プロテイン
結局近くの店で鶏肉と卵を買ってきたピッグはそれを食堂のおばちゃんに焼いてもらいぺロリと食べた、もちろん岩田の魔法のおかげで摂取カロリーもきちんと計算されている。
「えーっと一日の摂取カロリーを1800ほどに抑えつつ、たんぱく質を体重の2倍から3倍のg数とるんだったよな・・・360gってことは100gの胸肉一つで20gのたんぱく質・・・」
ぶつぶつと言いながら食堂から自室に戻るピッグ、岩田の魔法のおかげで今彼は摂取カロリーとたんぱく質をどう摂取すればよいかにしか頭がまわっていいない
「360gだと!鶏肉2キロ以上毎日食べないとだめなのか!資金面でもそれは不可能に近いぞ・・・どうするべきか・・・」
ふらふらと自室にもどってきたピッグは疲れすぎてそのままベットに横になってしまった。
2時間ほど寝ただろうかゴソゴソという音にパチリと目を覚ます。
「やあ、起きたかい」
と目の前にはイワタと同じような浅黒くムキムキした筋肉をもった男がポージングをしながら部屋に立っていた。
「あんまり君が寝続けるものだから部屋の中で筋トレしちゃったよ」
確かに男の周りだけ汗が水溜りのようになっている。
「えっと・・・どなたでしょうか?イワタさんのお知り合いですか?」
「そうだよ!僕の名前は狂気のアイダっ!イワタのやつに頼まれてね!きっと今君が困っているだろうから手伝ってあげてほしいって!」
「困っていること・・・」
目の前に変な人間が次々と現れること、と口にだしそうになったピッグがあまりにも失礼だと思い口をふさぐ
「そう!まさにそれだよ!一日のたんぱく質をどう摂取しようか悩んでいただろう!?摂取すればカロリーオーバー、しなけりゃ筋肉はつかず痩せて行かない、だろ?」
まったく見当違いのことを考えていたピッグだが違いますとは言えず、は、はいとしか答えようがなかった。
「そこでだ!今日君に良い物をもってきたんだ!」
ダン!ダン!とアイダは赤やら黒やら黄色やらカラフルな壷をどこからともなくだしてくる。
「えーっとこれは?」
「何言ってるんだ!君もさっき飲んでいただろう?プロテインだよ!これさえあれば百人力だね!おおっとマッスルジョークがでちゃったかな?」
と分けのわからないことを言い出したアイダはさらにダムダムと色んな壷を取り出した。
「ピッグくんだったかな?僕は岩田とはちょっと違う考え方でね、あいつは少し精神論を唱えるところがあるが僕は体ってのは計算でつくられると思っているんだ」
「は、はあ・・・」
「いいかい?一日に君が勝手に消費するカロリーが2000だとすると筋トレで1000、君が毎日3000カロリー以下の食事に抑えると自ずとやせてくるってもんだ!」
そう唱えてる間に壷の数は20個を超えたところでようやく止まった。
「でもね!ただ痩せるだけだと、筋肉まで痩せて貧相な体になってしまうんだよ・・・そこでだ!これらのサプリとプロテインbcaa、クレアチンなど毎日摂取することでそれを抑えることができるんだよ!僕はイワタよりそういう方面の知識は長けてると自負しているからね!君にピッタリの物を用意できると思うよ!」
そういいつつアイダは近くの壷から錠剤をいくつか取り出しピッグをみつつあーでもないこーでもないと唸っていた。
「んーそうだねぇ君の場合は一日4回2杯のペースでプロテインをとってもらうよ、朝、昼、筋トレ後、就寝前かな、就寝前にマルチビタミンとクレアチン、グルタミン、カルニチンを摂取してもらおうかな!」
「わ、わかりました」
「睡眠の邪魔をして悪かったね!これから君の体をメンテナンス担当になったからね定期的に君に会いにいくよ!少しでも体に異変、痛みなどがでたら僕にいってくれよ!おいて行くプロテインは好きに飲んでくれてかまわないからね!」
じゃマッスルしたね、と謎のマッスルジョークを飛ばしながらアイダはフッと消えてしまった。
残ったのはアイダがだした汗の後とそこらじゅうに置かれている壷だけだ。
「たんぱく質の問題は解決したけど・・・これどうしよう・・・」
とピッグは考えることを辞め二度寝することにした。
見てくれる方ありがとうございます。
プロットはあるのですが、食事内容などはこちらの世界とほぼ同じという設定にしようと思っています。