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女だけど女の子にモテ過ぎて死んだけど、まだ女の子を抱き足りないの!  作者: ガンホリ・ディルドー
最終章 第二次中央戦争編
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清宮姫子編 その13

 結局私はその日、ティーエスさんのお家にお邪魔することになりました。

 最初は遠慮したのですが、彼女のごり押しと言っても過言ではない誘い方に、つい首を縦に振ってしまいました。

 なんというか、ノーと答えることが出来ないような状況に追い込まれたという感じですね、まぁいいです。

 ティーエスさんは艦長さんと話を終えて、今回の交易内容を纏めた後、私に海底都市を案内して下さいました。

 ところどころで重機を用いて、崩れた瓦礫を撤去している光景を不思議そうに見ている私に、ティーエスさんは少し悲しそうな表情を浮かべた後、詳しい話をしてくれました。

 

 なんでも、ティーエスさんがこの都市のリーダーとなる少し前に、海底都市では人間との戦争を望む勢力による暴動で海底都市全体がこのように破壊され、今でもこのような修繕作業が行われているのだとか。

 私にとって一番の驚きが、その暴動のリーダーが現在の海底都市の修繕作業を先導する役割を担っているという事でした。

 本人も精力的にティーエスさんと協力して働いているそうで、一体どんなドラマがあってそのようなことになっているのか、より一層気になりました。

 修繕中といっても、主要な建物の修繕は殆どが終わっているようで、後は巻き込まれた個人の家や商店を直していくらしいです。

 

 一通り案内をして下さった後、いよいよティーエスさんはご自宅に案内して下さりました。

 私の実家も世間一般ではかなり大きい方でしたが、ティーエスさんの家は家なのか疑うというレベルの大きさでした。

 実際に仕事場も兼ねているようで、色んな人がティーエスさんの家をせわしなく出入りしています。


「よぉ、ティー。彼女がヒメコちゃんか?」


 家の中に入り、ティーエスさんが本日私を泊めて下さる部屋に案内してくださっている最中、後ろから声を掛けられました。

 振り向くと他の人魚の方よりも大柄な人魚の男性と、長身でスラリとした男性の人魚がいました。


「紹介するわ、ヒメコちゃん。彼らは私の友人で、アレックスとワイゼルっていうの」

「ま、アレクの方はただの友達じゃねえけどな」


 私に声を掛けて下さった大柄な人魚の方がワイゼルさんというそうで、隣にいるスラリとした方はアレックスさんというらしいです。

 なんでもアレックスさんはティーエスさんの恋人らしく、現在は仕事に追われる彼女をサポートするのが彼の使命だそうです。


「んじゃ、ゆっくり海底都市を楽しんでくれよ」

「また後で話そうぜ!」


 二人共爽やかで人当たりの良い人で、初対面の私にも優しく接してくださいました。

 自慢の親友だと笑うティーエスさんが、少し羨ましく感じます。

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