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四つの国
挟まれた砂漠
ここに花は無い
甘い砂糖は無い
それでも
虫たちは進む
楽園へと進む
君が目指す目的地は
虫の腹を満たし
虫に道を示す
私は思い出した
塔の上の景色を
虫たちの行進を
その小さな黒い粒を
幼い小さな指先で
優しくグシャリと
潰したことを
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
月光が差し込み
砂上の白さを際立たせる
キラキラと
キラキラと
星屑のように
光っている
洞窟の中は
空へと変わり
舞い上がった砂が
祈りを捧げる
私は言った
綺麗だね
君は言った
虚しいよ
月光が哀れみ
砂状の骨を際立たせる
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アグリの南端
小麦色の絨毯
虫たちの腹を満たし
人々の涙を枯らす
ここでの君は
ただの医者
人を助ける
ただの旅人
君の手伝いをするうちに
私もただの
詩人になった
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
寂れた村に
君と私と
痩せた子どもたち
大人はいない
食べ物はない
希望は、ない
君は薬と食べ物を
私は詩とお祈りを
輝くはずの星々のために
捧げることにした




