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狐依コンの異世界大冒険  作者: 狐依コン
空の旅、テンカとの出会い編

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第51話「ブイ町へ行く途中で……」

順番狂わせて大丈夫かのう?



 ワシらはブイ町へと向かうことにしたのじゃ。少し順序を外しとるような気がしたのじゃが、先にデス大陸の事について情報を集めておきたいと思ったからじゃ。

「少し遠いですが、水には困らなくなりましたし、魔物を倒しながらゆっくり進みましょう」


 食料もしっかり積んでジーナのスライムに載せてスライムに乗って進むのじゃ。

「偵察は任せてよ」

 テンカが魔鳥を飛ばし偵察するのじゃ。じゃが忘れておるかもしれんのじゃが、ワシも魔物の気配には敏感じゃ。


 ワシらはブイ町に向けて歩を進めるのじゃった。まさかそれが大失敗だとは思わんかったのじゃ。

 道は広いし迷うこともない一本道じゃ。じゃが少しずつ魔物の数が減っておるように感じたのじゃ。


 どうしてかを考えてもその時にはわからんかったのじゃ。どの道引き返すのも後味が悪いしのう。

 じゃがかなり進んだ先にブイ町を見つけた、偵察していたテンカが叫び声をあげたのじゃ。

「ドラゴンだ! ドラゴンが飛んできてる!」


「こちらへか!?」

「いや、あっちの方向だよ!」

 それはまさにブイ町への方向じゃった。ワシは迷うのじゃ。

 人を助ける道を行くならここで見捨てるのは嫌じゃ。


「ドラゴンを止めるぞい」

「本気ですか?」

 ルナが顔をしかめるのじゃ。

「このまま行けばブイ町が襲われるかもしれんのじゃろ?」

「確かに魔物は街も襲います。そのせいで対応する兵がいるのですし」


 ならば迷ってる暇はないのじゃ。勝てるか勝てないかで測っておってはいかんのじゃよ。勝つのじゃ。

「討伐できんでも追い払えればよいじゃろ? 加勢に行くつもりで急ぐぞい」


「足を止めるならあたしでも出来るけどどうする?」

 テンカが提案するのじゃ。頼むか迷うのじゃ。ここで選択を誤ってはいかんのう。


「確かにブイ町の方へと飛んでおるのじゃな?」

「間違いないよ。このまま行けば町に突っ込むかも」

 では仕方ないのう。ターゲットを変えてもらわねばならん。


「誘導しながらどこかに落とせるかのう?」

「やってみるよ」

 テンカは魔鳥を操りドラゴンを誘導しとるようじゃ。やがてバキバキと音がして森の方角に何かが落ちたようじゃ。


 ワシらは音がした方へゆっくり近づくのじゃ。ワシは皆を止め様子を見たのじゃ。

 奥では黒色に近いドラゴンが魔物を食べておったのじゃ!

 いかん! 黒に近い色じゃ! これは余計に分が悪いのじゃ。


「そっと下がってブイ町へ行くぞい」

 ワシらは一旦引き下がりブイ町へ行ったのじゃ。

 町に入る時、入り口の兵に状況を伝えたのじゃ。兵は慌てて町長に伝えに行ったのじゃ。


 正直状況は緊迫しておるのじゃ。まさかこんな事になるとはのう。こんなことならワイ街から行っとくべきじゃった。

 じゃがワシがおらんかったらこの町は余計悪い状態になったかもしれんのじゃ。


 ワシらは町長に会って話を聞かされたのじゃ。

「恐らくそのドラゴンはデス大陸からやってきて、この大陸に迷い込んだのです」

 こういうことはよくあるらしいのじゃ。じゃからこの町にはテントばかりで町らしい町ではないのじゃ。


「この町には何しに?」

「デス大陸について話を聞きたくて」

 ルナが言うと、ルナの格好から神のワシがいる事を町長は察してこう言ったのじゃ。


「デス大陸は魔物と魔王と魔族の大陸だよ。悪いことは言わない、死にたくなければ知らないことさ」

「でもここにはデス大陸に行く港があるんですよね?」

「その通り。挑戦する神のための港としてここは存在するんだよ。話を聞きたいなら港へ行ってみるといい。儂らはドラゴン対策をしてくるよ」


 ワシらは港へ行くことにしたのじゃ。船が何隻かあるその静かな港には、一人の男が立っとったのじゃ。

「志願者かい?」

「いえ、話が聞きたくて」


「それならあの祠を尋ねてご覧。神様が居ると言われているよ」

 少し離れたところに祠があるのじゃ。ワシらは祠の近くに行ってみたのじゃ。


『無謀にもデス大陸へと挑戦しようとする神ですか? やめておきなさい、無駄死にしますよ』

 祠から声がするのじゃ! じゃが姿が見えんのじゃ。ワシは祠を覗いて見たのじゃ。


 そこには白と黒の模様の小さな小鳥がおったのじゃ。

「お主は何者じゃ?」

『私は鳥依チュン。昔死んだ神です』

 チュン様じゃと!? まさか……。


「もしかしてシゾフさんという方を知らんかのう?」

『懐かしい名ですね』

「やはりかのう! シゾフさん、お主が死んで悲しんどったのじゃ。どうにか会えんかのう? もし良ければ連れてくるぞい」


 ワシがそう言うと小鳥は首を振ったのじゃ。

『あなたの旅を邪魔する気はありません。私とシゾフの事は気にしないでください。それよりも、デス大陸について聞いてどうするつもりですか?』


 ワシは仲間を沢山増やし、いつ日かデス大陸を救いたいと思っておることをチュン様に話したのじゃった。

『不思議な神ですね。わかりました。デス大陸とは魔族の魔王とドラゴンの魔王が治める死の大陸です。魔族の里と、魔王の里があり、苦しんだ魔王がたどり着く場所とも言われています』


 なるほどのう。じゃがどうやって魔王は行くのじゃ?

『定期的にドラゴンを寄越して魔王を探しているそうです。そのためこちらにドラゴンが来てしまいます』

「それでか! あのドラゴンは魔王を探しておるのじゃな?」


『ドラゴンがいるのですか?』

 ワシは頷き話をしたのじゃ。

『大変な時ですね。今の私に戦う力はありません。ただあなたに知恵を授けられるかもしれません』

 チュン様はワシにある事を話したのじゃった。

ここで知恵を授かってしまうのも、またいかんのじゃ。戦ってはいかんかったのじゃろうな。


ここまで読んでくださりありがとうなのじゃ!続きを読んでくださるとありがたいのじゃ!

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