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女だけど女の子にモテ過ぎて死んだけど、まだ女の子を抱き足りないの!  作者: ガンホリ・ディルドー
最終章 第二次中央戦争編
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清宮姫子編 その5

 翌朝目が覚めると、私の頭を激しい痛みが……ということはなく、至ってスッキリとした目覚めを迎えました。

 若い身体の懸命な働きによってアルコールは無事に分解され、今日も一日健やかに生活が出来そうです。

 契約書によると、勤務日は明日であり、今日は特に何もやることはありません。

 折角ですから明日向かう目的地である海底都市の情報でも調べましょうか。


 そう思ってホテルを出て、情報局へと向かいました。

 昨日と同じ中年の女性が窓口を対応しています。

 既に時刻はお昼頃であり、朝の一番忙しい時間は過ぎたのか、私以外の人は数えるほどしかいませんでした。

 女性もティーカップに口付けながら何やら資料を作っています。

 大変申し訳ないですが、少々声を掛けさせて頂きましょう。


「すみません、少しよろしいですか?」

「あ、はい。ただいま向かいますね」


 私の呼びかけに気付いた彼女は、作業の手を止めてこちらに来てくれました。


「本日はどのような御用件ですか?」

「海底都市という場所についての情報が欲しいのですが」

「記者の方ですか? それとも学問研究が目的の方ですか?」

「いえ、明日そこに向かう予定がありますので、どのような場所なのかと……」


 普通に情報を聞いただけで、記者なのか学問研究なのかと聞かれる程に特殊な場所なのでしょうか。

 昨日受け取った依頼書を出して説明しようとすると、女性は思い出したような顔をしました。


「あぁ、昨日いらした方ですね。大変失礼しました」


 私の服はこの世界では珍しい和装ですし、彼女の記憶に残っていたのでしょう。

 女性は私に少し待つように言うと、しばらくしてどこからか数枚の資料を持ってきました。


「こちらは最近撮影された写真なのですが、海底都市で生活する人々、人魚の写真になります」


 人魚。

 物語でしか聞いたことが無いその単語に一瞬困惑しましたが、写真を見ると間違いなくそう表現するに相応しい人々の写真があります。

 写真は複数あり、女性の人魚と高官と思われる人間が手を握って笑顔を浮かべている写真に、港で人魚と人々が酒を酌み交わしている写真。


「約200年にも渡って人魚は我々と最低限しか交流を行ってこなかったのですが、最近になって友好的になったのです。今までよりも貿易の回数も増え、ヘイヴァーの街も賑わってきました」


 確かに資料に記載された写真の撮影日は、ここ最近の日付である。

 他にも人魚達や海底都市の情報を聞いて、私は情報局を後にしました。


「今までと異なり、人魚達が排他的行動を取る可能性は低いですが、情報が伝わり始めたのも最近ですし、念の為ご用心下さい」

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