろうとした時に崟兒が何かを思い出したようで皆を止めた。


「ん?どうしたんだ崟兒。」


「いえ、確か白玉楼って冥界なんですよね?」


「ええ、それがどうかしたの?」


「いや...生身の人間である自分や竜神さんが白玉楼に行っても大丈夫なのかなと思ったので。」


霊夢達は崟兒の言葉を聞き、黙り込んでしまった。


「「「「........」」」」


「あれ?自分、何か変な事を言いましたか?」


「「「「それを忘れてたー!!」」」」


実は竜神達はこの事態が一刻を争うと言う事だったので、冥界に行く竜神と崟兒の対処を忘れていたのである。


「おいおい!どうするんだ!?このまま行っても亡霊に取り殺されるぞ!?」


「そんな事を言わなくても分かってるわよ!」


「だけど、今戻るには時間が無さすぎるぜ!?」


「と、とりあえず一旦落ち着いて考えましょう!」


竜神達が焦りであたふたしている時に一人冷静なアリスは何かを思い出したように霊夢に声をかけた。


「あ、そう言えば霊夢ってお祓い用の御札を持っていたわよね?」


「え、ええ。持っているわよ?でもそれがどうかした...あ」


そこまで言うと霊夢は何かを思い出したかのように言葉を途中で切った。


「ん?どうしたんだぜ?霊夢。」


「そうよ!私の御札には対亡霊用の力を入れてるのよ!何でこんなことを忘れていたのかしら!」


「じゃあ、その御札を身に付けていたら大丈夫なのか?」


「ええ、少なくとも亡霊に取り殺される事は無いわ。」


「よし、なら亡霊の心配は無くなったな。」


「そうですね。ちょっと時間をかけてしまったので早く行きましょう。最悪の事態を避けないと!」


「ああ、行くぞ!幽々子を倒し、西行妖を永遠に咲かせないようにするぞ!」



_____________________________________




「...よし、ここが白玉楼の門だな?」


「ええ、この門の先が先が白玉楼よ。」


竜神達は白玉楼に続く長い階段を登りきり、今は白玉楼の門の前にいた。


「さて、早く行くとしよう...って、あれ?魔理沙は何処に行った?」


「あれ?確かに魔理沙さんがいませんね。何処に行ったのでしょうか?」


「...もしかして!」


「...まさか、先に突っ込んで行ったのか?」


「そのまさかよ。魔理沙は猪みたいだからね。何も考えずに突っ込んで行くのよ。」


「な、なら早く追いかけないと行けないんじゃ!」


「それは大丈夫よ。崟兒。魔理沙は幻想郷でもかなりの実力を持っているわ。簡単にやられる事は無いわ。」


「だけど、実力があっても一人じゃ長くは持たないでしょう。早く行って援護しないと。」


「そうだな。よし、入るぞ。」


竜神が門に手をかけようとしたら、いきなりすぐ横の木の影から切りつけられた。


「うお!?危ねぇ!」


「今のを避けますか。中々の実力をお持ちの様ですね。」


竜神は不意打ちの斬撃を避けて、相手から少し離れて相手を見据えた。


「お前は何者だ!?」


「名前を聞く時はまず自分から、と教わらなかったですか?まあ、いいでしょう。私は白玉楼の庭師、魂魄妖夢です。以後お見知り置きを。」


「魂魄妖夢!?お前が霊夢に手紙を渡した張本人なのか!?」


「はい、そうです。私が霊夢さんに書状を届けました。」


「だったら何故...」


「妖夢はね、私に書状を届けた事を幽々子に悟られたく無いのよ。」


「何?それはどう言う事だ?」


「妖夢は幽々子の従者でもあるの。その主君を裏切ってまで私にあの書状を届けたの。だから幽々子には気付かれたくは無いのよ。」


「...成る程な。そう言う事なんだな。」


「はい。ですから、全力でお相手を願います!」


そう言うと、妖夢は背中に背負っている刀を取り出した。


「くっ!戦うしか無いのか!」


「竜神さん。ここは自分に任せて先に行ってください。」


「しかし!」


「良いですから早く行ってください!」


「...竜神、行きましょう。ここは崟兒に任せましょう。」


「...分かった。気をつけろよ。崟兒。」


「ええ、任せて下さいよ。」


竜神達は妖夢との戦闘を崟兒に任せ、先に進んだ。



_____________________________________




崟兒side


「さて、それでは初めましょうか。」


「そうですね。っと、自分の名前を名乗っていませんでしたね。自分は人里で定食屋の店員をしています、崟兒と言います。以後お見知り置きを。」


「これはご丁寧にありがとうございます。それではわたしも、もう一度名乗っておきましょう。私は白玉楼の庭師、魂魄妖夢です。」


「妖夢さんですね。よろしくお願いします。」


二人はお互いに挨拶を交わしたのちにすぐさまに戦闘態勢をとった。


「へえ、定食屋の店員にしては構え方や武器の扱いには慣れていそうですね。」


「まあ、あれですよ。人は見た目によらずって言いますからね。これでも人里の中ではかなり強い方なんですよ?」


「それでしたら遠慮はいりませんね?」


「ええ、こちらも全力で行かせて貰いますから。」


二人はそこまで言うと一瞬で詰め寄り、戦闘を開始した。


「まあ、少なからず崟兒さんの足止めをさせていただきますよ。」


「それは自分も同じですよ。竜神さん達の元には行かせませんよ。」


二人は一旦離れて、それぞれの武器を構え直した。


「所で妖夢さんは二刀流の剣士なんですよね?」


「はい。それがどうかしましたか?」


「いえ、何故二刀流で戦わないのか気になってしまって。」


崟兒が妖夢にそう聞いてみると、妖夢はこう答えた。


「人間であるあなたはどう足掻いても私には勝てません。ですからあえて二刀流で戦わないのです。」


「...そうですか。それでしたら少々本気を出させて貰いますよ。」


そう言うと崟兒は武器を鞘になおし、居合いの構えをとった。しかし、居合いをしようにも妖夢との距離は離れているて、到底届く距離では無い。それ故、何故崟兒が居合いの構えをとったのか妖夢には分からなかった。


「何故その距離から居合いの構えをとっているのですか?」


「まあ、見てたら分かるよ。...居合い『一閃』!」


崟兒は鞘から刀が見えない程の速さで居合いをし、そこから瞬速の斬撃を飛ばしてきた。


「くっ...!」


妖夢はその斬撃をギリギリで躱したが、すぐ目の前に崟兒が立っていた。


「これで分かりましたか?自分の実力を。」


崟兒は妖夢から刀を離すと、再び距離をとった。


「...確かに貴方の実力は分かりました。私に白楼剣と楼観剣を使わせる事...後悔する事です!」



皆様お久しぶりです。1ヶ月の休みのつもりが何時の間にか2ヶ月経っていました。申し訳ございませんでした。ただ、相変わらずの超不定期になるかもしれませんが、どうか宜しくお願いします。

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