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狐依コンの異世界大冒険  作者: 狐依コン
外大陸、西側編、ビャッコ様に会うために

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第520話「手印を得るために」

ワンちゃんを置いてコハク村へじゃ。



 ワシらはまず最初のコハク村まで戻る方法がないか聞くのじゃ。ドッガーやキャッティにも会いたいのじゃ。

 するとライア様はその前に、と言うのじゃ。

「その獣人と人間の間の子供はここに置いていけ」

「やだよ! ワンちゃんは仲間だよ!」

 ハフが反射的に反論するのじゃが、ライア様は迫害されてもいいのかと聞いてくるのじゃ。

 また囲うことでマイナスイメージにもなると言われるのじゃ。

 ワシはありのままで勝負したいとは思うのじゃが、ワンちゃんは足を引っ張るのは嫌だと言うのじゃ。

 結局ライア様の元で、ワンちゃんを預かってもらうことにしたのじゃった。

「ライア様、ワンちゃんに変なことしないでね」

 ハフが睨むのじゃ。ライア様は笑ってドンと胸を叩くのじゃ。

「任せろ、誰にも手出しさせないよ」

 頼もしい限りじゃ。むしろワシらの方が心配になってきたのじゃ。


「コハク村までは超速馬車で行くといい」

 料金は高い上に片道じゃが、最初の村に戻れるそうじゃ。

 ワシらはワンちゃんをジュウジの村に置いてコハク村まで戻ることにしたのじゃ。

 ハフはワンちゃんを抱きしめて別れるのじゃ。

「すぐ戻るからね」

「焦らなくていいですよ。結構大変だと思いますので」

 ワンちゃんの優しさが染みり、ワシらはなるべく早く戻るようにすると約束してコハク村に戻ったのじゃった。


 勢いよく走る超速馬車に激しく揺られて、着くとドッガーが迎えてくれたのじゃ。

「久しぶりだね」

 キャッティも健在じゃ。何も変わっていない良いように見えるのじゃ。

「この村の長を紹介して欲しいのじゃ」

「貸しになるぜ?」

「金を取るのかのう? いくらじゃ?」

「ハハハ! 冗談さ。すまなかったな、カケの街に連れていく時には、貸しにするしかなくてさ」

「そんなこと忘れておったわい。ちゃんとしてくれたんじゃからいいじゃろ」

 それを聞いてドッガーはワシの肩をバンバンと叩きながら笑うのじゃ。

「でっかいなぁ。長のウルフィーの家はそこだよ」

 ドッガーはそう言ってドアをノックするのじゃ。返事はないのじゃがそのまま入っていき中に促されるのじゃ。

 中には髭の長いヨボヨボの老人の狼人が座っていたのじゃ。

 じゃがこちらを見る眼光は鋭いのじゃ。ワシらはウルフィーの目をしっかり見つめ、物怖じせずに話しかけたのじゃ。

「お主が長じゃな?」

「いかにも。村長のウルフィーだ。何か用か?」

「ビャッコ様に会うための手印を押して貰うために来たのじゃ」

「ほう……構わないが、条件がある」

 ワシはその条件を聞くのじゃ。それはキングデッドシャドウスライムの討伐じゃった。

 キングデッドシャドウスライムは集まってできた巨大な敵じゃ。

 丁度今いるそうなので倒して欲しいと言われたのじゃ。

 失敗したら別のでもいいと言われたのじゃがこれで済ませてしまいたいわい。


 危険度は高いそうなので無理はせんように言われたのじゃ。

 ワシらは目標地点に行くと早速デッドシャドウキャットを避けながら探すのじゃ。

 するととてつもなく大きなスライムが見えてくるのじゃ。

 じゃがワシは心配してなかったのじゃ。いつも通り倒せるじゃろうと思っていたのじゃ。

 ワシはライア様を奮ったのじゃ。光を纏い、潰すつもりじゃった。じゃがそれでは倒せなかったのじゃ。

 むしろ更にでかくなった気がするのじゃ。ワシで倒せないとなると困ったことになるのじゃ。

 ジーナも纏い狐依連連連連連続パンチを放つのじゃが、駄目じゃった。

 倒し方が分からないので、一度コハク村に戻ることになったのじゃ。


 コハク村に戻り、ウルフィーに倒し方を知らないか聞きに行くと笑われたのじゃ。

「大方自分たちなら楽に倒せると思っていたのだろう。いつしか人は驕りだす」

 全くもってその通りじゃった。反省したワシらは頭を下げたのじゃ。

「あの巨大デッドシャドウスライムは光を吸って大きくなってしまった特殊個体なんだ。闇を先ず当てないといけないよ」

 そういうことなんじゃな。それなら皆の出番じゃろう。

「よーし! 私に任せてよ!」

「そうですね、吸い込まれないハフのスライムが適任です」

「おお! ルナが私を選んでくれた!」

 ハフの意気込みに同意したルナに喜ぶハフじゃ。こうして作戦を組み直してワシらはもう一度キングデッドシャドウスライムを倒しに行くのじゃ。


 位置につくと、ハフが大量のスライムを出して吸わせようとするのじゃが、ワシらは慌てて止めるのじゃ。

「焦るなよのう! デッドシャドウキャットがいる事を忘れておるじゃろ!」

「あ……」

 すかさず戻そうとするのじゃがデッドシャドウキャットに引っ張られてしまうハフじゃ。

「いやあ!」

「助けに行くぞい!」

「私が行くよ!」

 大急ぎてテンカの鳥で空に飛び、捕まったハフを追うのじゃ。

 そしてジーナの助けでハフを助けるのじゃ。

「ハフ……すぐ調子に乗るんですから。無事で良かったです」

「ごめんなさい……」

「まぁまぁ、助かってよかったよ。次は上から投入していこうよ」

 テンカの提案を採用して、テンカの鳥に乗ったままハフが投下していく事になったのじゃった。

色々あったがキングデッドシャドウスライム倒しじゃ!


ここまで読んでくださりありがとうなのじゃ!続きを読んでくださるとありがたいのじゃ!

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