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女だけど女の子にモテ過ぎて死んだけど、まだ女の子を抱き足りないの!  作者: ガンホリ・ディルドー
最終章 第二次中央戦争編
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復活

 ドレッドさんに稽古を付けて頂いた結果、身体が変化するという感覚にも慣れてきました。

 と、思っていたのですが、ここまで変化するのは流石に予想外ですね。


「いや、キミ。ボクより化け物っぽくない?」


 ガンホリが眉を潜めてこちらに声をかけて来ましたが、化け物上等です。

 今から貴女を完封する化け物の姿を、その目に焼き付けなさい。

 少し戸惑いましたが、これなら天上院に指一本手を触れさせることはありません。

 私は無数・・にある手から10本程神鎖グレイプニルへと変化させ、ガンホリへと鎖を飛ばします。

 最初ガンホリは鎖の先端を弾くことによって避けていましたが、私はどんどんと自らの腕を追加で鎖へと変化させると、遂に一本がその身体を捕らえました。


「神鎖グレイプニル、千手観音バージョンのお味はいかがですか?」


 ぎどらちゃんと身武一体した私は、三面六臂の鬼神の姿でした。

 今回ヤマタノオロチちゃんに力を貸して貰うという段階で、顔が8本くらい生えたりするのかなと、正直覚悟していたのですが、いざ変身してみると腕が限りなく召喚出来るという結果でした。


『いや、顔が増えるとか弱点増えるだけじゃん』


 た、確かに言われて見ればそうですね。

 腕が数え切れないほど肩の周辺辺りから生えていることを除けば殆ど人間らしく見えなくもありません、今は目の前の敵に集中しましょう。

 捕らえた一本を起点として、ガンホリの身体をより確実に拘束していく。

 やがてその体を完全に捕らえ、簀巻きにしてやることが出来ました。

 よし、これで後は天上院様を起こして差し上げるだけですね。

 鎖を通して伝わって来た振動が止みました。

 これはガンホリが抵抗を諦めたということでしょうか。


『駄目だよ、油断しないで』


 鎖が、再び振動を通して危険を知らせている。

 天上院様から注意を再びガンホリへと戻すと、様子が明らかにおかしい。


「ボクを抑えるなんて、誰にも出来やしない」


 ガンホリの姿が肥大化していく。

 鎖によって抑えようとしても、そのスピードについていけない。

 慌てた私は更に追加で鎖を飛ばそうとして、いつの間にか迫っていたガンホリの攻撃に反応することが出来なかった。

 全身に響き渡る衝撃を私は堪えきれず吹き飛ばされる。

 そのまま後ろの瓦礫にぶつかるかと思い、覚悟して痛みに備えました。


 しかし私を迎えてくれたのは、とても柔らかな腕の感触。

 何が起こったのか分からないままに、そのまま強く抱きしめられます。

 あぁ、この温かさには覚えがあります。

 私が強く求めて、死の冷たさと共に失った優しさ。


「長い間、一人にしてごめんね」

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