鬼の四天王の力
はい、勇義の力その一片を見せます。
「よし!着いたぞ竜神。」
「あ、アリスを背負ったままはきつい...」
「ありゃ、もうバテたのかい?」
「当たり前だろ、3時間も歩きっぱなしで何故か此処はくっそ暑いし...」
「暑いのは当たり前だよ。此処は元々地獄だったんだからねぇ。」
「...はい?」
竜神は此処が地獄と聞いて一瞬理解出来なかったが、すぐに理解し始めて驚いた。
「え...ええ!?此処が地獄!?じゃあなんだ、俺達は此処に来るまでの間に死んじまったのか!?」
「そんなわけないじゃないか。さっき言ったじゃないか、『元々』地獄だったってね。」
「え?元々...じゃあ此処は旧地獄跡地...?」
「そう。そして今は私達みたいなやつらの鍛練場になっているんだよ。」
「そうなんだな。しかし、この暑さはどうにかならないのか?」
「この暑さは我慢してもらうしかないね。」
「まじか、まあ仕方ないな。」
「ま、とりあえずは私の力を見せるとしようかね。」
勇義はそう言うと、近くにあった巨大な岩の前に立った。
「良いかい、竜神。これは鬼の四天王と言われる者しか使う事が出来ない一撃必殺の技だ!」
勇義は岩に向かって三歩あるいて、おもいっきり拳をぶつけた。すると、岩は一撃で粉々になった。
「四天王奥義、三歩必殺!」
「なんて威力なんだ...これが鬼の四天王...!」
俺は粉々になった岩を見て、背筋に冷や汗をかいた。
「よし、竜神今から私と戦ってもらうよ。」
「...はい?」
「聞き取れなかったかい?私と戦ってもらうよ。」
「...何で!?あんたと戦ったら一瞬で負けちまうぞ!?」
「負けるか勝つかの問題じゃない。竜神の実力を測る為の戦いだ。」
竜神はそこまで聞いて、勇義は自分の為にしてくれているのだと気付いた。
「...分かった。」
「よし!早速やるぞ!...と言いたい所だけど、アリスを安全な場所にやらないとな。」
「あ、アリスを背負っていたのを忘れてた...」
「え?それ本気で言っているのか?」
「そんなはずないだろう。とりあえず、結界を三重にしてかけとくかな。」
勇義は竜神がアリスに結界を張っている姿を見ながら、あの時暴走していた竜神を思い出していた。
(竜神...お前は一体何者で何を“失った”んだい?)
「.........ぎ..........勇義!」
竜神は結界を張り終えていたようで、勇義の少し前に立っていた。
「どうしたんだ?ボーとしちまって。」
「いや、少し考え事をしていてね。」
「鬼も考え事をするんだな。」
「当たり前じゃないか!私を何だと思っているんだい?」
「いや、普通に最凶の鬼だと...」
「よし!本気で戦ってやろうかな!」
「ちょっと待て!勇義が本気で戦ったら俺死ぬぞ!?」
「お前さんは不死身なんだから大丈夫だろう!」
「いや、確かにそうだが...」
「それじゃあ行くよ!」
「くっそ!仕方ねぇ、俺も本気で行くぞ!」
二人は拳を構えて、戦闘体勢を取ったのだった。
一週間も出せなくて申し訳ありませんでした!ただいま、うp主はインフルエンザと普通の風邪のダブルで来ていたので書く気力が出なかったのです!




