履歴書一行目 ①
自伝を書いていこうと思っています。
よんでいただけたらうれしいです
尚、素人なもので。
私の履歴書
それは、とてもとても市販されている履歴書の行数じゃおさまりきれない。
就職難就職難といわれるが、選ばなければ職にありつける。どんな仕事でも一緒という人が多いが、それは自分の意見を押し殺し、かいならされ、我慢をして喜怒哀楽を押さえ込んでいる人だと思う。
履歴書の一行目の仕事
「はじめまして、中須と申します。よろしくおねがいします。」
社会人一年目の俺は元気よく、挨拶をし、まわりの人にめくばりをしていた。
そこは平均年齢約40、髪のないハゲの王国。
窓口から流動的にお金がながれ、預かり、為替、出納とそして上役の確認のハンコをもらい入金、出金をおかなう上の手数料で運営している田舎銀行である。まぁそれだけではないが。
デスクの位置もその流れ作業に適した配置になっており、俺のデスクは一番後ろ、支店のNO2である副支店長の横である。
「中須君、とりあえず、鈴木さんと一緒に出納業務やってくれ。」
「はい」
俺は早速その鈴木さんのもとへ行き、
「よろしくお願いします。まずは何かありますでしょうか?」
その鈴木さんもまた30半ばであり、まわりにくらべれば若くみえるが、頭はハゲだった。
「じゃあ、窓口からの現金の入金と出金の機会の操作を一緒にやろう。」
その機会の操作はそんな難しくはないのだが、一円のミスもゆるされないという気持ちが、ミスをよび、ミス三昧と初日からミスのトリプルプレー。
「まぁ、焦らないで一つづつ頑張ろう。」
俺の肩をポンとたたき、笑ってくれた。
そしてATMのトラブったときの対処法を伝授された。俺はてっきり裏は業者の人が機会をいじっているとおもっていたが
まさか銀行員が直していたとは。俺はノート片手に一回でおぼえようと躍起になりつつ、さっきのミスの挽回と考えていた。
完璧にハゲとはいえない、かろうじてハゲてないというくらいの鈴木さんが、くそ熱いATMの裏にはいり、手取り足取り教えてくれた。
「はい。やってみます。」
一回の説明では不安もあったが、ATMのトラブルなど早々ないだろうとなめてかかっていた部分もあった。しかし運悪く、教えていただいた1時間後くらい客のクレーム。
「ATM画面かわんないんだけど。」
俺は飛んでいき、画面は、係り員をおよびくださいとなっていた。教えによると、それの大半は硬貨つまりが多いとのことだ。
俺は汗だくになりながらその硬貨が流れる機械部分を念入りにチェックしたものの原因がわからない、しかもさっき教えてもらったばかりで、また聞くこともできない。しかも客は不機嫌な顔をし、俺はチェック部分も何回も確認、俺は声にはだしてないが叫んでいた。
『ヘヘルプ~~ミ~~~~~~~~~~。』
ATMの裏側は熱くて薄暗い、そこに俺以外の人がはいってきた、メガネをギラギラさせ光り輝き、もうすこしで完全なハゲという頭は暗闇で光は輝いてはいなかったが、鈴木さんだ。
「すいません、なかなかうまくいかなくて。」
「大丈夫だよ。」
「ん~~硬貨が流れてないだけかもね」
数分でATMを直し、一緒に客の前で頭を下げた。
客に謝ったあと、鈴木さんに、
「すいません、お役にたてなくて。」
「いいよいいよ リラックスリラックス。」
最後の最後まで最悪だった。
ミスのトリプルプレーの裏の攻撃、三者三振みたいな。
そんなすったもんだもありながら社会人に初の一日目が終わった。