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狐依コンの異世界大冒険  作者: 狐依コン
マホエン王国編

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第288話「神道のツボ」

神の道じゃ。



 翌日もう一度マドラさんを訪ねたのじゃ。彼女は夜型らしく、朝行ったら怒られたのじゃ。

「もう……何よ?」

「神道をどこかで教われないでしょうか?」

「神社ではどこまで聞いたの?」

 ワシらの知っておる情報を渡すとマドラさんは顎に手を当てて考えるのじゃ。


「アクア神父を頼りましょうか」

 そう言うと、マドラさんは教会に案内してくれたのじゃ。街の通りまで戻って、その後少し道を外れるとポツンと教会があるのじゃ。

「教会は神様が頼ってくる場所なので、巫女や禰宜がいるかもしれませんね」


 中に入ると一人の男が立っておったのじゃ。

「なにか御用ですか? マドラさんもいるようですが」

「この子達、神道について聞きに来たの。教えてあげられる?」

 アクア神父はゆっくり頷いて、椅子を用意してくれたのじゃ。

 とはいえ、ワシはあまり期待しておらんかったわい。何故なら彼にはワシが見えておらんかったからじゃ。


 ルナがワシとジーナを見えるようにすると、アクア神父は笑顔になってルナに語りかけるのじゃ。

「一人の巫女に男神と女神が一人ずつ憑くなんて、信じられないことです。すごく大変なことがあったようですね」


 ワシらは話をするのじゃ。そして強くなりたいことを言うのじゃ。

「神力の魔物……こんな例が今までないのでなんとも言えませんが、恐らく武器に神力を纏うのと似た方法で、強化できるかもしれません」

「なるほどのう。ちなみに下位の神の強化の仕方について、他になにかないかのう?」


「マドラさんの魔道と同じく、ツボがありますよ」

 それは頭のてっぺんにあるというのじゃ。それを神であるワシかジーナが押せばいいらしいのじゃ。

 アクア神父に教わりながら、ワシがルナのツボを押すとへにゃあとなるルナじゃ。

「効きますね、これ」


「もっと早く知りたかったわい」

「あとは心臓ですね。押せますか?」

 胸じゃな。いやよく触っとるから大丈夫じゃ。

「キュッと締まりますね」

 頭と心臓をよく神力で揉むことだそうじゃ。とはいえ揉みすぎてもよくないそうなので、夜に適度にやるとよいらしいわい。


 あとは何かないかを尋ねると、下位の神には特に限界まで神力を通し続けると総量があがる『可能性がある』そうじゃ。正確な情報ではないそうなので、試してと言われたのじゃった。

 今までも色々な場所で強くなる方法を聞いてきたのじゃが、ツボが一番の収穫じゃった。


「もう一つ、お伝えしたいことがあります」

 アクア神父はワシとジーナにある事を伝えるのじゃ。

「ここはウンディーネ様の聖域があると言われています」

 それはワシにとって朗報じゃった。そしてこのタイミングを待っていたとばかりにスイ子がジーナの肩に止まるのじゃ。


「ジーナに水の加護を渡すわ。それでウンディーネ様から力を貰うといいわよ」

「ありがとう、スイ子ちゃん」

 こうしてワシらは次に水依ウンディーネ様の住処を探すのじゃった。


 アクア神父に礼を言い、教会を出るとなにか騒ぎが起きておったのじゃ。人が暴れておるようで、ワシらは白主を走らせるのじゃ。

 じゃが、白主が当たったのに正常にならんかったのじゃ、目は血走りとにかく暴走しておる人は止まらんのじゃ。

 ワシらは無理矢理抑え込んで、頭をこねるのじゃが、全然効かないのじゃ。おかしいと思ったら先程別れたアクア神父が走ってくるのじゃ。


「その人は病気でそうなっているのです! いくら魂を柔らかくしても無理ですよ!」

 アクア神父は鎮静剤を打ちその者を落ち着かせるのじゃ。

「体の暴走は神には治せません。精神にしか作用しないのです」

 病院に連れていかれるその者を見送りながら、ワシは神様なら何でも治せるのではと過信しておった事に気づいたのじゃ。


「それでもできることはあります。お教えします」

 ワシらは再びアクア神父の教会に行き、地下室に案内されるのじゃ。

 そこでこう言われるのじゃ。

「コン様とジーナ様の毛を数本貰えますか?」

 ルナがワシらの毛を抜くと、アクア神父は錬金術をルナに教えたのじゃ。


 試験管にワシらの毛を入れ魔法で溶かすと液体になるのじゃ。それを容器に入れて、一緒に病院まで持っていくのじゃ。

 先程の患者の病室まで行くと、それを看護師の人に渡し、患者に接種させるのじゃ。


 すると目を覚ました患者はゆっくり体を起こし、正気に戻ったのじゃった。

「医師です。お話をしたいのですが」

 ルナに医者が話しかけるのじゃ。ついて行き話を聞くと、どうやら患者は悪魔病という病になっておるらしいのじゃ。完治は長期間に渡るようで、ワシかジーナの毛を何十本か欲しいそうじゃった。


「邪神の力に体が蝕まれた患者なんです。光の力が必要です」

「それならジーナの方が適任でしょう。コン様は闇も継いでいます」

 こうしてジーナの毛のストックを貯めさせて、保管してもらったのじゃ。


 人を壊す邪神を許してはならんと、ワシは改めて思いつつ、再びワシらはウンディーネ様に会うために住処を探すのじゃった。

ウンディーネ様の住まいを探すのじゃ!


ここまで読んでくださりありがとうなのじゃ!続きを読んでくださるとありがたいのじゃ!

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