第12話「ゴブリン退治」
神力について少し出ますのじゃ
役員さんはある依頼を紹介してくれたのじゃった。それは今色んな冒険者が対応しとる依頼じゃった。
「ゴブリン退治……まぁ当然ですよね」
無限に湧き出るのじゃろう。そのゴブリンの対応に追われとるらしいのじゃ。
街道のゴブリン退治の依頼を受けたワシらは早速シー街へと向かう街道へ向かったのじゃ。
広々とした街道で見晴らしが良かったのじゃ。しばらく歩いておると少し木々が増えてきたのじゃ。
そしてワシは気配を察知したのじゃった。
「あそこじゃ! あそこに何かおるのじゃ!」
木の影に隠れたゴブリンを見つけたワシは回り込んで後ろからボコボコにしたのじゃ。
じゃがいくら殴ってもいなくならんのじゃ。
「コン様! ゴブリンは切り傷で心臓か頭を切りつけないと死なないそうです!」
そういうのは早く言うのじゃ! じゃがワシは武器など持てんのじゃ。どうすればよいか迷っとる間に、ルナとジーナを見つけたそのゴブリンが二人に襲いかかったのじゃ。
スライムがジーナから飛び出し応戦するのじゃが、なかなか戦いが終わらんのじゃ。
どちらも魔王から生まれた存在。一対一なら決着はつかん。ならばと更に三体のスライムを出したジーナ。
これで四方から挟み、溶かすようにゴブリンを消化していったスライムじゃ。
ジーナは戦えるのじゃ。じゃがワシとルナは役に立たんのう。
「一度ビー街へ戻りましょう」
ルナには何か考えがあるらしいのじゃ。ワシらは一旦街に戻ったのじゃ。
ルナが持っとった依頼表にはゴブリン一体と浮かび上がっとったのじゃ。どうやら魔法で感知しとるらしいのう。
報酬を貰ったルナは、ワシに近づいてワシの髪に触れたのじゃ。
ぶちっ
唐突に髪をぶち抜かれたのじゃ! 痛いのじゃ!
「何をするのじゃ!」
「コン様の髪の毛はハサミで切れません。抜くしかないんです」
そういうと武器屋に行き、店主にワシの髪を渡したのじゃ。
「これを使って武器を作ってください」
「めちゃくちゃ凄い素材を持ってるな、お嬢ちゃん!」
店主はワシの三本の髪の毛を見ながらそう言ったのじゃ。
ワシの髪の毛はワシから離れることで見えるようになったようじゃった。
「どんな武器がいいんだい?」
「コン様、希望ありますか?」
「そうじゃのう。出来るなら刀がかっこいいのう」
「刀がいいそうです」
「お嬢ちゃん、誰と話してるんだい?」
そんなこんなで武器屋がワシの三本の髪の毛を使って鉄などを混ぜて刀を作ってくれたのじゃ。
鞘と一緒に作ってもらった刀は美しかったのじゃ。あまりの美しさについ触れようとしたのじゃ。
じゃが触れられんかったのじゃ! なんでじゃ! ワシの武器ではないのかのう?
「コン様、せっかちですねぇ」
「むぅ、何か方法があるのじゃな?」
ワシは少し照れたのじゃ。ルナはワシに離れるように言ったのじゃ。
「ここで私の魔法の出番です」
ルナが祈りを捧げ力を込めると刀の色が変わったのじゃ。
「うわっ! 刀が消えた!」
店主が何やら騒いどるのじゃ。そこに刀はあるじゃろ。
「これでコン様が触れられるようになりました。触ってみてください」
言われた通りに触ってみると刀に触れられたのじゃ。
「私の役目はコン様の体の一部を使って武器や防具を作ってもらい、それを再びコン様の元へと戻す事なんです。けどこの『神力』を使うとかなり体力が……すいません、今日はもう休んでいいですか?」
「勿論じゃ。ワシの背に乗るとよいのじゃ」
「スライム出そうか?」
「大丈夫です。コン様との距離が近い方が『神力』の回復も早くなるので」
そうして宿に戻り、お金を払って部屋に向かったのじゃ。
前日の希望通り大きなベッド一つの部屋じゃ。
「風呂入った方がいいじゃろ。ジーナ、一緒に入ってやってほしいのじゃ」
「うん、わかった」
「だ、大丈夫です! 一人で入れます!」
「ダメじゃ! 中で倒れたらどうするのじゃ!」
騒ぐルナを抱きしめて、落ち着かせたのじゃ。ジーナもルナに抱きついたのじゃ。
「わかりました……ジーナ、よろしくお願いします」
「うん」
脱衣所に向かっていく二人を見てホッとしたワシはベッドに横になったのじゃ。
「凄い! 大きくて綺麗……!」
「だから見せたくなかったのに……」
何がじゃ?
ワシは気になり、風呂から上がったルナに尋ねたのじゃ。すると背中を向け、巻いていたタオルを脱いだルナ。
その背中には大きな光る紋様が浮かび上がっとったのじゃ。
じゃが気になる点があったのじゃ。
「これはアザじゃのう?」
「……はい」
どうやら聖なる巫女となると決まった時、付けられたようなのじゃ。
魔法で付けられたアザで、一生消えることのないらしいのじゃ。
まるで刺青のようじゃのう。勿論そんなゴツイ紋様ではないのじゃが。
大きな円を描き中に星があるのじゃ。
それにしてもむごいことをするもんじゃ。じゃが同情の目で見とるとルナは悲しそうな目で首を振ったのじゃ。
「この紋様がコン様と引き合わせてくれた……だからコン様は救いなんです」
それならばワシは目一杯期待に応えねばならんのう。
巫女の設定についてじゃ。まぁ覚えておったらまた出すわい。
ここまで読んでくださりありがとうなのじゃ!続きを読んでくださるとありがたいのじゃ!