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狐依コンの異世界大冒険  作者: 狐依コン
ネト大陸編

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第75話「タースト街」

通らない町村があるのは珍しいのじゃ!



 タースト街は大きな街じゃった。人が行き交い、賑わっとるのじゃ。

 エル村か、エム村か、エヌ村かを通る人が殆どのようで、オーピー町から通じているようじゃった。

 オーピー町もそこからの村も音楽が盛んなようで、ちょっとだけ行ってみたかったと思ったのじゃ。


 ワシらはギルドに向かい、まずは情報収集から始めたのじゃ。その時ルナたちの身分証を見て、役員さんが依頼を話しかけてきたのじゃ。

「狐依コン様をお探しの方がタツイ王国にいらっしゃいます。タツイ王国に行かれるのであれば、王都クスエという都市に寄っていかれてください」


 どの道王都程のところならば寄るつもりじゃが、ワシを探しとる人じゃと?

 ワシそんなところに知り合いおらんぞい?

 ワシの噂を聞きつけて会いたいのかのう?


 何にせよ、ワシらはタツイ王国への行き方を聞くのじゃ。すると役員さんは更にある依頼を見せてきたのじゃ。

「この依頼を受ければ無償で列車に乗れますよ」

 列車じゃと? この世界には飛行船や、ロープウェイだけじゃなく列車まであるのかのう?


「列車ってなんですか?」

「鉄の塊の走る長い蛇ですかね?」

 その言い方はちょっと誤解を招くわい。そもそもどうやって走るのかのう?

「行ってみればわかりますよ」


 ワシらは依頼を受けて切符を渡されたのじゃ。街を歩くと、この街から出る者と、この街から行く者で服装が全然違ったのじゃ。

 ワシらは寒くなるらしいタツイ王国に向けて服装を変えたのじゃった。南に位置しとったイチ島では薄着じゃった。


 じゃがタツイ王国はかなり北にあるらしいのじゃ。当然寒いのでコートを羽織ることになるのじゃ。

 布の分厚い服を買い込み、ワシの服装を何とかしようとするルナじゃった。


 ワシの髪の毛を組み込んで作った服にルナが神力を込めてワシに着せるのじゃ。

 夏の海仕様から冬服仕様へと変わったワシはダンディーな狐の神になったのじゃった。


「自分でダンディーなんて言わないでください」

 ルナよ、心を読むでない。ワシだって格好つけてキメたい時くらいあるのじゃ。

「あと、どちらかと言うと、ちゃんちゃんこって奴なのでダンディーには見えませんよ」


 あまりワシを攻撃せんといてくれんかのう? ワシ、お主からのプレゼントに喜んでおっただけなのにのう?

 ワシは、神力を使ってぐったりするルナの背中を撫でて、グーシャのスライムに乗って駅と呼ばれる場所に行ったのじゃ。


「す、凄い!」

 ジーザスが叫び、テンカは開いた口が塞がらないと言った感じじゃ。

 グーシャは商人のお父さんに本の絵を見せてもらったことがあったらしく、知っとったのじゃ。

 ルナは目をキラキラさせて「それ」を見とるのじゃ。


 ワシは驚いていたのじゃった。「それ」はまさしく、新幹線のような形をしておったのじゃ。

 一体動力は何じゃ? 雷魔法を使った電気かのう?

 列車というからエンジンか蒸気機関かと思っておったのじゃが、これを見てかなりの技術力を感じるのじゃ。


 切符を見せて中に入っていく人たちを見ながら待っておると、中から神が出てきたのじゃ。

 巫女と一緒に出てきたその犬の神はワシの方を見て笑うのじゃ。


「あんたが狐の神か。依頼を受けてくれてありがとう。俺は犬依(いぬい)ドッグ。この『リニアモーター』の発案にして開発し、車掌をやってるよ」

「私はニア。ドッグ様が人に見られないので代わりに色々な雑務をしています」


 ワシらも挨拶して、話を聞くのじゃ。『リニアモーター』じゃと? 本当にそんな技術がこの世界で出来るのかのう?


「リニアを知ってる様子だな、コン様。この世界には磁力のように、引っ張る力『引力』と、突き放す力『斥力』がちゃんと存在するんだ。

 それは神力にも存在する。白主と引き合う力、突き放す力。黒主と引き合う力、突き放す力。

 それらを調整しながら車体に流すことで、物凄い速さで進むことが出来るんだ」


「つまり神力が動力源ということじゃな?」

「詳しい話は車内でしよう。もうすぐ出発の時間だ」

 ワシらは地面に着いているリニアモーターの車内に入るのじゃ。

 動力部は二つありどちらも先端にあるようじゃ。後ろから神力を伝え発車するようじゃ。


 動力室に案内されたワシらは丸い球が三つあるのを見たのじゃ。白、青、赤の球はそれぞれ、浮遊と着地、発車、ブレーキの役目があるらしいのじゃ。

 神力を流して調整するようで、難しそうなのじゃ。依頼をここでやらねばならんようじゃ。


「さて、依頼だ。この白い球に俺が神力を流したら、青の玉に思いっきり神力を流して欲しい。それだけでかなり助かるよ」

 ドッグ様が白い球に力を込めるのじゃ。車体が少し浮いたようでドアが閉まるのじゃ。

『ドアが閉まります、お気をつけください。発車します』


 ニアさんが車内アナウンスをするのじゃ。では行くぞ!

 ワシは青の球に神力をありったけ込めたのじゃ。すると徐々に神力が浸透していったのか、動き出しドンドン速くなるのじゃ!


「す、凄いのじゃ!」

 窓から景色を見るとものすごい速さが出とるのがわかったのじゃった。

リニアモーターについては深く考えないでおくれ。ワシ馬鹿じゃからあんまり上手く組めてないのじゃ。


ここまで読んでくださりありがとうなのじゃ!続きを読んでくださるとありがたいのじゃ!

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