#01
はじめまして!柏原ゆらです。
今回、初めて『小説家になろう』に小説を載せます。
至らない点だらけだと思いますが、評価、感想よろしくお願いします。
「岳!おはよう!」
とある日の朝。私 野咲希帆は、家を飛び出てまず最初に会う幼馴染み 星川岳に挨拶をする。岳からは、眠たそうに「ん」という返事が返ってきた。
私達は、さっきも言ったように幼馴染み。だから、家も隣なわけで、毎朝一緒に登校している。小学校、いや、幼稚園の頃からだ。なんという腐れ縁…と、毎回思う。
高校こそ離れられそうになったが、岳が急遽私と同じ高校に受験することにしたのだ。
鬱陶しい…と思うことはなく、ただ毎日を過ごしている。まぁ、岳といると楽しいから損はしてないと思う。
とかなんとか説明してるうちに、学校に着いた。
家から学校はさほど遠くないので、私達は徒歩で登校している。
朝の学校は、カップルでつるんでいる人達が多く、賑わっている。その人達を見る度に、両想いっていいな…と思わされる。キラキラ輝いて見えて、私にとっては憧れだ。
とは言っても、私だって恋をしてないわけではなくて。“ちゃんとした恋“の基準はわからないけど、恋という恋はしているのだ。
…実らないって、わかっているけど。
「…希帆、あれ」
「?」
岳の指差した方向には、私の想い人 相馬晴人君の姿が。
見るだけで、ポワッと顔が赤くなる私はおかしいのかな。
「ほら。挨拶してこいよ」
「うっ…うんっ」
トン、と背中を軽く押され、晴人君のもとへ小走りで行く。
「おっ…おはよう!晴人君!」
「お~。はよ、希帆!」
キラキラスマイルで返してくれる晴人君。
この笑顔に、私は惚れた。もちろん、これだけじゃないけど。
「んじゃあな~」
「あっ…うん!バイバイ!」
手を振って教室へと足を進める晴人君に、私は帰るわけでもないのに「バイバイ」と手を振る。
この恋が、実のったらいいのにな。
でも、世の中には“初恋は実らない“という言葉がある。
ご察しの通り私の初恋は、晴人君だ。
でも、晴人君はフレンドリーで皆の人気者。一方、私は人見知り気味で引っ込み思案。そんな、正反対の私とアナタ。
“初恋は実らない“ってわかっていても、好きでいていいですか…?