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女だけど女の子にモテ過ぎて死んだけど、まだ女の子を抱き足りないの!  作者: ガンホリ・ディルドー
最終章 第二次中央戦争編
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フィストの身武一体

 私のにいたフィストが、何処か見覚えのある光に包まれて消えた。

 直前に薄っすらと見えたのは、禍々しい雰囲気を纏った短剣。

 どうみても普通のシロモノではないので、間違いなくペニバーンと同じ類のものだろう。

 ならば恐らく心配はない。


「フィスト! 一体どこにいったの!?」


 突然消えたフィストと、近付いてくる物音に慌てるビッケさん。

 そして遂に、物音がその正体を現した。

 人間よりも遥かに巨大な、鋼鉄の体。

 トレボールの帝王、ゼロ。


 その無機質な瞳がギョロリと私達に向いて、ゆっくりと迫ってくる。

 まだ助けられたばかりでイマイチ身体がボーッとしているが仕方ない。

 こうなった以上、どうにか対抗しなければ。


 しかしそんな緊張した雰囲気で応戦態勢を取った私達をまるで無視するかのように、壊れた拘束具の方へとゼロは歩き始めた。


「事情が変わった。お前を今すぐこの場で始末する」


 そして何も無い虚空へと手を伸ばすと、何やら独り言を言い出した。

 あっけに取られた私達は、思わず顔を見合わせる。


「そのつもりだったのだがな。非常に残念だよ」


 いや、本当に何を言ってるんだこの人。

 さっきまでとは別の意味で怖いんですが。


 ゼロはその伸ばした手を強く握りしめ、しばらくそのままの姿勢でいた。

 その後、拳を開いて掌を少しの間見つめると、出口へと向かって歩き始めた。


 何が起きたのか全く理解出来ない私達は、去っていくゼロを呆然と見送った。


「上手くいったみたいね」


 そして何も無いはずの場所から、声が聞こえる。

 やがて障子を裂くようにして空間を破り、フィストが現れた。

 もう次から次へとトンデモな状況が巡り過ぎて良く分からないが、恐らくフィストがお得意の幻惑を使って何かしたのだろう。

 なんせ、目の前に確信に値する証拠がある。


「……何よ、言いたいことがあるなら言いなさいよ」

「いや、フィストもやっぱりそういう趣味があるんだろうなって」

「ふざけんじゃないわよ!」


 フィストも遂に裸族かぁ。

 身武一体を使った結果なんだろうけど、薄いを通り越して透明な布を体にひらひらと纏わせている。

 勿論それ以外に服と呼べるようなものは身に着けておらず、女性として大事な部位だけはギリギリ隠しているといった具合だ。


「これは服とは言わないのよ、クソババア!」


 そして誰に切れてるのかも分からん。

 私はまだピチピチのJKですよ。もう高校行ってないけど。

 まぁ大方、身武一体の相方と喋っているのだろう。

 私もロウターやペニバーンと話してる時はあんな感じなのかな、今度から気を付けよ。

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