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女だけど女の子にモテ過ぎて死んだけど、まだ女の子を抱き足りないの!  作者: ガンホリ・ディルドー
最終章 第二次中央戦争編
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力を貸して

 醜悪? とんでもない、可愛いじゃないですか!

 しかし困りましたね、最初はポチ、ペロ、タマの3頭だけだったのに、今はなんと8頭も顔があります。

 一体どの子がポチペロタマなのでしょうか?

 ちょっと面影がある子はいるんですけど、進化直後でまだ慣れていないのか皆しかめっ面をしています。


「……へぇ、強そうだネ」


 ガンホリと呼ばれた少女は、ヤマタノオロチを見て初めて警戒した表情をその顔に浮かべました。

 ヤマタノオロチという名前は聞いたことがあります。

 日本の昔話に出てくる、竜の化け物です。

 お酒を飲んで酔っ払っている間に、殺されたというイメージがあるのですが、大丈夫なんでしょうか。


『もっと時間があれば、別の選択肢もあったかもしれないけどね』


 悪魔さんが言うには、この進化は正当なものでは無いらしいです。

 ぎどらちゃんを緊急でパワーアップする為、相性のいい上位種にのみにしか対象として指定出来ない。

 上位種が従属している主人の持つ性質に近ければ、より強力な選択を出来る。

 何やら難しかったので要約すると、ぎどらちゃんと私の相性を考えた結果、ヤマタノオロチへ進化するというのが一番いいと判断した結果のようです。


 ヤマタノオロチは進化してから少しの間ボーッとしていましたが、すぐに目的を思い出したのか、一斉にガンホリへと襲いかかりました。

 苛烈という表現が相応しい八つの首による連撃ですが、やはりガンホリの持つ力は異常です。

 絶え間ない破壊力を全て跳ね返しつつ、近付いてくる首に小さな体からは考えられない程に強力な反撃を叩き付けています。


『ま、これで押し切れたら苦労しないよね』


 そうです。勝負はここからです、ヤマタノオロチちゃん。

 力を貸して下さい。一緒に戦いましょう。

 見た所ガンホリの表情に先程の余裕感は残っていません。

 私達二人でいけば、絶対に勝てるはずです。


 私はヤマタノオロチの背中に飛び乗り、その大きな背中に手を置きました。

 お願いします、早く苦しむ天上院様をお助けしなければならないんです。

 こんな奇妙な人物に時間を割くわけにはいきません。

 だから、力を貸して下さい。


 私の想いに応えてくれるように、未だ雷雨が響く曇天の空へ叫ぶヤマタノオロチちゃん。

 私達の身体を眩しい光が包んでいきます。

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