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狐依コンの異世界大冒険  作者: 狐依コン
ホウジョウ王国編

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第174話「緑の国」

緑豊かな国なのじゃ!



「ここからホウジョウ王国ですよ」

 門や塀がないのじゃ。自由な国だそうじゃ。草原が広がっておったわい。風が心地よいのじゃ。どこまでも続きそうな地平線に心打たれたのじゃった。


 やがて草原を進むと田んぼが見えてきたのじゃ。苗のようなものを植えておるようじゃ。

「すみません! これは何を植えているのですか?」

 ルナが声をかけてみると返ってくるのじゃ。

「ホウジョウマイという米ですよ」


 やはり米じゃな。そして畑も見えてくるのじゃ。色んな野菜や穀物を育てておるようじゃ。

 そして出荷されておったのじゃ。

「この国では風の加護があるおかげで年中穏やかな気候なんです」


 なるほどのう。それが作物に影響を与えとるのじゃな。

「水の魔道具による雨発生機もありますので、雨具を買っていきましょう」

 田畑を抜けると町が見えてきたのじゃ。


「雑貨用品店で必要なものを揃えましょう」

 ワシらは雨具などを買っていくのじゃ。すると丁度よく雨が降り出したので、ワシらは雨の中で町を探索するのじゃった。


 牧場に着くと、牛や豚がおるのじゃ。もうここまでくると前世と変わらんのう。違う点と言ったら角などが生えとることじゃった。

「これらは魔物ではないのですか?」

 ルナが聞くのじゃ。


「魔物ですよ。ただ、かなり弱魔化しています。普通の魔物より美味しいですよ」

 ここの魔物の肉は美味なようで絶賛されておるそうじゃ。ただ、誤って凶暴化しないようにストレスを与えないようにしておるそうじゃ。


 雨が降り続く中、スライムに乗せた荷物が濡れないように布を被せておったのじゃが、大変になってきたので一旦店に入ることにしたのじゃ。

 雨具を立てかけながら一息入れると、店の奥から若い女の子がトコトコ歩いてきて聞いたのじゃ。


「お客さん異国の人?」

「そうです。それがどうかしましたか?」

「今、豊作祭の準備しててお父さんもお母さんも忙しいから、私…簡単な物しか出せないよ?」

 それならと、アカミが申し出るのじゃ。

「ウチが調理手伝ってもいい?」


 それを聞いて女の子は驚くのじゃ。

「あなた私より小さい子じゃない。調理できるの?」

「ウチに任せて!」

「材料使った分だけ私たちが代金を払います。だからアカミに手伝わせてあげてもらえませんか?」


 ルナの言葉に迷った女の子じゃったが、頷いてアカミを厨房に連れていくのじゃ。

 そうして出てきた料理はすごい豪華なものじゃった。

 流石ホウオウ帝国でも料理を学ばせてもらっておっただけあるわい。


「こんなすごい料理初めて見た……」

「あなたも食べていいんですよ」

 それに驚いたのは女の子じゃった。

「で、でも……」

「ウチも食べてもらいたい」


 女の子は一口食べてみるのじゃ。

「美味しい……!」

 喜んでもらえてアカミも満足なのじゃ。ショウさんもギョウさんも美味しそうに食べておったわい。


 たらふく食べた後、宿の場所を聞くのじゃ。

「宿は沢山ありますよ」

 どうやら観光客を受け入れる体制ができておるそうじゃ。何やら言っていた豊作祭に関係してきそうじゃな。


「豊作祭ってなんですか?」

 女の子に聞くのじゃ。

「神様に一年の豊作を祈って騒ぐお祭りだよ」

 どんな事をやるのかのう? 気になるのじゃ。

「ホウジョウ王国の国をあげてのお祭りで、沢山の奉納された食べ物を国民や観光客に振る舞うお祭りですね」


 ショウさんの説明に、ワシらはいいタイミングで来れたとおもったのじゃった。

「勿論神様が食べられるような調理をされた物も出回りますから神様も食べられますよ」

 それは楽しみじゃ。露店とか出るのかのう?


「コン様が露店って言ってるのですが、どんな露店が出るんですか?」

「色々あるよ。行けばわかるよ」

 ギョウさんがワシに代わって説明するのじゃ。


 そうして一旦宿にて休んだ後、夜になり祭りが始まるのじゃ。夜なのに灯りで明るく緑が映えるのじゃ。花々が明るく光って幻想的じゃった。

 豊作祭に参加しとる人たちは皆踊っておったわい! じゃからワシも踊るのじゃ!

「コン様、その踊りは何ですか?」


「ボンオドリじゃ! 皆も踊れよのう!」

 それぞれ知っとる踊りで踊るのじゃ。アカミはワシを真似ておったわい!

「コン様、一緒に踊ろう!」

 ジーナの誘いに乗るワシじゃ。


 ダンスする二人の狐の神の様子を見せるルナじゃ。注目を浴びてしまったわい。

「今夜は狐の神が踊っているぞ!」

「お稲荷さんをご用意しろ!」

 皆口々に言うのじゃ。やれやれ、ところでこの祭りはいつまで続くのかのう?


「豊作祭は一週間続きます。今日は中間のようですが、ラストには花火もありますよ」

「どんな花火ですか?」

「異国の神が製法を伝えたという伝統的な花火です。きっと気に入りますよ」


 この国の花火はどんなのじゃろうな? この世界には色々な前世の文化が持ち込まれておるのう。

 それらがこの世界に感動を与えて広まっておるならそれでよいと思ったのじゃ。

「一緒に見ようなのじゃ!」


 ワシはルナ達にそう言って、祭りの雰囲気を楽しんだのじゃった。

祭りに花火、豊作祭を楽しむのじゃ!


ここまで読んでくださりありがとうなのじゃ!続きを読んでくださるとありがたいのじゃ!

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