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女だけど女の子にモテ過ぎて死んだけど、まだ女の子を抱き足りないの!  作者: ガンホリ・ディルドー
最終章 第二次中央戦争編
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さあ敵役を倒そう

 やっと、抱きしめることができた。

 どこかで選択を間違えたんじゃないかって、後悔する日もあった。

 でも今、腕の中でそっと私に寄り添ってくれる姫子ちゃんを感じて、確かに満ち足りた気分になっている自分がいる。

 ヘイヴァ―のホテルで舌を噛まれたあの日の夜に、いいや、きっとロッカーの中で彼女の刀にお腹を刺された時に、次こそは幸せにしてみせると誓ったんだ。

 彼女の想いに飲み込まれるんじゃない、私のエゴに飲み込むんじゃない、お互いが妥協するんでもない。

 お互いの距離感を、気持ちを、しっかり掴み合うんだ。

 恋愛ってそういうものじゃないか。


「天上院様……」

「姫子ちゃん」


 そういえば、姫子ちゃんにずっと言いたいことがあったっけ。


「ねぇ姫子ちゃん。弥子、って呼んでよ」

「へ?」


 空からは豪雨と雷。

 正面には唸り声を上げながら巨大化していくガンホリ・ディルドーの姿がいるが、そんなものは二の次だ。

 やっと手に入れたこの温もりを、もう少し楽しませてくれないか。


「天上院様、じゃなくてさ、弥子って呼んで?」

「あ……」


 姫子ちゃんは少し腫らした眼でしばらくこちらを見つめた後、何故だかもの凄い数生えている腕のうちの一本で目を擦った。


「弥子、さん」


 さん付けかぁ、まぁ今はそれでもいいや。

 これから二人でもっと仲良くなればいいしね。


「バォオオオ!」


 待ちきれないのか、最早聞き取れないほどの爆音で唸り声を上げるガンホリ。

 うるさいなぁ、本当に初めて会った時と一緒で空気の読めない奴だよ。

 ラブロマンスに敵役はいいスパイスになるけど、主張が激しいのはナンセンスだと思うんだよね。

 どうせ一緒なら、いつもみたいにスッといなくなってくれればいいのに。


「姫子ちゃん」

「はい、弥子さん」

「一緒に戦ってくれるかい?」


 私が聞くと、初めてキスした図書館で見せた、あの照れたような可愛い笑みのような、それでいて力強さを感じる綺麗な表情を見せてくれた。


「当然です!」


 本当に嬉しそうな声で姫子ちゃんは頷くと、彼女の全ての腕が私を抱きしめる。

 私もどうにかその隙間を縫って抱きしめ返すと、私たちは鮮やかな七色の光に包まれた。

 多分これが最後の身武一体。

 バッチリ決めて、全部終わらすんだ。

 ガンホリがこの世界を滅茶苦茶にして、自分の物にしようとしているのであれば躊躇う必要もない。

 私だってこの世界でやりたい事がまだまだ沢山あるんだ。

 色んな美少女に出会ったし、面白い人だっていっぱいいた。

 そしてきっと、まだ会ってない人だっていっぱいいる。

 もう十分だろって?

 勝手に決めないでくれないかな、私は。


「女だけど女の子にモテ過ぎて死んだけど、まだ女の子を抱き足りないの!」

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