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女だけど女の子にモテ過ぎて死んだけど、まだ女の子を抱き足りないの!  作者: ガンホリ・ディルドー
最終章 第二次中央戦争編
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清宮姫子編 その10

 メガロドンを倒し、潜水艦に回収された私は想像もしない歓待を受けました。

 初対面で不審そうな顔をしていた船員さん達も、笑顔で私の帰りを迎えてくれます。

 皆さんが私へ歓声を上げてくれる中、私が艦長さんへ報告をしようとすると、艦長さんが神妙そうな顔をして口を開きました。

 

「実はね、メガロドンが来たと知った途端、会社と家族への通信信号を用意してたんだよ」


 そう言って彼は被っていた帽子を取ると、少し禿げ上がったその頭を撫でてると、私へと謝罪してきました。


「メガロドンはこの辺りに出現する魔獣の中でも相当強力なヤツでね、君みたいな少女が勝てるだなんて想像もしなかったんだ」


 まぁ、そうでしょう。

 私も前世だったら、あんなクジラみたいな大きさのサメに戦って勝てるだなんて到底思いません。

 ぎどらちゃんがいなければ勝てなかったでしょうし、彼の言うことに間違いはないでしょう。


「でもいざ戦闘が始まったらどうだ。映像を見ただけで悲鳴を上げた船員もいるくらいの巨大ザメに対して一切引かずに立ち向かう君の姿を見て度肝を抜かれたよ」


 艦長さんの周りの人達も、頷きながら同意しています。

 俺なんてちょびっと漏らしちまったぜ! なんて冗談を言う人もいました。


「そして姿を変えた君が鮮やかに葬りさった途端、思わずこう……胸に熱いものがこみ上げたね。この仕事をしてると色んな護衛の戦いを見る機会があったんだが、今までで一番凄かったよ」


 なんというか、そこまで言われると少し照れてしまいます。

 別に私は努力して強くなったわけではないですし、なんなら悪い事をした罰で今生を送っているのです。

 ですから正直こんなに褒められるのは違うと感じますが、笑顔を浮かべている彼らに対してそう否定するのも悪い気がします。


「褒めて頂いて、ありがとうございます。皆さんを帰りまで絶対に守り抜いてみせますね」


 私の返事に彼らは満足したのか、歓声をさらに上げてそれぞれの仕事場へと戻っていきました。

 艦長さんによると、もう間もなく海底都市には着くそうです。

 海底都市の近くまでいけば彼らの防衛網による保護が存在するらしいので、もう一度私が出動する可能性は殆ど低いのだとか。

 万が一に備えて部屋で待機していてくれと言われたので、私は再び部屋に戻りました。

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