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女だけど女の子にモテ過ぎて死んだけど、まだ女の子を抱き足りないの!  作者: ガンホリ・ディルドー
最終章 第二次中央戦争編
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ビッケの挑戦

 アイディールがフラフラになりながらも、どうにか天秤を掲げてイーリスの注意を引きつけてくれている。

 その戦闘センスは流石と言うべきか、明らかに人間の手には負えない怪物相手にも一切怯まずに立ち向かっている。

 しかし恐ろしいのはイーリスが持つ破壊力である。

 少し淡い光を放つ巨大な槍を振るえば、地響きと共に地形を変える程の一撃を何度も繰り出し、盾を持って一歩踏み出せば、その風圧で瓦礫が巻き上がる有様。


 正直近付くことすらかなり厳しい、どうしよう。

 でも無理というわけでは無い。

 アイディールが攻撃をすると共に、天秤から糸のようなものを射出し、イーリスの身体に巻き付けている。

 一本一本がかなり強靭なようで、時折鬱陶しいとばかりにイーリスが千切ろうとするが、数本は切られるものの大部分は残って動きを阻害し続ける強度を持っているのだ。


 ところで天秤からその糸が伸びてイーリスの身体を縛っているわけだが、つまりそれは天秤を持っているアイディールがイーリスを押さえつけているわけで。

 イーリスのあの巨体をどうやってアイディールが拘束出来ているのだろうか?

 身を捩った瞬間に吹っ飛びそうなものであるが。

 まぁ魔法的な力が働いているのだろう、実際に我々のメリットになっているんだから深くは追求しないでおこう。


「さて」


 アイディールはしっかりと、というかそれ以上に自分の仕事をこなしている。

 折角啖呵を切ったのだから、私も腹を括らなければ。

 飛んでくる大きな瓦礫を避けながら、イーリスの顔へと向かう。

 注意はこちらではなく、明確な脅威であるアイディールのみに向けられているので、気付いていないと見ていいだろう。

 小さな破片がぶつかり、自慢の柔肌を裂いたが、まぁこの程度は覚悟の上である。

 私が今しようとしているのは、サキュバスとしてかなり名誉なチャレンジだ。

 サキュバスの格は経験によって決まる。

 淫魔の頂点を極めるサキュバス・クイーンですら性とは何かを追い求め続け、夜の世界を飛び回るのだ。

 その娘達であるサキュバス・プリンセスも、名義上現クイーンの子孫だからという理由でそう呼称されているだけで、確率は高いのだが、子孫だからという理由のみで選ばれるわけでは無い。


 私は確かに現状では他の姉妹達よりも結果を出しており、継承権は一位なのだが、如何せん歴代と比べて突出したものが無い。

 確かにここ数年は平和だったというのもあるが、たかが小国を数個潰した程度では誰もが認める淫魔の女王にはなれないのだ。


「神と交わったサキュバスってのは、歴史に存在しないはずよね」

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