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狐依コンの異世界大冒険  作者: 狐依コン
ワイロード大陸編

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第324話「リューンとアナ」

リューンとアナは……ふふふじゃ。



 翌朝、アナがとても悩んでいたのじゃ。ワシがリューンから話を聞いていた事を話すと、ゆっくり話すのじゃ。

「まさかリューンがそんな風に私を想ってくれるなんて考えてなくて……」

 アナもまた、そういう愛に疎い子じゃ。本当は親愛でおったようじゃ。じゃがリューンの燃え上がった恋心に困惑しているようじゃ。


「無理に受ける必要もないんじゃよ?」

 リューンもアナも大切な仲間じゃ。いなくなってもいいなんて思っておらんからのう。

 ただ、ワシの仲間には幸せになって貰いたいんじゃ。それを話すとアナは正直に言うのじゃ。

「受けたい気持ちと、アオさんと離れたくない気持ちがあります」

「受けなさいよ」

 アオがこっそり話を聞いていたのじゃ。


「あたしはあの人からあなたを任せられたけど、それは常に一緒にいるということではないわ。あなたの恋はあなたの物よ。

 だから受けたいと思うならあたしに構わず受けなさい。それがあなたの幸せになるなら、あたしの幸せでもあるんだから」

 アオはアナを抱きしめ笑うのじゃ。アナは涙を流し頷いたのじゃった。


 皆を集めて、リューンとアナを前に出し、アナから説明するのじゃ。

 リューンは嬉しそうにアナの手を繋いだのじゃ。次、神仙郷を見つけたら、アナとリューンはそこでお別れじゃ。

 アオが背中を押すのじゃ。二人はもう祝福されておるのじゃ。


「いいものですね、私もいつか……」

 アーシェが呟くのじゃ。結婚願望でもあるのかのう?

「私はコン様とだもんねー!」

 ジーナが笑うとルナが拗ねるのじゃ。やれやれじゃな。テンカが笑いながらワシの頭を撫でるのじゃ。


「コン様はモテモテだもんね」

 テンカがそう言うので、ワシはテンカの胸に飛び込むのじゃ。

「テンカはワシにモテモテじゃぞ!」

 その言葉にアオは、あたしはどうなんだ? という風に見てくるのじゃ。勿論アオの胸にも飛び込むワシじゃ。


 笑いながら宿を出て、ワシらは南を目指すのじゃ。ワイロード大陸はここからが本番のようじゃ。

 オオカミ国のいくつかの街を通過するのじゃが、やはりどこも人手不足じゃ。

 ギルドも苦心しておるようで、ワシらも何ともできない悔しさが残るのじゃ。何年か前からこの状態が続いているらしく、解決できる糸口が見つからんのじゃ。

 それはギルドの情報網もアダとなっているようで、オオカミ国が子供を引き取っている政策をしている事で、遠くの国から連れてこられる子供がおるようじゃ。


 ワシらは国の首都でオオカミ国のトップと面会したのじゃ。

 ワシとジーナをルナが見えるようにして話し合いが行われるのじゃ。

「これ以上はもう子供たちを引き取れないのではないかのう?」

「それでも国土を広げて何とかしたいんです」

 今のトップになってから、この方針のようじゃ。現実を知らんのじゃろうかのう?


「国が大変なのはわかっています。ですが世界の方が大変なのです」

 孤児の数がかなり増えているそうなのじゃ。そして奴隷の数も増えているそうじゃ。

 そして奴隷の買取もしているそうじゃ。これがイレドさんがここに送り込まれて来た理由じゃろう。


 どちらにせよイレドさん達はこの国に来る運命じゃったという事じゃ。本来ならイレドさんはここから去り、再び奴隷商人として働いておったのかもしれんのじゃ。

 じゃがワシが説得して結果として孤児院長になろうとしておるのじゃなら、少しは役に立てたじゃろう。


 ちなみに街の大きさを変えることで、街の外に出なくてもいいようにして貰ったようじゃ。それだけ金を払ったのじゃろうがのう。

 そうして国や街を大きくして何とか対応しようとしているのじゃから、ワシが口出しする事もなさそうじゃ。


 子供は大きくなるのじゃ。大きくなった子らが世界のために貢献してくれたら、それでいいのじゃ。

 ワシらはそれらを見ながら、彼らの未来を守るためにも頑張らねばならんじゃろうな。

 アカミが牽引型兵器で魔物を倒してくれるので、ハフの出したスライムの上に寝転がって考えるのじゃ。


「世界を救うには、ワシは神としてちっぽけ過ぎるのじゃ」

 それがダイダラの思いであり考えなのかもしれんのじゃ。

 いや……全ての邪神は、自分のちっぽけさに嘆いて堕ちてしまったのかもしれんと思ったのじゃ。


 これでは人と変わらんではないかのう? じゃがワシは堕ちないぞい? たとえこの力がちっぽけな物じゃとしても、歪んだ力を欲するのは違うのじゃ。

 じゃから他の神と結束できるような何かがあればいいのにと思うのじゃ。


「作ってみましょうか」

 魔術による上位の神ワールド様との交信で、具体的に他の神と繋ぐアイテムを作ろうとするのじゃ。

 ワシとジーナの髪の毛も使い、せめて神同士で繋がれる何かを作って貰えないかと画策するワシらじゃった。


 そして何と、できたのじゃった。それは、ワシが出会ってきた神と交信する装置じゃった。

 イヤホンマイクのような形の物じゃ。装着してその神様を想うと通話できるのじゃ。

 ただし邪神となった者とは通信できないし、相手から拒否する事もできるのじゃ。


 これで普通の人とスイートマジィタで話しかけられて、出会ってきた神とは通話できるようになったのじゃった。

更にアイテムも開発して、どんどん世界を進むのじゃ!


ここまで読んでくださりありがとうなのじゃ!続きを読んでくださるとありがたいのじゃ!

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