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女だけど女の子にモテ過ぎて死んだけど、まだ女の子を抱き足りないの!  作者: ガンホリ・ディルドー
最終章 第二次中央戦争編
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清宮姫子編 その4

 いやぁ、なんだかとても気分がいいです。

 え、串揚げの味? 本当に残念なことに殆ど覚えていません。

 現在私は自分のホテルの一室にいます。

 どうも足元がふらついて、お会計をしたところまでは覚えているのですが、自分が他に何をしたのかというのを思い出すのが億劫です。

 とりあえず今は、この宙にも浮かびそうな気分のままベッドで寝たい。


 あぁ、どうやら私はお酒が弱いみたいですね。

 完全に酔っています。

 串揚げも、本当はとても美味しかったのを覚えています。

 しかしお酒に酔った状態での食事は味わうというよりも貪ると言った方が正しく、食べているという自覚がほぼありませんでした。

 飲むペースを恐らく間違えたんでしょうね。

 そういえば、私の隣で飲んでいた中年男性もそこまで一気に飲み干してはいませんでした。

 それを私はキャベツとビールで交互にいけるなどと考えて飲み続けていましたから、恐らく体全体へ一気にアルコールが回ったのでしょう。

 酒飲み初心者なのだということが痛感します。いや、もうしばらくやる気はありませんが。


 しかしお酒に酔うというのはもっと、本当に意識が不覚になるようなものを想像していましたが、どちらかというと気分が大きくなるのですね。

 元々あまり量を呑んでいないというのもあるでしょうが、足元がふらつくということは別にありませんでしたし、酔っているという自覚があるだけで何も出来ないというわけではありません。


 なるほど、「俺は酔ってない」と言う人の思考が理解出来ました。

 確かに酔っていてもある程度の思考が出来ますから、自分を正常だと勘違いしてしまうのでしょうね。


 あぁ、そんなことを考えていたら益々気怠くなってきました。

 不思議なもので、このフワフワとした気分のままに寝たいという感情はあるにも関わらず、実際にベッドの上で横になると、その多幸感があまりにも強過ぎるせいで眠気を感じないのです。

 しばらく私はボーッと天井を見つめたあと、ゆっくりと瞼を閉じました。


 今頃天上院様は何をしているんでしょうか。

 私のことを、少しでも考えて下さっているのでしょうか。

 結局捨て切れていない私の未練が胸の内に浮かんでは消え、夜は過ぎていきました。


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