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女だけど女の子にモテ過ぎて死んだけど、まだ女の子を抱き足りないの!  作者: ガンホリ・ディルドー
最終章 第二次中央戦争編
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トライデントとの身武一体

「ふむ、非常に馴染むな」


 新たな我が主の体は実に素晴らしい。

 初回の身武一体は、精神の深部で繋がるという行為に身体が拒絶を起こし、何かしらのデメリットを発生させるものだが、このアレックスという少年の体は海の化身とも言える私の体を一切の無駄なく受け入れている。

 まさに海の王者と言える素質の持ち主である証拠だ。


「しょ、少年。その姿はまさか」


 黒と白が混ざり合った見た目をしている人魚が、身武一体を行った主の姿を見て驚いている。

 海と一体になった姿は、それはもう雄々しく立派なものだろう。

 近くに鏡が無いので今の姿を私が確認出来ないのが唯一残念だ。


「ドスケ=ベイ・キングだったか? いや、あの時はあの常識外れの女と精神が入れ替わっていたはずだが……いやしかし、本人でも姿が変わらないということは、本当にその姿が少年の本質なのか?」


 全身に力が漲る。

 以前アレックス殿と身武一体を行った存在は相当に強大な力の持ち主だったのだろう。

 未だ嘗て自分よりも高い神格を持つ者などの出会ったことの無い私であるが、その私よりも明らかに強い力の残滓を感じる。


「いや、むしろ、増えてないか?」


 我が主の下腹部に生える三本の槍。

 これは恐らくトライデントである私が三又槍であるところに起因するのであるが、激しく迸るエネルギーが周囲に荒れ狂っている。

 余りの余波に主の服が破れ飛んでしまった程だ。

 いや、それよりも今は。


「ミューズ、覚悟は出来てるだろうな」


 我が主が助けようとしている少女の心に巣食う者。

 それは共に争乱の日々を駆け抜けた戦友であり、憎むべき裏切り者である。


「懐かしい魔力。トライデントね? 本当にしつこい男」


 少女の唇が動き、何処か聞いたことのある口振りが流れる。

 間違いない。嘗てこのトライデントと共に、海底都市の英雄ミーシン・セージ様に仕えた『歌姫』のミューズである。

 昔から人の心に取り入るのが得意な女であったが、『異形』の誘いを断ったミーシン様を殺して、海底都市を支配した時は、いつか必ずその報いを受けさせてやると誓ったが、遂にその時が来た。


「いいのかしら? 私を殺せば、アンタの体の持ち主が悲しむんじゃない?」


 ミューズに身体を支配された少女が不敵に笑う。

 確かに今でこそミューズに心を奪われているものの、アレックス殿はあの少女を助ける為にわざわざここまで来たはずだ。

 生憎私は圧倒的な力で捻じ伏せるのは得意なのだが、ミューズに支配された者をどう助けるかは知らない。


「おい、少年。しっかりしろ、戦えるのか?」

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