嫉妬の橋姫
今回は会話文が殆どです。それと、パルスィさんが登場します。
「所でよ、旧都ってどう言った場所なんだ?」
「旧都は上で話した通り、忌み嫌われている者...鬼や怨霊、それに妖怪とかが暮らしている場所よ。」
「ついでに言うと、この先にある旧都へ続く橋があるんだけど、そこにも妖怪が一人いるんだよ。」
「へー、さしずめその妖怪は橋を守っているんだろうな。」
「その通りよ。まず旧都に行くにはその妖怪と話しを着けないとといけないわ。」
「でもねぇ、あいつの性格じゃ橋を渡らせてくれるかどうか...」
「性格?そんなに厄介な性格なのか?」
「うん。かなり厄介な性格だよ。もう着くから確認してみたらどうだい?」
「分かった...ひとつ聞くが、行きなり攻撃してくるなんて無いよな?」
「多分無いはずなんだけど...一応用心はしといた方が良いかもね。」
「マジかよ」
「マジよ。ついでに私達はスペルカードを持ってきていないから、竜神だけで戦ってもらうから。」
「それって最悪じゃないか...」
「まあ、スペルカードは持っていないけど弾幕なら出せるから援護ぐらいはするよ。戦闘になった場合はね。」
「はぁ、援護してくれるだけまだマシか。」
「絶対に戦闘になるって訳じゃないんだからあまり心配しなくても良いんじゃない?」
「一応用心はするけどな。」
「そうかい?それなら私も一応用心はしておこうかな?」
「竜神達だけに任せるわけにはいかないわね。私も用心しとこうかしら。」
「頼りにしてるからな?二人とも。」
「任せてよ盟友!」
「頼りにされたからには頑張らないとね。」
「おう、任せたからな。っと、何か見えてきたな...あれがそうなのか?」
「ああ、あれがそうだよ。」
「と言うことは...」
「そうよ。話はするけど聞いてくれるか分からないからね。」
俺達が橋に近づくと、一人の少女が立っていた。
「もしかしてあいつがそうなのか?」
「ああ、そうだよ。おーい、パルスィー!」
「あら?貴女はにとりじゃない。そんなに仲間を連れているなんて妬ましいわね。」
「この人達と行く場所が同じだったから同行させてもらっているんだよ。」
「そうなのね。妬ましいわ。」
「妬ましいって...」
「気にしないで竜神。パルスィは「嫉妬心を操る程度の能力」を持っているから本人も嫉妬深いのよ。」
「そ、そうなのか。厄介って言うのはこう言う事なんだな。」
「そうだよ。」
「所で貴方。」
「な、何だよ。」
「両手に花なんて妬ましいわね!」
「お前女なのにそう言うのも妬むのか!?」
「パルパルパル...妬ましい!貴方私と戦いなさい!」
「何でそんな事になるんだ?!」
「問答無用!」
「くそ!アリス、にとり!援護を頼む!」
「分かったわ!」
「任せてよ!」
「援護があるなんて妬ましいわね!」
「知るか!行きなり攻撃してきたんだからそれくらい良いだろ!」
「援護があるなら先に援護を叩くわ!」
「んな事させるかよ!」
俺はパルスィがアリス達に放った弾幕を、創造した刀で全て切った。
「まさか、私の弾幕を全て切るとはね。分かったわ、此処を通してあげるわ。」
「どういう事だ?」
「この先にある旧都には私よりも強い鬼や怨霊などがいるわ。だから私は此処を通さないようにしているの。」
「そうか、俺がお前の弾幕を全て切ったから旧都に行っても大丈夫だと判断したわけだな。」
「その通りよ。そこまで分かるなんて妬ましいわね。」
「いい加減妬むのを止めろよ全く。」
「パルパルパル。」
「竜神、気にしないで早く行きましょう。」
「そうだよ。早く行こうよ盟友。」
「分かった。またな、パルスィ。」
「またね。パルパルパル...」
俺達はパルスィと別れて旧都に向かう。そこで、かなり疲れるはめになることを、そのときの竜神はまだ知らなかった。
今度の土・日にコラボ小説を出そうと思います。




