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女だけど女の子にモテ過ぎて死んだけど、まだ女の子を抱き足りないの!  作者: ガンホリ・ディルドー
最終章 第二次中央戦争編
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もふもふ

「「「ワン!」」」


 ぎどらちゃん、いえ今はヤマタノオロチちゃんですね。

 ヤマタノオロチちゃんに力を貸してもらって一つになることを身武一体と言うらしいです。

 前に天上院様に襲い掛かった時や、海底都市へと向かう時にもしましたが、あの時は本当に暗くて、そこにいるだけで自然と涙が込み上げてくる空間でした。

 そして私が流した涙をぎどらちゃんが舐めることによって、心が一つになる。

 だから今回もきっとそうなると思っていたのですが……


「「「ワン!」」」


 私の目の前には8匹のワンちゃんが舌を出して私にすり寄っているという光景がありました、なにこれ。

 これには流石に悪魔さんも困惑しているようで、私の隣にその姿を現して困惑しています。


「なにこれ……」

「私が聞きたいです」


 いや、今すっごい大事な場面でしたよね?

 天上院様に襲い掛からんとするガンホリという少女と戦う為に、ぎどらちゃんとヤマタノオロチちゃんへと無理矢理気味に進化させて、その力を貸してください、っていう場面ですよね?

 その雰囲気をぶち壊すかの如く、前までは陰気で一寸先も見えない程に広がる闇の空間だったはずが、今は明るくどこか落ち着く雰囲気の畳部屋へと変化しています。鹿威しの音まで響き渡る癒し空間ですが、本当にどうしてこんなことに。いや、いいことなのですけども。


「身武一体の空間はその人の精神状態に強く左右されるんだ」


 つまり、悪魔さんが言うには心に深い悲しみや葛藤を抱える人は、以前の私の様に深く暗い闇の空間になるらしいですが、例えば煩悩や欲に塗れる人は、相応の空間になるそうです。

 つまり、人の性格によって身武一体の空間も、力を得る方法も変化するそうです。


「えっ、じゃあこの場合は?」

「えっと……まぁ撫でて欲しそうにしてるし彼らが満足するまで遊んであげたら?」


 悪魔さんにそう言われて視線を戻すと、私の膝元まで接近して顔や体を擦り付けてくるワンちゃん達。

 いや……この空間にいる時は外の時間が止まった状態になることは知っているので問題ないことは分かるのですが、どうしてもギャップが。

 まぁ仕方ありません、何もしなければ状況に変化は訪れないのですから、今はとりあえずこの犬にしか見えないヤマタノオロチちゃん達を愛でましょう。


 ん? よく見ると少し離れたところでお座りをして、律義に待っているワンチャンが3匹いますね。

 あぁ、私には分かります。ポチ、ペロ、タマですか。

 なるほど、つまり今私にスリスリしている5匹のワンちゃんがぎどらちゃんからヤマタノオロチちゃんへと進化する際に増えた新しい子達なのですね。

 なんて賢い三匹でしょうか、私と新しい子たちが接する機会をくれただけじゃなく、私が対応に困らないように自分達は我慢してくれているのですね、可愛らしい。

 私はとっても優しい子達に恵まれて幸せですね、ではとりあえず三匹のご厚意に甘えて新しい子達と触れ合いましょうか。

 一気に5匹も増えてしまいましたから、名前を考えるのも大変ですね。

 一匹一匹名前を考えながら存分にナデナデワシャワシャしてやります。

 

 新しい子達を全員撫でくり回し、5匹も満足したようなので、お預けしていた3匹を呼びます。

 するともう我慢の限界とばかりにすっとんできて、私を押し倒す勢いで舐めてきました。


「あはは、くすぐったいですねぇ」


 いつもリーダーとしてクールな一番賢いはずのポチですら、全力で尻尾を振り回して甘えてきます、とてもかわいいです。

 とっても優しい子達にこんなに愛されて私は幸せ者ですねぇ、いい子はうーんと撫でてあげますからねぇ。


「おい、馬鹿犬共やめろ! 私はちがっ」


 何やら遠くで5匹くらいにじゃれつかれている悪魔の姿が一瞬見えた気がしましたが、まぁ些細なことですね。

 今は目の前の三匹を全力で甘やかしましょうか。

 もう暗くて寂しいあの空間ではないんです。

 あの時に支えてくれたこの子達と共に、これからも頑張っていきましょう。


 昼下がりの温かな光が私達を包み込み、再び激しい現実へと意識は引き戻されていきます。


ポケモン剣盾ずっとやってて更新遅れました本当にごめんなさい

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