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八雲紫に幻想入りさせられたのだが  作者: 坂上儚月
第6章アリスと幻想郷巡り~人里~
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寺子屋に到着

ようやく、寺子屋に着きます。

「やっと、着いた。と言うかアリス速すぎだぜ。」


「まあ良いじゃない。結果的にはこうして早く寺子屋に着いたんだから。」


「まあ、確かにそうなんですけど、この子がいることを忘れてませんか?」


「あ...忘れてた。」


「アリスさん!?」


「冗談よ冗談。貴方達なら人一人背負って走るぐらい余裕だと思ったからよ。」


「いや、確かに余裕だったけどよ、こいつ人じゃなくて妖怪だぜ?」


「まあ良いじゃないそんな細かいこと。」


「いや、良くないですよ!?人と妖怪じゃかなりの差がありますよ!?」


「そんなことより早く中に入りましょう。話の続きは後で聞くから。」


「はあ、分かりました。」


アリスと文がそんな会話をしているとき、建物の中から一人の女性が出てきた。


「何だか外から声が聞こえると思ったら、アリスと文じゃないか。今日はどうしたんだ?」


「あら、慧音先生。今日はですね、竜神に人里を案内してもらえないですか?」


「竜神?ああ、阿求が言っていた子か!今回は阿求を助けてくれてありがとう。」


「いえ、人を助けるのは当然ですから。」


「そうか、君は優しいんだな。」


「そうか?俺は当然の事だと思うんだが。」


「人を助けるのが当然と思えるのが優しい事なんだ。」


「そんなものなんでしょうかね?」


「そんなものだよ。」


「ちょっと良いかしら?話は中でした方が良いんじゃないかしら?」


「それもそうだな。それじゃあ、中に入ってくれ。文が背負っている子もちゃんと布団で寝かさないとな。」


「ああ、分かった。とりあえずこいつは慧音さんが連れていってくれないか?さっきから走っていたから疲れた。」


「分かった、任せてくれ。三人は私の部屋で待っていてくれ。私の部屋は中に入って突き当たりにあるから。」


俺達は慧音さんに妖怪の子どもを預けて、慧音さんの部屋に先に行くことにした。






「とりあえず、自己紹介が遅れたな。私は寺子屋で教師をしている上白沢慧音だ。」


「俺は坂上竜神だ。ついこの前幻想入りしたばかりだ。」


「幻想入りしたばかりなのか?何か困った事があったら遠慮なく相談してくれ。」


「すまないな、助かる。それじゃあ、早速一つ良いか?」


「ん、何だ?」


「俺が暮らせる家が欲しいんだが、何か空家とか無いか?」


「何だそんなことか。空家ならすぐ隣にあるからそれを使っても良いぞ。」


「そうか、ありがとう。」


「いや、良いってことだ。困った時はお互い様だ。」


そんな感じで慧音さんと話をしていて、ふとアリスの方を見たら少ししょんぼりしていた。


「...アリスも一緒に住むか?」


「え?」


「いや、何だかしょんぼりしていたからな。」


「本当に良いの?私なんかと一緒で。」


「あのなぁ、いやだったら一緒に住もうなんて言わないだろ?」


「...ありがとう、竜神!」


「と言うことだからアリスも一緒に住むけど良いか?」


「ああ、構わないぞ。むしろ助かるよ。アリスの人形劇は子ども達に人気なんだ。」


「そうなんだな。俺も一度見てみたいもんだな。


「今度見せてあげるわよ。楽しみにしておいてね。」


「あの、そろそろ帰らないと大天狗様に怒られてしまうので先に帰りますね。」


「ああ、今日はありがとうな。文。」


「はい、また時間がありましたら妖怪の山に来てくださいね。」


「ああ、また行かせてもらうよ。」


文はいつもの格好に着替えると(もちろん一瞬で)すぐにいなくなった。


「本当、速いな文は。」


「それはそうだろう。文は幻想郷最速だからな。しかも、五本の指に入るほどの実力者だしな。」


「そんなに強いんだな、文は。」


「ああ、しかし文は昔...」


「慧音先生。」


「...おっとすまない。これ以上は話せないな。」


「...」


竜神は頭の中で二つの仮定を想像した。一つ目は俺と同じ境遇だったか、二つ目は...大切な人を無くしたか...


「...この仮定がただの仮定で終われば良いんだが。」


「ん?どうしたんだ、竜神。」


「いや、何でもない。ちょっと疲れたから休んでも良いか?」


「ああ、ゆっくり休んでくれ。」


「すまないな、助かる。」


竜神はそう言うと、深い眠りについた。

朝から小説書くのキツイです。

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