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女だけど女の子にモテ過ぎて死んだけど、まだ女の子を抱き足りないの!  作者: ガンホリ・ディルドー
最終章 第二次中央戦争編
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美少女感知センサー

 情報量が多過ぎて、頭の中で整理しきれない。

 つまりなんだ、私は今までゼロ達と、マスターとかいう人物の思惑によって動いていたってことなのか。

 でもそれは流石におかしい、話が出来過ぎている。

 確かにエクスト王が何かを企んでいるかのようには感じたが、かといって私が彼らの思惑通り正確に動くとは限らない。

 私が起こした行動を、さも彼らが計画したかのように後付けで説明していると言っても何ら疑問がない。


「私が、貴方達の思惑通りに行動させられたというのなら、その根拠を示してよ」


 少なくともフィストにフリジディ王女。ティーエスやドレッドにヴィエラさん、そしてキハーノ。

 彼女らに出会い、戦ったり仲良くなったのは、紛れもなく私自身の選択なのだ。


「その選択こそが、我々の計画通りに動いたという紛れもない結果だ」


 ゼロはそういうと私に近付いて、その指を私の胸元に突き付けた。

 は? ここに来て唐突な痴漢かよ。


「お前も転生者なら知っているだろう。スキルリストの存在を」


 それは知っている。

 なんならヴィクティムちゃんにプレゼントされたスキルカタログによっていつでも確認することが出来るし。


「それが、なんだっていうの?」

「あのスキルリストは、一定以上の神格……つまりこの世界へ与える影響力が高ければ、多少弄る事が出来るのだ」


 その話は聞いたことがある。

 以前に夢で会った、究極性技の強化を施してくれた夜の王という人物もその話をしていた。


「基本は自身をスキルリストに載せる程度が精一杯なのだが、マスターはそこに自作のスキルを追加することが出来た」


 ゼロは未だに私の胸元を指差してニヤついている。

 あまりの気持ち悪さに生理的嫌悪を覚えるが、拘束されている為に振り払うことも出来ない。


「そうして作られたスキルが『美少女感知センサー』だ」


 私がそれを聞いて、この世界に来てから抱き続けて来た疑問に漸く合点がいった。

 いや、以前からなんとなくわかってはいた。

 美少女感知センサーという割に、町で見る普通の美少女には強い反応を示さず、その土地の主要な人物を中心的に指し示し続ける性能。

 エクスト王から言われた『七色の英雄』と呼ばれる少女達の共通点として、全員が美少女感知センサーにより強い反応を示されていたこと。


 ヒントならいくらでも貰っていたから、私は「誰が何故、美少女感知センサーなんてものを作ったのか」という点を疑問に思っていた。

 でも、彼女達と出会えて悪い気はしなかったし、その疑問を考えることを何処かで拒否していたのだ。


「さぁ、フィナーレだ。特等席で見ようじゃないか」


 そしてそのツケを、私は今から払うことになるのだろう。

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