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東方玉神楽  作者: 風波
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プロローグ

皐月の伍

博麗神社に一つの噂が流れ始めたのは最近の事だった。何でも博麗神社の裏の岩に洞窟が出来ていて、その奥には岩があり、その岩が光っていたのだ。

詳細は不明。神社の管理人の博麗霊夢氏(巫女)も詳しいことはわからないらしい。

私も洞窟の中に入ってみたが、何の変鉄もなさそうな岩が光っていた。

あの岩に触れるとなにか不吉なことが起こりそうなので詳細な調査は断念したが、これは何かの異変の予兆なのか?今後詳しい調査が待たれる。

文責:射命丸文

冥界、白嶷楼、大広間の一室。そこには青に近い紫の服を着た亡霊と大小二つの剣と片手で幽霊を撫でながら少女は話を聞いていた。

「…っていうことがあって…どうしたの?妖夢?」

西行寺幽々子が魂魄妖夢に聞くと彼女はけほっと相づちを入れて口を開いた。

「いえ…その…物真似が上手になったなと…」

すると幽々子は目を光らせた。

「わあ!よかったあ、これでも練習したんだよ!」

(あっ…やっぱり練習してたんだ…)

妖夢は内心で呟きながら、無駄話に耳を貸す。

先程の話を整理すると幽々子は帰り際、二匹の妖精の話を耳に挟んだ。

◆回想シーン始まり◆

「ねえ、大ちゃん!博麗神社にお宝があるらしいよ!何でも岩が光ってるって!」

「へえ!!」

「じゃ、早くいこ!誰かにとられないうちに!」

氷の妖精は足早にその場を去った。

「ま、待ってよ〜チルノちゃん!」

◆回想シーン終わり◆

「…で、私は…」

幽々子は頷いた。どうやら妖夢の意図は正しかったらしい。

「そう…その岩の調査をしてほしいの」

妖夢は博麗霊夢に教えてもらった通り、空洞を見つけた。

「幽々子様によると…この奥だよね…ってホントに光ってる…」

中は洞窟になっているらしく、奥には岩が道を塞いでいたがその岩が今光っていた。

「ヒカリゴケ…でもなさそうだし…普通に触れるのか…な!?」

妖夢が近づいて岩に触れようとした瞬間、体が岩の奥に引っ張られた。

天井に魔方陣が現れたあと、妖夢がそこから放り出された。

「きゃ…!…いたた…ここ…どこ?」

放り出された場所はまたもや洞窟のようだが先程とは様子がおかしい。

「と…とりあえず一旦出てみよう。行くよ」

妖夢は立ち上がり、服についた汚れを落とすと、背後にいた幽霊に声をかけて出口に向かった。

訳のわからない世界で飛行を続けて何時間経っただろう。

「ん…?なんかうまく飛べない…風?いやこれは…!?」

うまく体を操作出来ない。妖夢は戸惑いながら森に向かって落ちていった。

ここは宿舎兼食事処を揃えた(ろう)(かい)で唯一の泊処『こよみ亭』。

北側の窓には一人の少女が空をじっと見つめていた。

「あっ…」

何かの見間違いだろうか…一瞬空でなにか光った。

「神楽ちゃん…早く遊びにいこうよ?」

後ろから声をかけられ、玉櫛(たまぐし)神楽(かぐら)は後ろを振り向いた。

彼女はこよみ亭の亭主、琴吹(ことぶき)杏珠(あんじゆ)。着せ替えが大好きなお調子者。だが、裁縫は物凄い速さで済ませてくれる。

「うん、一瞬流れ星が…」

神楽は戸惑いながら答えた。

すると杏珠は目を光らせて、話にくいついてきた。

「もしかしたら落ちた方向に何かあるかもね!!まさか人とか…?」

杏珠はやはり何か吹っ切れている。しかしなにもないこと祈り、神楽は自分の脇にある小さなボール状の陰陽玉を持った。

そこにはコダマと呼ばれる(ろう)(かい)の神様が居る。そしてこのコダマを使ったコダマ遊びが流行している。

神楽はコダマの確認を終えると、杏珠と一緒にこよみ亭を後にした。




謎の世界に放り出された魂魄(こんぱく)妖夢(ようむ)。噂の調査がとんでもないことに…。右も左も分からない世界で妖夢が発見したものとは!?

次回:東方玉神楽 第一章 二人の出会い



追伸:東方黒霊夢は一時的に更新を停止し、こちら東方玉神楽を更新いたします。次回アップロードは早めにしたいと思っています。



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