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女だけど女の子にモテ過ぎて死んだけど、まだ女の子を抱き足りないの!  作者: ガンホリ・ディルドー
最終章 第二次中央戦争編
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英雄達の出会い

 部屋から脱出した私達は、まずヤコの救出へと向かうことにした。


「場所は分かっているのか?」

「はい、この先を真っすぐ進めばすぐですが、恐らくゼロに勘付かれたので少々回り道をします」


 パンサの案内通りに迂回したルートを進むと、暫くして大きな何が全速力で接近してくる物音が聞こえた。

 間違いなくゼロだろう、いずれ戦わねばならないが、思わず緊張する自分がいる。


「時間稼ぎはしていますが、恐らくリーダーが脱走したことは間もなくバレるでしょう」

「あぁ、早くヤコを助けねばならんな」


 やがて、目的地に辿り着くと、その部屋の扉は何故かぐにゃりと曲げられたように壊されていた。

 それだけではない、中には既にヤコ以外の人間がいたのだ。

 艦内に残っている人口生命体の監視役かと思っていたが、どうも違うらしい。


「くっ、傷も付かないなんて……」

「下手に乱暴に壊せばヤコが危ないし……」


 人数は二人。ヤコを拘束する枷を外そうと、何やら頑張っているようだ。

 見た所ただの人間ではない。

 私の頭にある知識通りであれば、アレは魔族という種族のはず。

 片方は褐色の肌を持つ軽装の女、恐らくダークエルフだろう。

 そしてもう片方は少し露出の高い服を着た角の生えた女、サキュバスだった。


「貴方達は……?」

「!? 気付かれた! いつの間に……」

「あっ、いや、違う!」


 突然後ろから声を掛けたのがいけなかっただろうか、二人は驚いて私達へ臨戦の構えを取った。

 慌てた私は両手を挙げて敵意が無いアピールをする。

 そして自らもヤコを助けに来たことを話し、どうにか落ち着いてもらった。


「大丈夫だよ、フィストとビッケさん。彼女は間違いなく私の仲間だから」

「そう……ごめんなさい、勘違いをしちゃったみたい」

「構わない。ゆっくり自己紹介をしたいところだが、生憎時間が無い。まずはヤコを助けよう」


 私が彼女達の誤解を解いている間に、既にパンサは拘束を解除する操作を行ってくれていた。

 程なくしてヤコは枷から解かれ、身体の調子を確認するように軽く手足を動かした。


「ごめんね心配かけて。助けに来てくれてありがとう」

「本当よ、自分を過信し過ぎだわ」

「反省は後だ、取り敢えず脱出をしなければ……パンサ、最適な脱出ルートを教えてくれ」


 私はそう言ってパンサへと目を向ける。

 しかし、パンサは考えるように腕を組んだあと、残念そうに頭を振った。


「いえ、残念ながらもう手遅れです」


 先程も聞いたような巨大な物音が、こちらの部屋へと向かって来ていた。

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