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狐依コンの異世界大冒険  作者: 狐依コン
上位の神との邂逅と、ジーザスとの出会い編

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第67話「元禰宜の」

稲荷寿司1つじゃ。



 トルネイドさんの話を聞くと、やはりトルネイドさんは元々禰宜だったそうなのじゃ。若く見えるが三十代後半の年齢だそうじゃ。

 犬の神様と共に修行に励んでいたのじゃが、迷える若い禰宜に、その犬の神様を任せたそうなのじゃ。


 今は生きておれば、その二人は旅をしているはずだそうじゃ。

「なんで犬の神様をその人に任せたんですか?」

 ジーザスが聞くとトルネイドさんは笑ってジーザスの頭を撫でるのじゃ。

「別に嫌になって離れたわけじゃないんだ。ただ、歳をとると……いくら力をつけても衰える一方で足手まといになると思ったからなんだ」


 今もかなりの強さを誇っておるトルネイドさんじゃが、いつかは老いる。ならば若いものに任せようと決めたそうじゃ。

 その後冒険者や神憑きのために料理人となったトルネイドさんは、こうして高級料理を振る舞っておるそうじゃ。


「満足いったかな? さぁ用がないならもういいぜ! それともお代をかけて戦うかい?」

 冗談混じりに話すトルネイドさんにワシは真剣な表情でお願いするのじゃ。

「ワシと戦って欲しいのじゃ」

「ん? お代に納得いかないのか?」


 ワシは首を横に振り言うのじゃ。

「お代はよい。それより、今のワシがどれくらい強くなっておるのか、経験の高いお主に見て欲しいのじゃ」

 それを聞いたトルネイドさんは大笑いしたのじゃ。


「俺をサンドバッグにしようってか?」

「どちらかと言うとワシがサンドバッグになりそうじゃ」

 涙が出るほど笑ったトルネイドさんはワシの肩を叩き外に出るのじゃ。


「お前さんの腕を見せてみな」

 ワシらも外に出て広場に向かうのじゃ。トルネイドさんの喧嘩かと人が集まってきたのじゃが、違う違うと言ったトルネイドさんは人払いをしたのじゃ。


「さて、いつでもかかってきな」

 まずワシは習った拳闘で足技も絡めて戦うのじゃ。勿論神力を込めているのじゃが、ガードされる度にこちらにダメージがくるのじゃ!

「くっ! コレはなんじゃ?」

「神力ってのは体のどこからでも出せるんだ。ガードする部位に神力を棘のように出せば、あんたの方にダメージがいく。魔素も同じだぜ?」


 やがて打ち合いになりワシは痺れを切らしたのじゃ。

「一発撃ち込んでもいいかのう?」

「遠慮するなよ、きな!」

 ワシはガードするトルネイドさんに狐依パンチを放つのじゃ!

「吹き飛べよのう! 狐依パンチ!」


 じゃが当たった瞬間滝のような光がトルネイドさんから弾け飛んだだけでトルネイドさんは全く動じておらんのじゃ。

「なんじゃと!?」

「今のが全力か? 魔物には効果的だろうが……この程度なら、慣れた人なら受け流すことくらい容易だぜ?」


「どうすればよいのじゃ?」

「まずは受け流してみろ。受けた瞬間受けたエネルギーを外に流すイメージだ」

 トルネイドさんは構えてワシに打ち込んでくるのじゃ。ガードした瞬間吹き飛びそうになるのを、エネルギーを外に逃して堪えるのじゃ。


「いいぞ、筋がいいな。うまくイメージできている。次は攻撃する時、ギリギリまで神力を溜めて尖らせ当てる瞬間爆発させるんだ。イメージだぞ?」

 ワシは言われた通りにイメージするのじゃ。腕に神力を溜め当てる時爆発させるのじゃ。


 するとさっきと違いトルネイドさんが後ろに飛んだのじゃ。僅かな距離じゃがダメージを与えられたようじゃな。

「コツを掴めてきたようだな。他に試したいことはあるか?」

 ワシはふふっと笑って白コンと黒コンと赤コンに指示を出すのじゃ。


 白いワシ、黒いワシ、赤いワシに変化させて、それぞれの神力を込めて四対一で戦うのじゃ。

 これでもトルネイドさんは余裕でいなす、凄腕じゃ! ワシは狐依パンチを四方から挟んで放つのじゃ。


「ぐっ!」

 連携して繋げた四狐依パンチに流石に膝をつくトルネイドさんじゃ。やったかのう?

 じゃが、まだ立ち上がりワシを見て笑うのじゃ。

「こっちはまだいけるが、そっちは限界のようだな?」


 ワシは白コンと黒コンと赤コンの維持でいっぱいいっぱいになってしもうたわい。

「降参じゃ。試合ありがとうなのじゃ」

「いいってことよ、久々に楽しめた。ワン様を思い出すよ」

 トルネイドさんは犬依ワン様の話をするのじゃ。


「基礎を常に大事にしている神様だった。あんたも強くなりたいなら神力の基礎から学ぶんだな」

「どうすればいいのじゃ?」

 ワシは神力の高め方を、摂取や神力の風呂以外でわからんのじゃ。


「神力っていうのはな、神様の信仰度でもあるわけだ。あんたを信じる人が一人でも多ければ、一般人からも神力のリンクが繋がる。そうやってこまめな神力を蓄えるのも一つの手なのさ」


 人助けじゃな? ワシももっと人を助けていきたいのう。じゃがルナが見えるようにするには限度があるのじゃ。

 何より依頼の魔物討伐などはしておるし、護衛依頼を受けることもあるから地道にやる以外にはないのではないのかのう?


 ワシが悩んでおると、トルネイドさんが笑って心配ないと言うのじゃ。

「ちゃんと人助けするつもりなら依頼が舞い込んでくるさ。何より俺に膝をつかせるのは結構レアなんだぜ?」


 ちゃんと強くなれておることを、ワシはトルネイドさんから伝えられて誇らしくなったのじゃった。

ちゃんと強くなっていくのじゃ。


ここまで読んでくださりありがとうなのじゃ!続きを読んでくださるとありがたいのじゃ!

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