第77話「ミチノ街」
子供が犯罪を犯す。大きな国だとある事じゃな。
人が多すぎてぶつかりまくるのじゃ。ワシは後方を確認するのじゃ。ちゃんとついてきとるかのう?
見るとテンカが手を離しとるのじゃ。ワシはテンカに話しかけたのじゃ。
「迷子になるぞい!」
「ならないよ、心配症だなぁ」
ワシらは何とかギルドにたどり着いたのじゃった。ワシらはまず、この国の地図を貰ったのじゃ。
「螺旋状に街があって中心が王都か……王都を通らず次の国へ行くルートもあるようじゃな」
いくつもの街で国ができており、かなり大きいようじゃ。
このミチノ街ですらもかなりの規模の街のようじゃ。ギルドは三つあり、ここから東へと向かうのが良いようじゃな。
ワシらはしっかりと準備をして街を進むのじゃ。先程寄ったギルドは西支部で、中央支部に行くと大切な手続きが必要らしいのじゃ。
ワシらは地図を片手に進むのじゃが、スライムに乗せとった荷物が盗まれるのじゃ!
すぐにグーシャがシーフを出して犯人を捕まえるのじゃが、まだ子供なのじゃ。
ワシは子供の頭を柔らかくして、ルナに話を聞かせるのじゃ。
「お金が無いんだ。仕方ないじゃないか……」
これだけ人がおれば貧しい人もいるはずじゃ。ワシは仮に金を恵んでも効果がないと思い、言うのじゃ。
「お主ほどの速さがあれば飛脚の仕事が出来るかもしれん。考えてみなされ」
ルナに姿を出してもらって、ワシは説得するのじゃ。
「神様が雇ってよ! 召使いさんいっぱいいるじゃん!」
駄々をこねる彼にワシは言うのじゃ。
「ワシの旅は簡単には出来んのじゃ。お主が若くして働いてもこの世界では問題ないじゃろう。努力を惜しまず苦痛に負けず、その人生に華を咲かせてみせよ」
少年は俯いて立っているのじゃ。苦難を乗り越えられないと魔王になってしまうかもしれんしのう。
ワシは出来るだけ頭を撫でてやり、背中を叩いてあげたのじゃ。
少年は涙を拭いてこう言うのじゃ。
「頑張ってみるよ」
また困ったらワシを探しにおいでと言ってあげて、別れるのじゃ。
中央支部までは結構距離があるようで、街並みが広がっとるのじゃ。
どうやらここに定着して住む人は多いようじゃ。商売になるしのう。
美味しそうな香りもしとるらしいのじゃ。グーシャがお腹が減ったと言うので、店に入るのじゃ。
ワシらはまだお金があんまりない方じゃ。高い店には入れんからのう。庶民的なところを探すのじゃ。
「あそこなんてどうじゃ?」
ワシは少し古びたドアの店に入ろうとするのじゃ。
すり抜けて中に入るとオシャレながら、どこか昔を思い出す雰囲気の店舗じゃ。
レトロな装飾が飾られた店に入ると席に案内されメニューを渡されるのじゃ。
ワシは頼まんのでなんでも良いがのう。
皆が食事をしとる間にワシは地図を確認しとったのじゃ。ミチノ街を出てからの道のりは遠いのじゃ。
じゃが街道がなく隣合わせの街なのでゆっくり行けばよいよのう。
クスエ街で待つ人が気になるのじゃ。一体どんな人で何の用なのかのう?
そうこうしているうちに皆が食事を終えたので、中央支部を目指すのじゃ。
ワシは馬車を利用しても良いと思ったのじゃが、ルナが節約のために歩こうと言うのじゃ。
暫くすると大きな建物が見えてきたのじゃ。
日も傾いて来たことじゃし、さっさと手続きを済まそうよのう。
中央支部は人がいっぱい何かの手続きをしておったのじゃ。ギルドは基本的に人が溢れておるのじゃが、ここはとても広く大人数でも窮屈ではないのじゃ。
順番が来て手続きをしに来たことを言うと役員さんが身分証を更新してくれたのじゃ。
ここミチノ街ではタツイ王国の入口としてタツイ王国入国者の把握をしとるらしく、入国許可証を付けてもらったのじゃった。
その後、宿が混むらしいので役員さんに空いてるところを予約取ってもらい、ワシらは宿に向かったのじゃった。
宿に向かっている時、後ろから声をかけられたのじゃ。ワシは振り向きざまに唐突に肩を掴まれたのじゃった。
「やぁ! 狐の神かい? 僕は鼬依フェレ! ここは初めてかな?」
それは鼬の神じゃった。フェレットのような姿の男神がワシに気さくに話しかけてきたのじゃ。
「ワシは狐依コンじゃ! よろしくなのじゃ!」
フェレ様はワシに案内を買って出たのじゃ。ワシは是非と頼んで、街を案内されるのじゃった。
「こんなにも下位の神を引き連れた神様なんて珍しいよ! 一体どんな旅をしてきたのだい?」
ワシらは旅の話に花を咲かせるのじゃ。フェレ様はこの国のひとつ先にある魔法が盛んな国からやってきたらしいのじゃ。
「いつか世界を制覇したいのが僕の夢さ。ちなみに君のその赤いのはなんだい?」
ワシは赤主の説明をした後、フェレ様の青色の分体について聞いたのじゃ。
「これは青主だよ。魔法が盛んな国には青主を手に入れるための神社があるんだ! 聞いた感じだと同じように手に入れると思うよ」
いつかパワーアップのために寄りたいのう。ワシはフェレ様の案内の元、宿に着いたのじゃった。
「ところでフェレ様の巫女か禰宜はどこじゃ?」
「実は失ってから探してるところなんだ。暫く不安だから一緒にいさせてくれると嬉しいんだけど……」
ワシは勿論と言って、フェレ様と共に部屋に向かったのじゃった。
イタチの神のフェレ様じゃ!暫くおるぞい。
ここまで読んでくださりありがとうなのじゃ!続きを読んでくださるとありがたいのじゃ!




