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女だけど女の子にモテ過ぎて死んだけど、まだ女の子を抱き足りないの!  作者: ガンホリ・ディルドー
最終章 第二次中央戦争編
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期待

 ゼロに掴まった私は、拘束から逃れようと必死に抵抗したが、あまりにも壊れる気配の無いその枷に、やがて諦めた。

 結局、私はアイツに傷一つ付けることが出来なかった。

 どんなに斬りかかっても弾かれ、銃を放っても涼しい顔でいなされた。


 化け物。

 奴を倒すなどと不可能だ。

 鉄の壁に向かって赤ん坊が殴り掛かるようなものだ。

 勝てっこない。


 自分への言い訳を並べ、失意に暮れていた。

 そんな私へ、一筋の光が差した。


「お待たせしました。リーダー」


 ゼロによって閉ざされていた扉が開かれ、一人の少女が姿を現す。

 暗かった部屋の明かりが灯り、私を拘束していた枷は自動で外れた。


「怖い思いをしたようですね、もう大丈夫ですよ」


 助け出してくれた少女、パンサは地面に崩れ落ちた私へ手を刺し伸ばす。

 その美しく白い手を見て、私は迷った。


 ここから逃げて、どうする?

 どうせすぐにゼロに捕まって終わりだ。

 私はきっと恐ろしい目に合うだろうが、きっとパンサだけなら誤魔化せるかもしれない。

 だったら逃げようなんてするよりも、大人しく捕まっていた方が。


 しかしパンサは、そんな私の思考をまるで読み取ったかのように微笑んで、私の頭を撫でた。


「リーダー。諦めたら、絶対に目標は達成出来ません」

「でも、やっても無理だ。勝てっこないよ、あんなヤツ」

「勝てますよ、絶対に勝てます。無駄な努力は、大きな成功を呼ぶんです」


 そう言うとパンサは、怖がる私を抱きしめる。

 人肌をイメージして加工されたシリコンに、温かさなどは感じない。

 だが、何故か私の心の闇を晴らすような、強い力が伝わって来た。


「リーダーは、絶対にゼロに勝てます」


 こんな私でも勝てるんだろうか? 根拠の無い自信で行動し、皆を危険な目に合わせてしまった私が。

 こんな私にも出来ることがあるんだろうか? 皆に迷惑ばかりかけて、全く成長出来ていない私が。



「いいですか? よく聞いてください。私は貴女に」


 こんな私に、期待してくれる人なんているんだろうか?


「期待してます」


 こんな私を、頼ってくれる人なんているんだろうか?


「頼りにしてますよ、リーダー」


 強い力が、私の心を満たす。

 みなぎってくるエネルギーは、私の弱気な感情を消去する。

 失った自信は再起動され、新しい自分が更新される。


 私は戦わなければならない、そして勝たねばならない。

 出来ないなら出来るようにする。不可能なら可能にしてやる。


 そうだ。信じてくれる人がいるんだ、期待してくれる人がいるんだ、頼りにしてくれる人がいるんだ。

 例えそれが一人でも。

 私を応援してくれる人がいるんだ。


 前を見ろ、チャンスはいつでも手を差し出している。


「ならば立たねばならない」


 私は今度こそ差し出されたパンサの手を力強く握り返し、立ち上がった。

 そして開かれたドアに向かって走り、自分を閉じ込める部屋から飛び出した。

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