第396話「リーダー対決」
リーダー対決からじゃ。
マサムネ様は勢いよく走り出すのじゃ。最初と同じじゃが、相手の手の内は分かっているので大丈夫じゃ。
狼の邪神は巨大化させた黒主を連携させるのじゃが、マサムネ様は大太刀を振り回し、どんどん潰していき近づいて行くのじゃ。
狼の邪神はロングソードを抜いてマサムネ様と斬りあうのじゃ。互角ではなくマサムネ様が押しているのじゃ。
敵のギガントパレードも合わせてきても、マサムネ様は容易く薙ぎ払うのじゃ。
それに焦ったのは狼の邪神じゃった。じゃが相手もそう易々と負けてはくれないのじゃ。
「こっちを見ろ!」
「ん?」
何と蛇の邪神がリングに上がっているのじゃ。動きが止まるマサムネ様じゃ。
「二人いるよ! 反則じゃないの?」
「反則じゃな。じゃが五カウントまでは反則オッケーなのじゃ」
「くそ! 目を瞑るしかないか!」
敵の反則一回目じゃ。目を瞑って敵と戦うにはかなり不利なのじゃ。
「仕方ない、俺が援護する! マサムネ、思う存分振り回せ!」
アラシ様の射撃の援護でマサムネ様は動き回るのじゃ。
こちらの反則も一回目じゃ。
やがて反則時間も過ぎて再びマサムネ様と狼の邪神との対決になるのじゃ。
「この対決には勝てないが、まだ全ての勝負を決するには早い。俺は引き下がるよ」
狼の邪神はタッチで狸の邪神と代わるのじゃ。
「では俺もアラシに譲るとしよう」
マサムネ様はアラシ様の元へ寄り、交代するのじゃ。こうしてアラシ様と狸の邪神が対峙するのじゃ。
「じゃあこちらも攻めるとしようか」
狸の邪神は変化してアラシ様の大群に化けるのじゃ。
「この技の真骨頂はこれさ。自分に負けるといいよ」
沢山の偽物のアラシ様が射撃をしてくるのじゃ。じゃがアラシ様は冷静に撃ち続けるのじゃ。
「まやかしはどうでもいい。本物がどこにいるかわかるならな」
的確に一発ずつ当てていくアラシ様じゃ。
「ぐぅ……くそ!」
すると狸の邪神が苦しむのを見ていられなかった鳥の邪神が反則タイムじゃ。
単純に相手の弾数が多くなるのでアラシ様は追い込まれるのじゃ。するとジーナがワシを見るのじゃ。
「行ってよいぞい!」
ジーナは笑顔になって飛び出すのじゃ。二対二の対決じゃ、ジーナはアラシ様に言うのじゃ。
「私が狸を叩くよ! アラシ様は鳥を狙って!」
「助かるよ。よし、いこう!」
アラシ様の援護でジーナはかけ出すのじゃ。一度変化したものを変えることもできず狸は慌てふためくのじゃ。
「コン様の真似して侮辱したこと! 一発ぶん殴っておかないと気が済まなかったんだ!」
狐依パンチで吹き飛ぶ狸の邪神じゃ。フラフラになりながら立つ敵を背に、戻ってくるジーナじゃ。鳥の邪神とジーナはリングから一旦降りるのじゃ。
「どうする? もうそちらの負けは見えてきたけどな」
アラシ様の問いに、こちらを睨む狸の邪神は無言で鳥の邪神と代わるのじゃ。
「ふむ、じゃあ俺も代わった方がいいな」
こうしてジーナの出番が来るのじゃった。ジーナはもう燃えたぎっておるのじゃ。
「私が全部終わらせるよ!」
「まず反則三回目させてもらうよ」
鳥の邪神の後ろに蛇の邪神、狼の邪神がおるのじゃ。
三人の神のコンビネーションは流石にジーナを困らせるのじゃ。敵が多すぎて多勢に無勢じゃ。
「じゃあ俺達も行かないとな」
マサムネ様とアラシ様も参戦じゃ。乱闘じゃ。アラシ様の銃を援護に、マサムネ様とジーナが暴れ回るのじゃ。
そうして拮抗して後、反則タイムは終わるのじゃ。
結局鳥の邪神が残り、困り果てているようじゃ。
「代わってくれ」
狼の邪神が交代して立つのじゃ。何かを言いたいようなのじゃ。
「これがラスト反則だ。俺たちの全てをぶつける。そちらも全力で来い」
四人の邪神が集まって手を合わせるのじゃ。光が集まってくるのじゃ。
「ワシが行くのじゃ。二人は見ていておくれよのう」
ワシはリングにあがり、ジーナと手を合わせて神力を弾け合うのじゃ。
「行くぞ! 邪神ビーム!」
格好悪いネーミングじゃのう。邪神たちから放たれたビームがこちらに迫ってくるのじゃ。
「ジーナ! いくぞい!」
「うん!」
ワシらは十段階目の狐依ラブ砲を放つのじゃ。ビームとラブ砲がぶつかり合い、せめぎ合うのじゃ。
当然押し返すのは、ワシとジーナの狐依ラブ砲じゃ。邪神たちを吹き飛ばしたのじゃった。
「参ったよ、降参だ。これ以上やっても勝ちの目は出ないだろうからな」
歓声があがり、ワシらの勝利を祝福するのじゃった。宴が始まる中で、邪神たちの対応をするのじゃ。
「どちらにせよ、邪神の種を取り除く時点で段階は半分になってしまうのじゃ。おまけに邪神からすぐに善神になれる程甘くもないしのう。それがお主らへの罰なんじゃが、よいかのう?」
「仕方ない。まぁ死なない神生だ、のんびりまた上げていくとしよう」
こうして四人の邪神の種を取り除き、気絶した四人を運ぶのじゃ。
リングは邪魔なのでレーゴナに壊してもらおうとしたらワシが保護している人々が止めるのじゃ。
「このリングは何かに使いたい。残していてもらえませんか?」
ワシは魔族や魔王たちが何かに使うのなら、残してもいいと、そのままにするのじゃった。
決着がついたのじゃ。次はどんな戦いが待っているのじゃろう?
ここまで読んでくださりありがとうなのじゃ!続きを読んでくださるとありがたいのじゃ!




