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スキルを一つ捧げよ。血の滲む努力で得た有用スキルを破壊し、Lv.を下げる僕は異端者として常識を裏切る。  作者: 丈禅


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第18話:着実なレベルアップ

俺たちは2階層の奥へと足を進めつつ、まずはステータスの確認をすることにした。


「ステータス!」


【ユーマ・カエデ】

種族:人間(異世界転移者)

レベル:15

HP:25(36:41-5)/ MP:40(40)

筋力:40(35+5) / 魔力:40 / 耐久:43(40+3) / 敏捷:42

コモンスキル:短剣術Lv1、回避Lv1、毒攻撃Lv1

概念スキル:『刹那の停滞エターナル・モーメントLv.-3』

武器:普通のトラッパーナイフ

防具:薄手の革鎧


(コモンスキルが手に入った)


俺は自身のスキルを鑑定できない。

そのため、スクロールで手に入れた毒攻撃の効果がわからないため、

リリィに鑑定をお願いした。


「毒攻撃はスリップダメージを与えるみたいね。時間経過で切れてしまうようだけど、攻撃を与え続ける限りはなくならないみたいよ」


「おお!中々良さそうなスキルだな!ちなみに、3階層はレベルがどれくらいのモンスターが出てくるんだ?」


「3階層はLv15以上のモンスターなはずだわ。あなたのレベルだと格上ばかりが出てきてしまうわね」


「ここで少しレベルを上げてから3階層に行こう。ステータスもスキルも低レベルでは流石に厳しいと思う」


ユーマの決断に、リリィは頷いた。


「そうね。教団の追跡も時間の問題かもしれないし、今のうちに戦力を底上げしましょう。私の回復と誘導で、効率よく狩るわよ」


俺たちは第二層の広大なエリアで、短期集中狩りを決行した。


ターゲットは、依然として実体が薄い『シャドウ・ゴースト』や、防御力が高い『アーマード・ゴーレム』に絞った。


ゴーストが高速の爪で襲いかかってきても、体が自動的に最適な体勢を取り、攻撃を躱す。

被弾が少なくなったことで、HPの消耗が劇的に減った。


ゴーレムに対しては、【短剣術 Lv.1】で関節の隙間に浅くナイフを突き立て、すぐに離脱する。

ナイフには【毒攻撃】が付与されている。


一撃のダメージはわずかだ。だが、ゴーレムの石の体に薄緑色の霧が広がり、HPがじわじわと削られていく。


「ゴーレムの防御力の前では、短剣術は役に立たないわ。でも、毒は……」


「ああ。回復手段を持たないダンジョンモンスターに対しては、防御力を無視して、時間が経てば必ず倒せる」


俺はゴーレムの鈍重な攻撃を回避でいなし続け、毒が効果を発揮するのを待った。毒の「確定的な削り」と回避の「無被弾」で、戦闘は安全かつ効率的だ。


狩りを続けるうち、俺はレベルが上がるにつれて、

ゴーストやゴーレムからの経験値が目に見えて減っていくのを感じた。


しかし、その分、通知が連続で鳴り響いた。


【短剣術 Lv.1 → Lv.2 へ上昇しました】


【回避 Lv.1 → Lv.2 へ上昇しました】


毒攻撃スリップ・ポイズン Lv.1 → Lv.2 へ上昇しました】


体が、より滑らかに動く。回避後の体勢のリカバリーが速くなった。

特に【毒攻撃 Lv.2】は、毒の付着時間が長くなり、地味ながらも持続的なダメージ効率が上がったのが分かった。


そして、ついに。


【Lv.16、Lv.17 へ上昇しました】


Lv.17になった瞬間、俺は明確に悟った。


「ステータス!」

【ユーマ・カエデ】

種族:人間(異世界転移者)

レベル:17

HP:40(40:45-5)/ MP:44(44)

筋力:44(39+5) / 魔力:44 / 耐久:47(44+3) / 敏捷:45

コモンスキル:短剣術Lv2、回避Lv2、毒攻撃Lv2

概念スキル:『刹那の停滞エターナル・モーメントLv.-3』

武器:普通のトラッパーナイフ

防具:薄手の革鎧


「第二層で狩りをするのは非効率になってきたわね」


俺が息を整えていると、リリィが言ってきた。


「Lv.17。そして、全てのスキルがLv.2よ。スキルレベルは多少低いけどステータスが上がったので以前と同じくらいには動けるようになってきたわ。毒攻撃も使いこなせてきて、あなたの戦い方の幅は広がってきたわ」


俺は体に満ちる力を感じた。Lv.17という新しい土台と、Lv.2になったスキル。

今回は「毒攻撃」という予期せぬ要素が加わった。


俺はトラッパーナイフを鞘に戻した。


「もう第二層で狩りをするのは非効率よ。次の成長のためにも、第三層へ向かいましょう」

リリィが促す。


正直、階層を降りていくのは怖いのだが、

俺は迷いを捨て、頷いた。


「よし。行こう、リリィ。新しい力で、どれだけ戦えるか試してみる」


二人は、躊躇なく第三層の暗い入り口へと踏み込んでいった。

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