第71話「第二の神出発点アール町から先へ」
鳥に乗るワシらじゃぞ!
ワシらはエス街を出てアール町を目指すのじゃ。割と近いらしく魔物もいない安全な道じゃ。
アール町から出発した神はエス街に行くことが多く、筋肉パークで修行していくようじゃな。
アール町には寄るだけじゃ。ギルドがないらしく、情報が得られんのでのう。
エー町のワシの時と同じじゃな。きっと人を救うことから始めるのではないかのう?
ワシらはアール町に着くと教会を目指したのじゃ。
教会に着くと、ルナがシスターの人に話しかけるのじゃ。
すると神父が現れてワシらの話を聞いたのじゃった。
今は禰宜も巫女もいないらしく、神託を待ってる状態のようじゃ。
ワシらは入ってきた入口から反対にある出口に向かい、しばらく歩いたのじゃ。
どうやら広い場所があり、ここに神が落とされてくるのじゃろうなと予想したのじゃ。
巫女や禰宜がおらん間は神が降りてくることはないらしいのでワシらはその場を後にしたのじゃ。
「ちなみにキュー町へはここからも行けますか?」
「行けますよ。あなた方が来たこちらの道ではなく左の道を行けば着きます」
神父さんに教えてもらい、ワシらはアール町を出たのじゃ。人助けは次の神がしたらよい。ワシばかりが力を得ても仕方ないのじゃ。
キュー町への道にも魔物はおらんのじゃ。恐らく何かの力が働いとるのじゃろうな。
ワシらはグーシャのスライムに乗って移動するので寛ぐのじゃが、操るグーシャが中々ゆっくりできんのじゃ。
「たまには、あたしが移動を手伝おうか」
テンカがそう言い、一層大きな魔鳥を出すのじゃ。
かなりの力を消費して出した魔鳥らしく、テンカに疲労の色が見えるのじゃが、ワシらは折角の好意じゃ、その魔鳥の背に乗るのじゃ。
「高いー!」
グーシャがはしゃぐのじゃ。
「飛行船にも乗ったじゃろう?」
「でもあれはこんなに風を受けなかったんだもん!」
グーシャは風を受け髪をなびかせるのじゃ。それを見ていたジーザスの視線にグーシャは気付き、どうかしたのか尋ねるのじゃ。
「ううん、なんでもないよ」
ワシは、ジーザスがボソリと言った「可愛い」という言葉を聞き逃さずにいたので、ジーザスの頭を撫でてやり、空を見上げるのじゃ。
「たまには私の相手もしてくださいよ」
ルナが頬を膨らませて抗議してくるのじゃ。
ワシは笑ってルナの頭を撫でてやったのじゃ。久しぶりかもしれんのう、一番頑張っとるのはルナかもしれんしのにのう。
労わねばいかんよのう? ワシはルナを持ち上げお姫様抱っこしてあげたのじゃ。
「ちょっ、ちょっとコン様!」
流石に顔を赤らめて手で顔を隠すルナじゃ。グーシャが「あたしもあたしも!」とワシの手を引っ張るのじゃ。
テンカはそんなワシらを見ながら微笑んでいたのじゃった。
ワシらはそのまま空の旅を楽しんだのじゃ! そしてキュー町にたどり着いたワシらはここのギルドで依頼を探すのじゃ。
どうやらこの港町では納品依頼が多くあり、それらのほとんどが釣りによるものだったのじゃ。
ワシらは釣り道具を借りて釣りをするのじゃ。虫が苦手なルナとグーシャのために餌を代わりに付けてやるのじゃ。
「よし、誰が一番釣れるか勝負じゃ!」
「何か賭けますか?」
ルナの言葉に悩むワシじゃ。
「そうじゃのう。一番魚を捕った人の命令を全員が聞くと言うのはどうじゃ?」
ワシがそう言うと皆の目が鋭く光ったのじゃ。全員が勢いよく釣りを始めたのじゃった。
三時間後、全員が釣果ゼロじゃった……。こんなにも釣れんもんか?
ちなみに周りを見ると釣れとる人達が多いのじゃ。もしやこの辺りはまずいのでは?
ワシはポイントを変えようと思ったのじゃ。その時ふとテンカを見たのじゃ。
テンカは魔鳥に指示を出して魚を捕ったのじゃ!
「あ! 狡いぞい! 力を使うのはのう!」
「ルールに決めてないんだから反則じゃないだろう? 力はありでいいじゃん」
それを見たルナが白主を出して鳥に変化させ捕ろうとするのじゃが、維持が出来んのじゃ。
ジーザスとグーシャは力が役に立たずにポイントを変えるのじゃ。いいじゃろう、テンカよ。
そちらがそのつもりならワシにも考えがあるぞい。
ワシは皆から離れ、穴場を見つけて作戦を実行したのじゃ。
白コンと黒コンと赤コンを大きな網に変化させ、大量に魚を捕ったのじゃ!
「ええ!? ちょっ、ちょっとそれは狡くないかな?」
「力を使ってもよいと言うたのはお主じゃ! ワシの勝ちじゃな! ガハハ!」
一位ワシ、二位テンカ、三位同率ルナとグーシャとジーザスじゃ。魚を納品してワシは皆に命令を出すのじゃ。
ワシはもう皆への命令は決まっておったのじゃ。
「全員、ワシの頭をヨシヨシして労うのじゃ!」
それを聞いた皆は顔を見合せて吹き出して笑うのじゃ。
「そういえばコン様の頭を撫でたことないですよね、ヨシヨシ」
「コン様大好きだよ! ヨシヨシ」
「子供っぽいところあるんだねぇ、ヨシヨシ」
「僕を助けてくれたコン様に感謝してます! ヨシヨシ」
ワシはいつも撫でる側なのじゃ。たまには撫でられたってよいじゃろう?
ワシは頭をくしゃくしゃされながら、笑顔で皆の手を掴んで宿に向かうのじゃった。
ヨシヨシじゃ!ワシ!
ここまで読んでくださりありがとうなのじゃ!続きを読んでくださるとありがたいのじゃ!




