第481話「鳥型のデッドシャドウ退治」
鳥型のデッドシャドウ倒しじゃ!
実は影の森の次の、影の池から現れる鳥型のデッドシャドウの対処の仕方を聞くのじゃ。素早く飛び対処の難しい鳥型のデッドシャドウは空中で示し合わせて挟むそうじゃ。
上下も必要なため、かなり難易度の高いそうじゃが、数も沢山いるので今ならいくらでも倒せるじゃろうとのことじゃった。
ワシらは他の神達に見本を見せてもらうのじゃ。
鳥の神達が八方から塞ぎ、兎の神達が上下を挟むのじゃ。
トーチは村と違いかなり強力なようで、たくさん影を吸ってもなかなか影の暴走が起きないのじゃ。
ワシらもアカミとハフを加えて、退治していくのじゃ。
ワシとジーナとルナとゲールは白主を鳥に変化させて飛ぶのじゃ。テンカとアオも飛べるのじゃ。
テンカが上から塞ぎ、ワシらで周りを塞ぐのじゃ。ハフとアカミは下で待っていて追い込まれた鳥たちを挟むためにいるのじゃ。
何とか上手くできるのじゃった。
「林には入ってはいけないんでしたよね」
ワシらの実力では林のデッドシャドウは倒せないからと入るのを禁じられていたのじゃ。
なんでもモグラのデッドシャドウがいるらしく、地面から知らずに突撃されたらトーチが減ってしまい危険なそうじゃ。
今後は自分からトーチに突撃する魔物も出てくるようで、そういうのも慣れておくべきらしいのじゃが、ワシらは飛ばしてきたからのう。
もうちょっと慣れてからこさせて欲しかったのじゃが、とりあえず飛べるので何とかなるわい。
そして豆知識として、たとえばテンカが鳥を飛ばしてハフやアカミを乗せてはダメなようじゃ。
支配には影が伸びていて、それを掴まれるそうじゃ。支配を切れば大丈夫なようじゃが、そう上手くもいかんよのう。
そもそも掴まれたらすぐに支配を切れないそうじゃ。
そういうわけで、アカミとハフはこの地形では不利なのじゃな。
ワシらはとにかく鳥のデッドシャドウを倒しにかかるのじゃ。
無数にいるデッドシャドウを倒しまくって、一日を終えたのじゃ。
街に帰ると換金して、テンカとアオは夜の店、アカミは調理係、ハフは夜の子供たちの面倒を宿でするのじゃ。ルナとゲールは神社には行かずエルラナに質問しているのじゃ。
そして、ワシのところへ戻ってきた二人はある事を言うのじゃ。
「やはり一筋縄ではいかないようです」
「何がじゃ?」
「おかしいとは思いませんか? こんな簡単なことでベテランが引っ張られるなんて」
確かにその通りじゃ。慣れていればミスることなんてないわい。なにか別のことがあるんじゃろうか?
「聞いてみたら、やっぱりでした。とても強い強大な魔神がいるそうです」
ルナとゲールの話によると、その強大な魔神は城下町の方からやってくるのだそうじゃ。
かなり古株のようで、滅多にこちらに来ることはないそうじゃ。
じゃが事件があった時はその魔神と出くわしてしまったんだそうじゃ。
そして庇いあったという構図のようじゃ。
「その魔神はもう今は元の場所に帰っているようで、城下町の方で対処中のようです。だからこちらに来る余裕もなかったんでしょうね」
この情報を得るためにルナはお金を支払ったそうじゃ。
タダで得られる情報でもなかったようじゃな。
勿論普通に堕ちる場合もあるのじゃが、ルナが睨んだのはトリアさんの時、魔神に堕ちそうなのをエルラナが気づいたことじゃった。
気づけるなら自然発生も減らせるだろうということなのじゃ。
まぁ隠していたわけでもなさそうということなので、情報が欲しければ金を寄越せというのはこの街でも基本のようじゃ。
地道にお金稼ぎをして、情報と次への許可証を得るために頑張ろうと決めたのじゃった。
ワシらは順調にお金を稼いでいったのじゃ。そしてワシはお金を使ってもらうことにしたのじゃ。
「どうしたのかしら? コン様」
「ルナとゲールが情報を得たことで、疑問が生まれたのじゃ。なぜその魔神はこの街を襲わないのじゃ?」
ルナがお金を渡すととんでもない事をエルラナさんは言うのじゃ。
「約束を交わしているの。街や城下町には侵入しないと。代わりにその魔神は外で好き放題暴れてるわ。勿論彼を殺せるなら、殺してみろと言われてるくらいよ」
「意思が強いんじゃな?」
「自ら望んで堕ちたからね。とても正気だとは思えないし、なぜ彼が魔神になり、呪神にはならないのかもまったくわからないわ」
ワシは呪神のことも聞こうとするのじゃ。するとエルラナは手を差し出してくるのじゃ。追加料金が必要なようじゃ。
「呪神はね、文字通り闇に呪われた神よ。呪神は滅多に生まれないと言われてるわ。代わりに強大な力を持つけど、トーチには弱いわ。でもね、影の暴走と同じなのよ。力の弱い光なら簡単に飲み込めちゃうの」
呪神となると強制的にワールド様に、更に奥地へと送られるそうじゃ。つまり奥地には呪神がいるということじゃ。
「この地域は朱雀様の御加護でいるからね。呪神が増えすぎて、朱雀様が弱っても困るのよ」
「上位の神かのう?」
「違うのよ。特位の神よ。特別にその地位を任された神をそう呼ぶの。上位の神とはまた違う力を持つわ」
「悪い存在ではないのじゃな?」
「少し待ってくれる? 夜にゆっくり腰を落ち着けて話しましょう」
エルラナとの話を、テンカやアオの働く店ですることを約束したワシらは、夜を待つのじゃった。
特位の神という存在を知るのじゃ。
ここまで読んでくださりありがとうなのじゃ!続きを読んでくださるとありがたいのじゃ!
 




